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ガソリン価格の下落を相殺する勢いで、2015年も家賃は上昇へ

持ち家率が2014年7−9月に64.4%と1995年1−3月期以来で最低へ沈んだということは、借り手の増加を意味します。背景に、賃金伸び悩みをはじめ将来の不透明性に憂うミレニアム層の住宅買い控えなどが挙げられていますね。

住宅情報サイトのジローの調査によると、2014年の家賃支払い総額は前年比4.9%増(206億ドル増)の4409億5500万ドル(約52兆2450億円)にまで膨れ上がりました。米国の国内総生産(GDP)の2.5%に相当しています。家賃支払い額・中央値では2.9%の上昇を示し、賃貸住宅世帯数は1.9%増加していました。

全米50都市・地域では、ニューヨーク州ニューヨーク市の家賃支払い総額が3.6%増の500億ドルと全体の11%を占めています。次いでカリフォルニア州ロサンゼルスが5.3%増の342億ドル、3位のカリフォルニア州サンフランシスコは13.5%もの大幅増の146億ドルでした。最も少なかったアラバマ州バーミンガムは10億ドルだったとはいえ、上昇率は11%に及んでいます。

2014年版の家賃支払い額、都市ランキングはこちら。

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(出所:Zillow)

2014年の家賃上昇率はというと、3%でした。12月コアPCEデフレーターの約2倍に相当します。特に雇用の増加が顕著なテクノロジー関連企業が集まるカリフォルニア州サンホセでは2013年に過去最高を塗り替えたにも関わらず、2014年に12%もの増加を示現し1807ドル(約21万4100円)でした。同州サンフランシスコも11%増の1598ドルとなっています。

ジローは家賃支払い額が2015年に3.5%増となり、家賃上昇率は3%を見込んでいます。住宅価格の上昇率見通し2.5%を大きく上回っていました。

賃貸住宅情報サイトのザンパーの調査では、都市別1ベッドルーム(1LDK)の家賃中央値でカリフォルニア州サンフランシスコが3ヵ月連続でトップを飾り前月比1.2%上昇の3390ドル(約40万1700円)でした。前年比では13.5%の上昇になったといいます。2位のニューヨーク市は、前月比3.3%上昇の3100ドル(約36万7400円)でした。

2014年12月都市別ランキング、SFとNYの家賃は比類ない水準なんですね。

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(出所:Zumper)

ガソリン価格が約5年ぶりの低水準で一部地域で2ドルを割り込むなか、実質所得が増加し消費の裁量余地が広がるとの期待が大きい。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる米連邦公開市場委員会(FOMC)、2014年12月開催分の議事録でしっかり明記されています。

一方で米12月雇用統計で明らかになったように賃金が低迷する半面、家賃はうなぎのぼりの状態。所得に占める家賃支払いの負担がじわじわ増えていくに従い、財布の紐も固くなってくることでしょう。

(カバー写真:Adam Lerner/Flickr)

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