記事

日本人拉致被害者救出に「菅直人−小沢一郎−中井洽−原口一博」とルース駐日米大使が連携プレー

◆菅直人首相が、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けて、密に動いていることがバレてしまい、首相は、懸命に打ち消している。だが、今回の動きは、実は北朝鮮サイドからの交渉働きかけ申し出から始まったという。

 北朝鮮では、いまや北朝鮮軍兵士のなかから、大人数の餓死者が出ているほどの食糧難に苦しんでいると言われている。そこで背に腹はかえられないと追い詰められた北朝鮮が、菅直人政権ににじり寄ってきたのだという。中井洽(なかい・ひろし)元拉致問題担当相は7月21〜22日に中国を訪問し、北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使と会談したというのである。

 北朝鮮側の交渉担当者は、かねてからお馴染みの宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使、日本側は、中井洽元拉致問題担当相である。現在は、衆院予算委員長を務めている。旧民社党出身で自由党副代表を務めたキャリアがあり、小沢一郎元代表の信頼が極めて厚いことで知られている。2002年早々から、小沢一郎元代表、原口一博元総務相(元拉致問題担当相)とともに、日本人拉致被害者の救出に力を入れてきていた。

 という経緯から言えば、今回の対北朝鮮交渉は、「菅直人首相−中井洽元拉致問題担当相−小沢一郎元代表−原口一博元総務相」という人間関係で行われた。

◆北朝鮮から呼び出されたとはいえ、日本側の背後には、米国オバマ政権がいるので自由交渉はできない。その最大の足かせは、米国が前々から示している厳しい条件だった。それは、「米国の承諾なく大金を渡すな」ということである。つまり、ドカーンと大金を渡してしまうと、それを「核兵器開発」に使われてしまう。そんなアホなことをしてはならないということだ。米国が北朝鮮政策で最も警戒しているのは、「核兵器開発」である。

◆かと言って、米国が日本人拉致問題を軽視しているわけではない。米国民主党は、オバマ政権ができる前、「日本人拉致問題は、日本が自ら努力して解決すべきだ。米国人が拉致されているわけではない」と極めて冷ややかな態度を示して、日本側を突き放していた。だが、実際に政権の座に就くと、話は簡単ではなかった。日本側に勝手に北朝鮮政策を展開されると困るのは、オバマ政権であるからだ。

 朝日新聞asahi.comは7月25日午前0時32分、「ルース米大使、めぐみさん拉致現場を視察」という見出しをつけて、こう配信している。

 「米国のルース駐日大使が24日、新潟市中央区の横田めぐみさんの拉致現場を視察した。横田さんが通っていた市立寄居中学校から自宅があった場所、さらに近くの日本海が見える場所まで篠田昭市長の案内で歩いた。ルース大使は『めぐみさんが歩いた道を歩いてみて、どういう状況だったか実感できた。引き続き、問題を解決すべく支援したい』と話した。大使は23日には、東日本大震災の影響で観光客が減少している佐渡島を家族と訪れ、和太鼓芸能集団『鼓童』の練習場を訪ねるなどして観光PRをした」

 ルース駐日大使が7月24日、新潟市中央区の横田めぐみさんの拉致現場を視察したのは、中井洽元拉致問題担当相は7月21〜22日に中国を訪問し、北朝鮮の宋日昊・]朝日国交正常化交渉担当大使と会談したということになる。時間的前後から言って、ルース大使は、中井洽元拉致問題担当相から北朝鮮との秘密交渉の結果について、詳細に報告を受けていたと見なければならない。それが、横田めぐみさんの拉致現場視察となり、これが、ひいては、日本側へのバック・アップを意味していたとも言える。

 おそらく、北朝鮮側は、拉致被害者約200人全員を1人当り3億円、計600億円を日本政府からせしめてでも、帰したいという気分だろう。だが、米国は、日本が600億円も支払えば、それで何をするかわからないと強く警戒している。となると、数人程度の帰国を小刻みに続ける方法を日本側に提示しているはずである。

 こうした条件と方法を北朝鮮が、受け入れれば、日本人拉致被害者数人の帰国は早い時期に、実現し、菅直人首相の支持率は、間違いなく一気に回復する。

◆ちなみに、毎日新聞・毎日jpが7月27日午前2時34分、「日朝協議:北朝鮮対話機運逃さず 8月に3年ぶり開催」という見出しをつけて、以下のように配信した。
 「日本政府が8月の日朝協議実施に向け検討に入った背景には、こう着が続く拉致問題などを打開するには、南北対話や米朝協議の開催など、北朝鮮に生じた対話の機運を逃すべきではないとの考えがある。米国も北朝鮮の暴発を防ぐため、日朝交渉を容認する構えだ。これとは別に、民主党の中井洽(なかい・ひろし)元拉致問題担当相が21〜22日に中国を訪問し、北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使と会談したことも判明。外務省から出向している内閣府の拉致問題対策本部職員が同行し、菅直人首相も中井氏の動きを把握しているとみられる。退陣圧力が強まるなか、北朝鮮問題を政権浮揚につなげたい狙いも透けてみえる。首相は26日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、中井氏と宋氏の会談について『全く承知していない』と語ったが、複数の日朝関係筋によると、中井氏は中国の長春市で宋氏と会談したという。ただ、目新しい前進はなかった模様だ。官邸関係者は『末期状態の菅政権を相手に、北朝鮮が拉致問題を進展させるかは分からない』と指摘する」
◆小沢一郎元代表は7月26日夕、国会内で原口一博元総務相と会い、しばし閑談した。このなかで、中井洽元拉致問題担当相と北朝鮮の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使との会談、交渉内容について、情勢分析したものと思われる。

トピックス

ランキング

  1. 1

    小池知事が当確 朝日朝刊に苦言

    常見陽平

  2. 2

    レジ袋未精算で人生棒に振る人も

    佐々木康彦 / ITmedia オルタナティブ・ブログ

  3. 3

    全国で感染者急増 不気味な兆候

    木走正水(きばしりまさみず)

  4. 4

    日本の感染死者少なさに英紙注目

    BBCニュース

  5. 5

    野党に振り回された宇都宮健児氏

    田中龍作

  6. 6

    実は借金 千鳥大悟が見せる男気

    SmartFLASH

  7. 7

    ヤクザの女に手出すと…組員解説

    文春オンライン

  8. 8

    河井夫妻疑惑 報道鵜呑みは危険

    ビデオニュース・ドットコム

  9. 9

    落合博満はもう一度監督をすべき

    幻冬舎plus

  10. 10

    マスク警察への対応は憐れむ視線

    NEWSポストセブン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。