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米海軍のレーザー兵器実験成功でクレイトス・ディフェンス&セキュリティ・ソリューションが脚光を浴びる

米海軍がレーザー兵器システム(LaWS)の発射実験に成功したと12月10日に発表しました。

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(出典:ウィキペディア)

このシステムを納入しているのはサンディエゴに本社があるクレイトス・ディフェンス&セキュリティ・ソリューション(ティッカーシンボル:KTOS)という小さな会社です。

クレイトスは業績が不安定で株式市場に於ける流動性も不十分なので投資対象としては向かないと思います

今回、実験を行ったのはペルシャ湾に配備されている揚陸艦ポンスです。LaWSは赤外線ビームを利用したレーザー兵器で、艦内のコントロール・ルームから操作指示が出ます。コントローラーは、ちょうどX-Boxのコントローラーのようなカタチをしています。出力は30キロワットで、海上のターゲット、ならびに空中のドローンを撃ち落すことに成功しました。

レーザー兵器は大砲やミサイルに代わるものではなく、従来のそれらの兵器と並行して、補完的に使用されることになりそうです。

今回、米海軍が開発したLaWSは視線(line-of-sight)で捉えられるターゲットに対し、光の速さで攻撃を加えることが出来ます。1回のレーザー光線の照射にかかるコストは僅か1ドルであり、これは現在米海軍が同じような局面で使用しているミサイル、SM-2の一発のコストである4830万円より遥かに安上がりです。

上の写真で砲身のようなカタチをした筒はビーム・ディレクターと呼ばれるもので、この中に6つの高出力レーザーが円環状に配置されています。筒の直径は60センチメートルです。この砲身のすぐ脇にはターゲットを捕捉するトラッキング・センサー、ならびに目標との距離を計測するRFセンサーが添えられています。

そこで得られた情報は、ちょうどビデオゲームのようにコントロール・ルームにいる砲手の液晶フラットスクリーンに映し出されます。

なお6つの高出力レーザーは光ファイバーによって艦のデッキの下につながっており、そこに高出力のパワー・システムが配置されています。この装置は嵩張る上、重量が重いので、レーザー砲は戦闘機などに搭載するのには向きません。従って、当分の間、レーザー砲は艦載のみになると思われます。

現在、米海軍が使用しているファランクス(方陣)防御システムは20ミリ砲を秒速75発のスピードで発射しますが、連続発射時間は20秒しか持ちません。

これに対してLaWSは弾が切れる心配はありません。

ペルシャ湾ではイランのスピード・ボートが何十隻も一斉に米海軍の艦船に襲い掛かるという戦法が最も恐れられています。その点、次々にターゲットを変え、「疲れを知らない」レーザー兵器は特に有効だと思われます。

ただレーザー兵器は視線(line-of-sight)で捉えられるターゲットのみに有効なので、たとえばずっと遠距離に居る敵の場合、湾曲する地平線が妨げとなり、光線が届かないなどの問題があります。

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