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- 2015年01月13日 14:28
日本はゼロ金利政策からマイナス金利政策に既に移行している!
突然ですが、皆様に質問をしたいと思います。
先ず、ゼロ金利政策とはどういう意味でしょうか? そして、量的緩和策とはどういう意味でしょうか?
このような質問をすると、恐らく次のような答えが返ってくると思うのです。
ゼロ金利政策とは、政策金利、具体的にいうと無担保コール翌日物の金利を限りなくゼロに近いレベルに誘導する政策のことだ、と。
つまり、民間の金融機関がコール市場で他の金融機関から資金を調達する際に適用される金利を限りなく低くする、つまりほぼゼロにするのがゼロ金利政策だ、と。そして、その無担保コール翌日物の金利を限りなく低くなるように日銀が資金を供給する、と。
では、量的緩和策とは?
金利は事実上ゼロ以下にすることはできない。従って、政策金利をほぼゼロにすると後の手段がなくなってしまうが、何も手を打たない訳にはいかないので、政策目標を金利からお金の量に切り替え、市場にお金をじゃぶじゃぶ投入するのが量的緩和策だ、と。具体的には、長期国債などを日銀がガンガン買い入れる政策のことである、と。
如何でしょうか? 皆さんは、多分そのようにお考えになったのではないでしょうか?
しかし、今や上のような答えでは満点を取ることはできないのです。
何故か?
それは、日本銀行が、知らないうちにというか…或いは公然にというか、ゼロ金利政策を放棄してマイナス金利政策を採用してしまっているからなのです。
私が、こんなことを言うと、多くの人は怪訝な顔をするかもしれません。何故かと言えば、そのようなことを日本銀行が決定したなどとは一言も報じられていないし、それに、今でも政策金利の誘導目標はゼロのままであるからです。
確かにそのとおり。
しかし、冷静に考えてみて下さい。
金利をゼロ以下にすることは事実上困難だなんて話は、もう昔の話に過ぎないのです。
グラフをご覧ください。
画像を見る
財務省が発表している国債金利情報をグラフにしたものですが、昨年の12月の半ば頃から残存期間1年の国債の利回りはマイナスになっているのです。瞬間的にマイナスになったというのではないのです。それ以来マイナスが継続しているのです。
そして、本日は、5年物新発国債の落札利回りがゼロとなったとも報じられています。10年物国債にしても、利回りは0.26%まで低下しているのです。
信じられますか?
信じられない? でも、これが現実なのです。
では、国債の利回りがマイナスになるなどということがどうして起きるのでしょうか?
おかしいでしょう? だって、国債の利回りがマイナスになるということは、お金を貸す側が利子を支払い、そして、お金を借りる側が逆に利子を受け取ることになるからです。
何故そんなことが起きるのか?
実は、こうして国債の利回りがマイナスになるのには訳があるのです。それは、そもそも日本銀行が市中金融機関から国債を買い入れる場合に、額面以上の価格で購入しているからなのです。日銀が額面以上の価格で国債を購入すれば、落札利回りはマイナスになります。つまり、市中金融機関は、国債を担保に日銀からマイナス金利でお金を借りていると言ってもいいのです。
分かりましたか?
今や市中金融機関は、ゼロ金利どころかマイナス金利で日銀からお金を借りることができる時代に突入しているのです。
では、何故そのようなことを日銀はするのか?
そうでもしなければ、日銀が目標に掲げた国債の買い入れが達成できないからです。
どうも納得がいかないでしょう?
いずれにしても、何故か我が国のマスコミは、そのことについて詳しく報じようとはしません。何故でしょうか?
それは事柄が専門的過ぎて事態がよく呑み込めていないからでしょう。
皆さん、日銀はこのような大変な政策の転換をしていながら…つまり、マイナス金利政策の採用に転じていながら、少しも国民に説明しないというのはおかしいと思いませんか?
私は、甚だ問題だと思うのです。何故市中金融機関が日銀からお金を借りた上に利息までもらうことができるのか、と。
そうやって日銀が市中金融機関にお金をプレゼントすれば、その分、日銀の利益が減少し、そうなると日銀が国庫に納める国庫納付金も当然に減る訳です。言ってみれば、それは全て国民の負担になっているのです。
いずれにしても、財政法では日銀による国債の直接引き受けを禁じているのにも拘わらず、現実には、こうして国債の直接引き受けと同等のことをするのみならず、さらにお金の借り手である政府に日銀が利息まで支払うようなことをしているのです。
こうしたことに国民が何にも感じないとしたら、国民の神経は相当に摩耗しているとしか言いようがありません。
先ず、ゼロ金利政策とはどういう意味でしょうか? そして、量的緩和策とはどういう意味でしょうか?
このような質問をすると、恐らく次のような答えが返ってくると思うのです。
ゼロ金利政策とは、政策金利、具体的にいうと無担保コール翌日物の金利を限りなくゼロに近いレベルに誘導する政策のことだ、と。
つまり、民間の金融機関がコール市場で他の金融機関から資金を調達する際に適用される金利を限りなく低くする、つまりほぼゼロにするのがゼロ金利政策だ、と。そして、その無担保コール翌日物の金利を限りなく低くなるように日銀が資金を供給する、と。
では、量的緩和策とは?
金利は事実上ゼロ以下にすることはできない。従って、政策金利をほぼゼロにすると後の手段がなくなってしまうが、何も手を打たない訳にはいかないので、政策目標を金利からお金の量に切り替え、市場にお金をじゃぶじゃぶ投入するのが量的緩和策だ、と。具体的には、長期国債などを日銀がガンガン買い入れる政策のことである、と。
如何でしょうか? 皆さんは、多分そのようにお考えになったのではないでしょうか?
しかし、今や上のような答えでは満点を取ることはできないのです。
何故か?
それは、日本銀行が、知らないうちにというか…或いは公然にというか、ゼロ金利政策を放棄してマイナス金利政策を採用してしまっているからなのです。
私が、こんなことを言うと、多くの人は怪訝な顔をするかもしれません。何故かと言えば、そのようなことを日本銀行が決定したなどとは一言も報じられていないし、それに、今でも政策金利の誘導目標はゼロのままであるからです。
確かにそのとおり。
しかし、冷静に考えてみて下さい。
金利をゼロ以下にすることは事実上困難だなんて話は、もう昔の話に過ぎないのです。
グラフをご覧ください。
画像を見る
財務省が発表している国債金利情報をグラフにしたものですが、昨年の12月の半ば頃から残存期間1年の国債の利回りはマイナスになっているのです。瞬間的にマイナスになったというのではないのです。それ以来マイナスが継続しているのです。
そして、本日は、5年物新発国債の落札利回りがゼロとなったとも報じられています。10年物国債にしても、利回りは0.26%まで低下しているのです。
信じられますか?
信じられない? でも、これが現実なのです。
では、国債の利回りがマイナスになるなどということがどうして起きるのでしょうか?
おかしいでしょう? だって、国債の利回りがマイナスになるということは、お金を貸す側が利子を支払い、そして、お金を借りる側が逆に利子を受け取ることになるからです。
何故そんなことが起きるのか?
実は、こうして国債の利回りがマイナスになるのには訳があるのです。それは、そもそも日本銀行が市中金融機関から国債を買い入れる場合に、額面以上の価格で購入しているからなのです。日銀が額面以上の価格で国債を購入すれば、落札利回りはマイナスになります。つまり、市中金融機関は、国債を担保に日銀からマイナス金利でお金を借りていると言ってもいいのです。
分かりましたか?
今や市中金融機関は、ゼロ金利どころかマイナス金利で日銀からお金を借りることができる時代に突入しているのです。
では、何故そのようなことを日銀はするのか?
そうでもしなければ、日銀が目標に掲げた国債の買い入れが達成できないからです。
どうも納得がいかないでしょう?
いずれにしても、何故か我が国のマスコミは、そのことについて詳しく報じようとはしません。何故でしょうか?
それは事柄が専門的過ぎて事態がよく呑み込めていないからでしょう。
皆さん、日銀はこのような大変な政策の転換をしていながら…つまり、マイナス金利政策の採用に転じていながら、少しも国民に説明しないというのはおかしいと思いませんか?
私は、甚だ問題だと思うのです。何故市中金融機関が日銀からお金を借りた上に利息までもらうことができるのか、と。
そうやって日銀が市中金融機関にお金をプレゼントすれば、その分、日銀の利益が減少し、そうなると日銀が国庫に納める国庫納付金も当然に減る訳です。言ってみれば、それは全て国民の負担になっているのです。
いずれにしても、財政法では日銀による国債の直接引き受けを禁じているのにも拘わらず、現実には、こうして国債の直接引き受けと同等のことをするのみならず、さらにお金の借り手である政府に日銀が利息まで支払うようなことをしているのです。
こうしたことに国民が何にも感じないとしたら、国民の神経は相当に摩耗しているとしか言いようがありません。