- 2015年01月09日 17:10
Mediumがビデオシリーズ「Foreword」をスタート
Mediumが、ビデオシリーズ「Foreword」をスタートしました。プラットフォームでありパブリッシャーでもあるMediumですが、動画というオリジナルコンテンツをつくるという意味で、また一歩パブリッシャーに近づいたと言えるでしょう。
Forewordは、サンフランシスコにあるMediumのオフィスで行われるトークイベントに読者を招き、その様子を動画で配信するシリーズ。作家のKelly Corrigan(ケリー・コーリガン)さんをホストに、毎回作家やライターをゲストに迎えていきます。
第1回のゲストは、テレビドラマ「ザ・オフィス」の監督・脚本・出演を務めるB.J.Novak(B.J.ノヴァク)さん。今後も10〜20分のトークイベントを、少なくとも計12回は行うとのこと。すでにゲストも発表されています。
ちなみにForewordはビデオシリーズというMedium初のアプローチをとっていますが、「ライターのすばらしいストーリーやアイデア」を表現するという意味では、Mediumがこれまでやってきたことと同じだと、Mediumの企業戦略を担当するEdward Lichty(エドワード・リッチー)さんは言っています。
この新たなビデオシリーズには、どのようなねらいがあるのでしょうか。読者開発、マネタイズ、エンゲージメントの3つが考えられそうです。
1.読者開発
ForewordはMediumのページ、Facebookページやtwitterアカウントに加えて、YouTubeチャンネルを持っています。新たなプラットフォームでコンテンツを発信することで、いままでMediumのことを知らなかった読者にその存在を知ってもらうことができるでしょう。
2.マネタイズ
現時点でForewordでのマネタイズは行っていませんが、将来的にはMediumがすでにつくっているスポンサードマガジンのように、企業と組んで動画コンテンツをつくることも考えられます。
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3.エンゲージメント
Mediumのオフィスでトークイベントを行うことで読者と直接関わることができ、読者とのエンゲージメントを深めることができそうです。
動画やイベントといったアプローチはすでに多くのメディアで行われているので、このビデオシリーズがまったく新しいわけではありません。しかし存在自体が”実験”といわれるMediumの新たな動きなだけに、Forewordの今後の展開に注目したいと思いました。
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Foreword第1回:B.J.ノヴァクさん
(via Digiday)