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小沢一郎元代表は「党員資格停止処分」、事実上「離党状態」になり、新党結党に活路を見出すしかない

◆民主党の輿石東参院会長が2月14日夕、「これからは覚悟して動け。明日から何が起こるかわからない」と発言したという。この日午後の民主党役員会で、小沢一郎元代表の処分について「裁判で判決が確定するまでの間、党員資格を停止する案を、15日の常任幹事会に提案する」と決めた直後の発言である。「党員資格を停止」とは、党役員に就けない、代表選挙に立候補できない、総選挙で公認を受けられない、党支部への政治資金は支給されない、だが、党費は納めなくてはならない、党議拘束には従わなくてはならないというものである。

 NHKは2月14日 16時54分 、「小沢氏の党員資格停止 提案へ」とのタイトルで、以下のように報じた。

 「民主党は役員会で、強制的に起訴された小沢元代表への処分について、裁判で判決が確定するまでの間、党員資格を停止する案を、15日の常任幹事会に提案することを決めました。民主党は、先週の菅総理大臣と小沢元代表の会談が不調に終わったことを受けて、14日の役員会で、菅総理大臣も出席して、小沢氏への処分について議論しました。この中で岡田幹事長は、小沢氏の元秘書3人が逮捕・起訴されている事実は重いうえ、小沢氏が衆議院政治倫理審査会への速やかな出席に応じなかったことも踏まえて、今後の裁判で判決が確定するまでの間、党員資格を停止する案を示しました。これに対して、輿石参議院議員会長や平田参議院幹事長、それに羽田参議院国会対策委員長は『推定無罪の原則もあり、裁判の結果を見極めるべきだ』などとして、反対する考えを示しました。しかし、輿石氏ら3人以外に異論は出されず、最終的には、役員会として、裁判で判決が確定するまでの間、小沢氏の党員資格を停止する案を、15日の常任幹事会に提案することを決めました。枝野官房長官は、記者会見で『党として一定の処分を行う方向で、しっかりとけじめをつけようという姿勢は、国民から一定の理解は得られると思う』と述べました」

 民主党の規約は、「第4章 常任幹事会」−「第8条 6」で「 常任幹事会は、構成員の2分の1以上の出席により成立し、その議事は行使された議決権の過半数をもって決する」と規定しているので、多数決 により、小沢一郎元代表の処分は、提案通り決定されることになる。

◆この時点から、小沢一郎元代表は、「裁判で判決が確定するまでの間、休職扱い」となるので、処分内容は、除籍や離党勧告などと比べると最も軽い処分とはいえ、政治家としての活動上は、事実上の「離党状態」と何ら変わりはない。

 小沢一郎元代表は、処分提案を予想していたのであろう。この日午前、東京都新宿区霞ヶ丘町の日本青年館で開かれた「小沢一郎政治塾」における講演のなかで、「年取ったが、働ける限り頑張る」と述べ、政治活動継続に意欲を示しており、「裁判で判決が確定するまでの間、休職」というつもりは微塵もない。「政治活動継続に意欲」は、別な言い方をすれば、「離党→新党結党」を意欲しているということを意味している。産経ニュースは、「小沢氏『年取ったが、働ける限り頑張る』政治活動継続に意欲 ベストセラーの続編も」との見出しをつけて、次のように報道している。

 「民主党の小沢一郎元代表は14日午前、都内で開いた『小沢一郎政治塾』で講演し、『私も多少、年を取ったが働ける限りは同じような志をもってがんばっていきたい』と述べ、政治活動の継続に意欲を見せた。平成5年に発表してベストセラーとなった『日本改造計画』の続編に当たる自著の出版を準備していることも明らかにした。講演では自身の強制起訴や処分問題には触れなかった。小沢氏はまた、『話し合って談合するのが新しい時代(の政治)だと考えている人が多いような気がする』と語った。平成23年度予算案や社会保障と税の一体改革で野党との協議を模索する菅直人首相が念頭にあるとみられる」

◆小沢一郎元代表と輿石東参院会長の発言をつないで見ると、菅執行部による小沢一郎元代表処分は、すなわち、小沢一郎元代表と小沢支持派との事実上の決別宣言したことを意味しており、この瞬間から菅政権の議会運営や政局運営が、流動化し、輿石東参院会長が警告しているように、何が起きるかわからない状況になり、「菅首相退陣」=「政変」に向けて、政局が大車輪で動き始めているのである。

 共同通信は2月13日、菅内閣支持率が19.9%(前回比−12.3%)と20%割れしたことを発表、NHKは14日、「菅内閣支持率21%(前回比−8%)」と発表している。言うなれば、もはや「泥舟」である。

 このため民主党内は、統一地方選挙を目前に控えて「ポスト菅」をめぐり、前原誠司外相、岡田克也幹事長、野田佳彦財務相、樽床伸二元国対委員長、それに「床の間の便所」とヤユされているのに大それた野望を抱いている仙谷由人代表代行も参戦して、「総理大臣レース」が顕在化する。

 だが、小沢一郎元代表と小沢支持派が離党すれば、その人数にもよるが、2011年度予算案は成立せず、予算関連法案も成立せずという事態発生も起こり得る。野党自民党から菅内閣不信任決議案が衆院に提出された場合、賛成多数で可決する可能性が大となってきている。

◆産経ニュースが2月12日、「河村市長が『小沢塾』に乱入、連携アピール」と報道し、小沢一郎元代表の今後の展望について、以下のように示唆している。

 「名古屋を舞台とした『トリプル投票』を制した河村たかし名古屋市長が12日夜、東京都内で開かれていた『小沢一郎政治塾』の懇親会に乱入、“小沢イズム”を勉強中の塾生たちを激励した。河村氏は13日午前7時半からフジテレビ系で放送される『新報道2001』の生出演に備え、12日夜に上京していた。小沢氏と親交の深い河村氏は、塾生と小沢塾出身の国会議員らが集まった懇親会に飛び入りで参加した。ほろ酔い加減で会場に到着した河村氏は、上機嫌で懇親会会場に突撃。畳の上に座り込んで杯を合わせ、『がんばって日本を盛り上げてくれ』と20〜30代の塾生たちにエール送った。河村氏は8日に都内で小沢氏と面会。『連携』を確認したばかりで、小沢氏と河村氏の“共闘”が現実味を帯びてきたようだ。『小沢一郎政治塾』は、各界のリーダーを育てることを目的に平成13年から行われている小沢氏の私塾。塾長は小沢氏で、これまでに衆参国会議員10人を輩出している」

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