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菅直人首相は「情勢判断技術」が劣り、政権担当能力不足が露呈、野党自民党は菅内閣不信任案を提出せよ

◆「孫子の兵法」−「行軍篇第9」は、「作戦行動の心得と敵情探索の秘訣」について、説いている。「作戦行動の心得」とは、「陣の取り方」「進軍の方法」である。「敵情探索の秘訣」は、「兆候察知法」にある。目に映る現象、あるいは、兆候から、その背後の本質を見破るのである。

 端的に言えば、「現象・兆候から本質を察知し、部下を統率する−不利な立場を避け、地の利を活かせ」ということである。詳しくは、後日説明する。

 いまの日本の指導者(リーダー)に欠けているのは、「情報収集技術」と「情勢判断技術」である。そのなかでも、とくに指導者(リーダー)が備えなくてはならない資質、能力として最も求められているのは、「情勢判断技術」である。

 しかるに、菅直人首相は、外交オンチをカバーする意図からか、このごろやたらと「情報収集」を連発しているけれど、これだけでは足りない。幾多の情報のなかから、何が起きているのか、その現象の背後にある本質部分は、何か。そして事態は、どういう方向に動いているのかという「情勢判断」をして、政治経済に応用するのである。だが、菅政権下の日本外交の劣化は、目を覆うばかりである。

◆菅首相は、ロシアのメドベージェフ大統領が北方領土の国後島入りするまでの情報をキャッチしていなかったと見られる河野雅治駐ロ大使を、直ちに帰国させて、情報を聞き、「情報収集」の重要性を再認識したようである。そのうえで、菅首相は7日午後、河野大使をモスクワに帰任させた。

 河野大使は7日夜(日本時間8日未明)、モスクワの空港で記者団に、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際、日ロ首脳会談を開く可能性について「どの時間に会うのかは別の考慮が必要だが、開くことで合意している」との認識を示している。

◆読売新聞が11月8日付け朝刊1面トップで「菅内閣支持急落35%(前回53%=10月1〜3日実施)−尖閣対応『評価せず』82%」「政党支持率は民主28%(前回36%)」という世論調査(5〜7日、電話方式)結果を発表した。共同通信が11月8日付けで発表した世論調査(6〜7日、電話方式)結果でも、「内閣支持32.7%急落(前回47.6%)」「政党支持率は民主党28.6%(前回33.9%)という数字が出ている。政権基盤が、極めて脆弱になっている状況が、明らかである。

 一方、自民党支持率は、読売新聞の場合、23%(前回16%)、共同通信の場合は、25.8%(前回20.2%)と民主党の支持率と自民党の支持率が、急接近している。

 とくに読売新聞は、「総合面」(3面)で、「『民主離れ』『菅離れ』並行」と題して、世論調査部・川崎英輝記者の解説記事を掲載している。

◆こういう情勢を見て、野党第1党が取るべき態度は、衆議院に「菅内閣不信任案提出」すると判断することである。その際に、民主党内野党(小沢支持派)は、これに賛成して、総辞職か、衆院解散総選挙に追い込み、政局を大転換し、日本外交を建て直し、安全保障態勢を再構築すべきである。

 衆院で民主党は「307議席」(定数480←過半数241=66議席不足)、先の代表選で民主党内野党(小沢支持派)は、衆参合わせて、200人(菅直人支持派206人)だったので、衆院議員だけで少なくとも100人はいる。小沢一郎元代表の親衛隊「一新会」が中心になり、結束すれば、「66議席」を上回る勢力は、確保できるはずである。「年末」か「来年初頭」の「解散総選挙」を実現しなくてはならないだろう。

 週刊ポストは11月19日号で「日本がどんどん縮んでいく! 漁船一隻で夜も寝られず仙谷幕府を世界が笑っている やっぱりド素人に外交は無理だって!」と、週刊現代は、11月20日号で「民主党政権何もできない、何も決められない『終わりの予感』」とそれぞれ特集している。情勢判断の変化について、最も敏感なのは、週刊誌媒体である。事態の趨勢を先取りする能力、すなわち「先見性」に長けている。

 〔なお、検察当局は、中国漁船衝突事件ビデオ映像流出について、石垣海上保安部か那覇地検の内部から流出した疑いが濃厚になったとして、国家公務員法(守秘義務)違反容疑で捜査に乗り出す方針を決めた。「情報流出」問題に関しては、後述するが、拙著「情報流出のカラクリと管理技術−小さな漏れが大変なことになる!・・かもしれない」(KKベストセラーズ刊)を参照されたい〕

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