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- 2010年12月16日 23:28
日銀短観で緩やかな企業経営環境の悪化を確認!
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さらに、雇用や設備といった要素需要に関しては上の通りとなっています。一番上のパネルは設備投資計画です。大企業全産業の土地を含むベースですが、前回9月調査からリース会計対応となっていて、連続性がないので点線にしてあります。真ん中のパネルは設備判断DI、一番下は雇用判断DIで、それぞれプラスは過剰、マイナスは不足を表しています。影を付けた期間は業況判断DIと同じで景気後退期です。まず、設備投資計画は9月調査から0.5%ポイント上方修正されました。一見すると明るいニュースなのかもしれませんが、例年と同じ動きであり、短観の統計としてのクセと私は受け止めています。もしも、例年と同じ修正パターンが繰り返されると仮定すれば、2010年度の設備投資は最終的に前年度比1%を少し下回る増加率となりそうな気がします。ですから、必ずしも設備投資が順調とは私は考えていません。他方、設備と雇用の過不足感はレベルとして少し過剰感が残っているものの、今年に入ってから大きな変化は見せていません。特に雇用については、極めて緩やかにしか雇用過剰感が払拭されず、雇用の増加や失業率の低下につながっていない可能性があります。大学生や高校生の就職内定率が高まらない背景でもあります。
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本邦初公開で、上のグラフは規模別の新卒採用計画です。大学の場合でいうと、現在の4年生が大幅減の年にブチ当たってしまいましたが、私は現在の2年生、すなわち、上のグラフでいうと2012年度までマイナスを続けるんではないかと予想しています。重ねて同じことを書けば、雇用の改善は極めて緩やかでほとんど実感できないといえます。なお、私が注目した大企業製造業の「事業計画の前提となっている想定為替レート」は2010年度下期で1ドル83.87円でした。ほぼ実勢レートに近づきました。逆に、現状よりも円高が進むとは余り想定していないようで、怖い気もしないでもありません。最後に、全体を短く取りまとめると、雇用や設備に対する過剰感はまだまだ根強い一方で、現状の景況感については意外と底堅いものの、来春くらいまでの先行きはかなり悲観的、といったところになりそうな気がします。円高要因よりも政策効果の剥落の方が落ち込みを激しくしている可能性が示唆されていると受け止めています。
一昨日12月14日まで開催されていた連邦公開市場委員会 (FOMC) で、連邦準備制度理事会 (FED) は景気の現状判断を11月3日 FOMC 後の "the pace of recovery in output and employment continues to be slow" から "the economic recovery is continuing, though at a rate that has been insufficient to bring down unemployment" と一歩進めました。実は、日本も米国も、そして世界経済も、要素需要は芳しくないものの、景気はそれなりに底堅くて、それほど悪化していなかったのかもしれません。それにしては、メディアの悲観的な論調はいったい何なのかと不思議です。
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本邦初公開で、上のグラフは規模別の新卒採用計画です。大学の場合でいうと、現在の4年生が大幅減の年にブチ当たってしまいましたが、私は現在の2年生、すなわち、上のグラフでいうと2012年度までマイナスを続けるんではないかと予想しています。重ねて同じことを書けば、雇用の改善は極めて緩やかでほとんど実感できないといえます。なお、私が注目した大企業製造業の「事業計画の前提となっている想定為替レート」は2010年度下期で1ドル83.87円でした。ほぼ実勢レートに近づきました。逆に、現状よりも円高が進むとは余り想定していないようで、怖い気もしないでもありません。最後に、全体を短く取りまとめると、雇用や設備に対する過剰感はまだまだ根強い一方で、現状の景況感については意外と底堅いものの、来春くらいまでの先行きはかなり悲観的、といったところになりそうな気がします。円高要因よりも政策効果の剥落の方が落ち込みを激しくしている可能性が示唆されていると受け止めています。
一昨日12月14日まで開催されていた連邦公開市場委員会 (FOMC) で、連邦準備制度理事会 (FED) は景気の現状判断を11月3日 FOMC 後の "the pace of recovery in output and employment continues to be slow" から "the economic recovery is continuing, though at a rate that has been insufficient to bring down unemployment" と一歩進めました。実は、日本も米国も、そして世界経済も、要素需要は芳しくないものの、景気はそれなりに底堅くて、それほど悪化していなかったのかもしれません。それにしては、メディアの悲観的な論調はいったい何なのかと不思議です。



