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菅直人首相は、「挙国一致団結」を嫌い、国土交通官僚は「復興会議など相手にしない」と冷ややか

◆菅直人首相がつくった「復興構想会議」(議長・五百旗頭真防衛大学校長)が4月14日、初会合を開いた。だが、復興に直接携わる国土交通省はじめ経済官庁では、「われわれは、復興会議など相手にしない。この政権は、会議ばかり立ち上げて、船頭多くして船山に上るようなものだ」と極めて冷ややかに見ている。

 被災地では、「瓦礫の山」が放置されており、環境省が先頭に立って推進すべき「瓦礫の山の撤去」の段取りも整っていない状況で、「復興構想会議」の議論は、絵空事と受け止めている。

 そもそも、「復興構想会議」の主要なメンバーのほとんどが、学者ばかりという点に、疑問と不満を抱いている。五百旗頭真議長が、6月末をメドに第1次提言を提出、年内に全体的提言をまとめる考えを述べているのに対して、官庁側は、「夢物語のような絵空事には付き合えない」と高みの見物高を決め込んでいる。

 菅直人首相に対する退陣要求が、野党自民党、公明党ばかりでなく、民主党内からも、小沢一郎元代表、樽床伸二元国対委員長、さらには、西岡武夫参院議長まで、公然と菅直人首相の退陣を求め始めている。

 このため、万が一、菅直人首相が退陣した場合、「復興構想会議」は、雲散霧消してしまうことになり、すべてが無駄骨に終わる。

◆現在、政権交代することについて、新聞、テレビなどマスメディアのなかには、「有史以来、滅多にない国難の折、政局にすべはではない。挙国一致、団結して大震災からの復旧復興に努めなくてはならない」という意見やコメントが幅をきかせている。

 けれども、客観的に見て、口とは裏腹に、「挙国一致団結」を嫌っているのは、だれあろう。菅直人首相自身である。

 それは、「復興構想会議」のメンバーを見るだけでも、明らかだ。最もはっきりしているのは、復旧復興の実働部隊として絶対に欠かせない国土交通省の官僚、あるいは、OBが選ばれていないことだ。菅直人首相の「官僚排除」がここまで露骨になると、異常を通り越して、もはや、「病気」である。

 最近では仙谷由人官房副長官を警戒して遠ざけているという。「復興利権を奪われたくない」というのが、最大の懸念だからだそうだ。

 異常さの最たるものが、復旧復興に力を貸そうとしている小沢一郎元代表を徹底的に排除していることだ。岩手県の達増拓也知事は、被災県の知事として「復興構想会議」のメンバーに選んではいるものの、他人行儀にして、口を利こうとしないという。小沢一郎元代表の子分だからである。

 同じ被災県の宮城県に視察して村井嘉浩知事から詳しく要望を聞くなど親密にしているのに、達増拓也知事には、冷淡である。これも「小沢憎し」の感情の表れである。

 自民党の谷垣禎一総裁には、無作法にも電話で入閣要請していながら、あっさり断られると「大連立の話を持ちかけたことはない」としれっとしいている。

 だったら入閣要請は、単なる「ヘッドハンティングだったのか」ということになるが、一切説明はない。「丁寧に説明する」というのは、まったくのウソなのである。

 だから、福島第1原発の周囲からの避難を発令するのに、対象となる自治体の長にさえ、事前連絡をしなければ、説明もしないのである。自治体の長や地域住民たちは、枝野幸男官房長官の無表情、無機質な発表をテレビで聞いて、腰を抜かし、しぶしぶ自宅や仕事場を放棄せざるを得ないのである。そればかりか、避難先の施設さえ用意しようとしない。「どこへでも好きなところへ逃げて行け」と言っているようなもので、菅直人政権がいかに血も涙もない政権であるかが、この一事でも明らかである。「丁寧に説明する」と聞いて呆れる。

◆J−CASTニュースが4月12日午後8時25分、「なぜ、地位にしがみついているのか」 菅首相、記者会見の質問に不快感」という見出しをつけて配信した以下の記事を改めて読み直してみて欲しい。

「菅直人首相は2011年4月11日、記者会見を開き、福島第1原発事故の対応や統一地方選前半の民主党大敗をめぐり与野党から退陣論が高まっていることについて、辞任を否定した。会見は東日本大震災の発生から1か月がたった4月11日夕方に予定されていたが、同日午後の余震で翌日に延期されていた。統一地方選については、『厳しい結果だったことは真摯に受け止めたい。責任については、後半が終わった上で改めて党でしっかりと検証する』と辞任を否定。産経新聞の阿比留瑠比記者が『現実問題として、与野党協議の最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手にまわった震災対応でも、総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている。一体何のために、その地位にしがみついているのか、考えを聞かせてほしい』と批判を展開すると、『阿比留さんのものの考え方がそうだということと、私が客観的にそうだということは、必ずしも一致しないと思う』『私とあなたのものの見方は、かなり違っているとしか申し上げようがない』と、不快感をあらわにした。この日の会見では、菅首相は冒頭に『いよいよ復旧に入らなければならない。そして復興に向かわなければならない』と述べ、震災への対応が新たな段階に入ったことを強調。前日までは確認できた国旗の喪章も取り外されていた」

 この記事だけからでも、菅直人首相の置かれた状況が、よく伝わってくる。

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