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【全文】「警察の捜査が、湯川さん後藤さんの危機的状況を引き起こした」〜ジャーナリスト・常岡浩介氏が会見

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常岡浩介氏(編集部撮影)
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質疑応答

ー今もイスラム国の司令官とコンタクトがあるのか。その場合、どのように交渉するのか。また、北海道大学の学生を送り込もうとしていたと報じられていることについては。

常岡氏:私も中田先生も、10月の時点まで、湯川さんのことで身代金を取らない、湯川さんを殺さないと聞いていたのに、現在正反対の要求が行われている。なぜそういうことになったのか。何かの理由があるのではないかと聞きただすつもりです。何か日本の政策に戻す条件はあるのか。

例えば今、話題にされているのは、脅迫ビデオの中で、安倍総理が2億ドルを拠出すると発言したことについて、十字軍への支援であって、イスラム国の女性や子どもを殺すのに使われると言っているが、本当に彼らがそう思っているのであれば誤解を解くためと説得ができるわけです。

もし彼らがわかっていてやっているのであれば、建前上イスラム法に従えば、わかっていないふりをしてイスラム国への攻撃に関与していない外部の人間を脅迫することは許されていないはずです。そうやって、彼らが10月まで言い続けてきたこと日本人を殺さないという状態にどうすれば戻すことが可能なのか、まず聞くということです。

次に、僕が北海道大学生を戦闘員として送り込もうとしていたという風に報道もされていましたし、警察はいまだにそう主張していますが、最初に学生に接触したのは僕でした。他に読売新聞や何社かが接触していますが、全てのメディア関係者が、彼にイスラム国に行く意思はなかったと判断しています。僕自身も3回会っていますが、彼にその意志はない、口では適当なことを言い続ける人とだと考えています。

彼はいまだにTwitterで毎日色んな話をしていますが、その内容に、シリアで戦う意思については発言していません。警察の捜査が入る前もそういうことは話していません。中には女性とセックスする話を延々と語っていますけれども、全くシリアと戦うような素振りはないわけです。本当に口からペラペラ喋っている人間であって、そういう一種の放言のようなことを、警察は捕まえて自分たちの手柄に利用しようとしていただけであって、捜査は架空のものであるとしか見られません。

また、司令官とのコンタクトがあるのか、という質問ですが、こちらからのコンタクトはしないようにしています。けれども、ほかに構成員で、エジプト人グループなどから、こちらは危ないからアドレスを削除をしろと言っているのに抜け抜けと連絡しているケースがあるので、警察の監視下にあるよと連絡しています。そのひとたちとはあまり重要な話はできていません。

ー72時間というデッドラインで、人質が生存し続ける可能性は。また、もし、何か悪いことが起こったら、イスラム国のせいだと思うか、日本政府のせいだと思うか。

常岡氏:状況はほとんど絶望的だと思っています。イスラム国はビデオで殺害予告をした人間を確実に殺害してきました。予告された後で助かった人はいないんではないでしょうか。助かったのは、ビデオの公開前にお金の交渉をして解放された人間に限られている。今回、お金の要求があったらしいですけれど、その後で予告が出ている。

ただ2億ドルを払うことは現実的でないので、相当絶望的な状況に陥っていると思います。ほとんど望みは少ないですけども、それでも助けられる方法があるとすれば、イスラム国と直接対話すること。直接対話できるチャンネルを私と中田先生が持っているのに、日本政府が活用しようとしない。これは最大の問題だと思います。

もし、最悪の事態が起こったら、誰が悪いのか。もちろんイスラム国に責任がありますし、その状況に対し対策することができるのにしなかった、日本の政府というよりも捜査機関、外事第三課は、第二の責任者として責められるべきところがあると思います。

ーお答えしにくいことだと思うが、身代金は支払うべきなのか、やはり毅然とした態度で臨むべきなのか。また、こちらから代案を提案する方法はあるのか。

常岡氏:身代金を払うべきなのか払うべきでないのかというと、僕の意見は払うべきではないです。払ったお金でイスラム国は活動していることがかなり明らかになっている。犯行が繰り返されるだけだと思っています。

他に手がないのか。こちらから提案ができるのかと言うと、いくつもできると思う。彼らが言っていたようにイスラム法廷を開いてくれればいい。そうすればこちらから証人を立てることもできます。完全無罪が取れないとしても、たとえば鞭打ち刑で許されるのであれば、首を切って殺されるよりましです。あるいはイスラム法に懲役刑はないかもしれませんが、懲役刑を出すなら、その場で殺されるよりはましです。そうやって、少しでも譲歩を引き出す手はあると思います。

ひとつには、イスラム国は本音と建前を使い分ける組織だと僕はみなしていますけれども、建前がある以上、彼らの建前を主張する戦い方もあると思う。イスラム法に従えばこうでしょと。そうすれば、少なくとも後藤さんを殺す必然性はないはずです。

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会見の終了後、会場を後にする常岡氏に、記者たちから次々と質問が飛び交っていた。常岡氏は、中田氏とも連絡を取り続けており、こちらから外務省などに問い合わせをすることも話し合うという。

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