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商社冬の時代が再び到来するのだろうか?

住友商事が昨年9月にシェールオイル開発失敗などで2700億円の損失を計上すると発表し、1月末には丸紅がやはり資源関連などで1600億円の損失計上を発表しました。

大手商社が大なり小なり資源開発へ傾注していったのがこの5年ぐらいの動きでした。理由は商社のビジネスがファイナンスアレンジを含むパッケージディールと変貌してきたことで大がかりでよりビジネスの川上に向かっていったとも言えるのでしょう。だからこそ、資源や穀物といったおおもとまで遡り投資機会を血眼になって探しているとも言えます。

商社の石油開発といえば山崎豊子が「不毛地帯」でイラン石油開発にまい進する商社マンの姿を見事に描写しています。時代背景は70年代でしょうか?その時代といえば元祖「商社冬の時代」が始まった頃でありますが、その理由はメーカーの「商社はずし」で口銭が稼げなくなったことが起因とされています。

当時、私は商社マンに強い憧れを持っていたのですが、それは民間外交官的使命を帯びて世界の隅々までの情報を足で得て本社にテレックスで集約させ、商社にしかできない技(私はビジネスの諜報と思っています)があったからでした。そこに貿易立国日本の力の根源が潜んでいたとも思っています。そして就職を通じてあと一歩でその世界に足を踏み入れるところでありました。

商品相場というのは一方で値動きの荒さを至上とする世界であります。石油や鉱物資源などから農産物まで幅広いアイテムは人間社会に必要とされているものが主体にもかかわらず、天候や経済状況などで相場が激しく乱高下する曲者であります。そのじゃじゃ馬相場を背景とする事業に日本の商社は徐々に傾注し、売り上げの半分前後を占める状況になっていました。

特にその傾向が強まったのが2011年の震災で電力を通じた燃料費の高騰で、商社を一斉に資源投資に向かわせたと言ってもよいでしょう。折しも中国をはじめとする銅の需要は極めて高水準で金は1900ドル台というブームを見せ、商社に強気の空気があったことは想像に難くありません。その中でもLNG(液化天然ガス)を日本に輸入するビジネスに取りつかれたようになったのはご承知の通りであります。

しかし、最近、ある専門家は日本の商社などがシェールやLNGに向けた投資を過大に積み上げたのは震災需要で「見誤った」と指摘、今後も厳しい状況が続くのではないかと指摘しています。考えてみれば天然ガスは2011年の資源ブームの時でさえ唯一、相場が冴えず、安値に次ぐ安値を付けていました。ところが震災により日本での引き合いが急速に増え、LNGに頼る韓国もそれにつられるように相場の引き上げ役に貢献したため、それまで冴えなさではひときわ光っていた液化天然ガスににわかにスポットライトが当たったのでした。

が、相場というのはかならず、落としどころがあります。今、天然ガスはその当時の冴えない相場に戻ってしまっています。その中、アメリカのシェールのリグ数は減少にやや拍車がかかり始め、カナダのLNG輸出拠点でモノになるのは一つか二つとも囁かれ始めました。となれば、商社にとってはババ抜きゲームもあり得るという事でしょうか?

もちろん、相場は相場に聞け、ですので誰も明日のことは分かりません。うまく切り抜けてほしいと思いますが、商社も踏ん張りどころに差し掛かっているそんな色が決算報告からは垣間見て取れます。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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