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小沢一郎元代表が、菅首相に「追い込まれ解散」を仕掛け、「脱菅直人・脱仙谷由人」を図る政界浄化大作戦

◆日本の政局は、「衆院解散・総選挙」に向けて進んでいる。菅直人首相は「総辞職しない」と言っているので、「追い込まれ解散」の公算が大である。その場合、野党自民党提出の内閣不信任決議案可決による「10日以内の解散(憲法第7条3項『天皇の国事行為』)」(憲法第69条)か、いきなり「憲法第7条3項『天皇の国事行為』による解散」(小泉純一郎首相が「国民の意見を聞く」と宣言して断行した郵政解散タイプ)かのいずれかによることとなる。

 ①自民党の谷垣禎一総裁は、衆院本会議場で菅首相の施政方針演説に対する代表質問(1月26日)のなかで鬼の形相をして13回も「解散せよ」と迫っており、一歩も引かない構えである。他の野党と一丸となって、菅首相に対して内閣不信任決議案をぶける覚悟だ。

 ②公明党は、「倒閣シフト」を敷いて、政権への復帰を目指して、やはり「解散→統一地方選挙との同日選も辞さない」としている。すでに小沢一郎元代表とピッタリ一体化しているとも言われている。小沢一郎元代表は、「追い込まれ解散」を本気で仕掛けて、「菅政権包囲網」を強化して、「倒閣→政界再編→大連立政権樹立」作戦を展開している。民主党からの「脱小沢」に対して、政界からの「脱菅・脱仙谷」を図る大作戦である。

 ③小沢一郎元代表は2月4日、熊本市内での会合であいさつし、「参院で過半数が割れている状況では、予算関連法案成立は本当に厳しい」と述べ、「追い込まれ解散」に向かっていることを示唆している。小沢一郎元代表は2月2日夜、鹿児島市内で「(菅首相は)総辞職せず、衆院を解散する。総選挙は早いぞ」と述べており、公明党も、統一地方選挙との「同日選挙」を嫌がっていないということを示唆していたのを念押しした形である。小沢一郎元代表は3日、鹿児島県肝付町にある二階堂進・元自民党副総裁の墓参りをしている熊本市は、松野頼三元防衛庁長官(旧熊本1区選出)の地盤を継いだ松野頼久衆院議員(民主党鳩山派、鳩山由紀夫政権の内閣官房副長官=松野頼三の愛人の子として生まれ、後年、実父の頼三と養子縁組)の地元(新熊本1区)である。

 ④民主党の安住淳国対委員長(前原派)は2月5日午前11時から、テレビ東京の番組「週刊ニュース解体新書」に出演し、番組ホストの田勢康弘氏(政治ジャーナリスト、元日本経済新聞記者、現:同新聞社客員コラムニスト)の質問に「菅さんは総辞職も解散もしない」としながら、子ども手当て支給の根拠となる予算関連法案などが可決成立する見込みがない状況について、「国民に聞いてみることになる」という言い方で「追い込まれ解散」があり得ることを示唆している。前原誠司外相の総理大臣就任を早めるには、菅首相の早期退陣が望ましいという思惑も見え隠れする。ただし、解散総選挙により、民主党が野党に転落したのでは、元も子もなくなる。

◆前原誠司外相が4日の衆院予算委員会で、TPP問題について菅政権の足下をすくうかのような発言をしている。「ポスト菅」の最短距離にいると言われており、菅首相が横浜市で開かれたAPECに際して、思いつきで「TPPへの参加」を表明したことへの皮肉が込められている。朝日新聞は2月5日付け朝刊「政治面」(4面)で、ベタ記事ながら前原発言を次のように、報じている。

 「入るなら日本にプラスでなければならない。(米国に)押し込まれてやるものではない」

 「予算委では『TPPは米国に言われてやらざるをえない』という米国脅威論が強いが、
認識不足だ」

 「私の知る限り、米国から(参加要請を)言ってきたことは一度もない。それどころか、日本が色々な条件をつけるのなら、勘弁してほしいという慎重論が多い」

 菅首相が「平成の開国」などと大げさに喧伝しているのは、一体何なのかという素朴な疑問が湧いてくる。これが本当の「平成の開国」などと言えるのか。語るに落ちると言った感が強い。アジテーター政治家を売り物にして、ここまできた菅首相であるから、相当に割り引いて受け止める必要がある。観点を変えて見ると、前原政権が誕生したときのこと考えて、菅首相が「平成の開国」なるものを「できもしない大法螺」と決め付けて、早々と予防線を張っているらしい。

 【参考】−松野頼三(中間派、親福田・三木)は、中曽根康弘元首相とともに、東京地検特捜部の捜査の手からまんまと逃れて、政界のご意見番と言われる存在になり、長く政治生命を維持した曲者であった

=1979年1月4日 - アメリカのSEC、グラマン社が自社の早期警戒機(E−2C)の売込みのため、日本の政府高官(岸信介・福田赳夫・中曽根康弘・松野頼三)らに代理店の日商岩井(現・双日)を経由して、不正資金を渡したことを告発。相次ぐ証言を受け、東京地検特捜部は、米SECに資料提供を要請し捜査を開始。

1月30日 - 衆議院ロッキード問題調査特別委員会が「航空機輸入調査特別委員会」と改称。特別委員会は、ダグラス・グラマン疑惑はもちろん、航空機売込みに関わる、全ての疑惑を調査することになる。

2月1日 - 日商岩井航空機部門担当常務が、赤坂の同社本社ビルから遺書を残して投身自殺[2]。遺書には「会社の生命は永遠です」と書かれていた。キーマンの自殺によって、捜査は行き詰まる。

5月15日 - 検察首脳会議において、「政治家の刑事責任追及は、時効、職務権限のカベにはばまれ断念する」ことを確認し、ダグラス・グラマン事件捜査終結を宣言。日商岩井関係者のみ3名を起訴。

5月24日 - 衆議院航空機輸入調査特別委員会で松野を証人喚問。松野は5億円の授受を認めるも、「五億円は日商岩井からの政治献金」と主張、検察側及び野党側の「F- 4E売込み工作資金及び成功報酬」との認定と平行線をたどった。また既に公訴時効が成立しており刑事訴追は逃れることになる。

5月28日 - 参院航空機輸入調査特別委員会、松野を証人喚問。その後、野党側は松野を偽証告発する決議動議を提出しようとした。だが、自民党が拒否し、国会は再度空転。参院で閉会中審査手続きを取れず、審議中の全法案が審議未了・廃案となっている。

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