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ホテルの従業員が「茶髪」で何が悪いの? 文句つけるお客はモンスターでしょ!

ホテルには、身だしなみに関するルールが数多く存在します。髪の長い女性であれば、髪は一つにまとめてお団子にする。爪は短く切り、ブラウスは毎日清潔なものを着用する。ストッキングは破れてしまった時のために一枚予備をロッカーに入れておく、などなど、書き出すとキリがないほどです。

数多く存在するルールの中にはどうにも腑に落ちず、納得できないものもあります。ただ、仕事をしていくと、実はそれぞれにきちんと「それをやらなくてはいけない」理由があることが多いのも確かです。(文:ユズモト)

「髪をまとめる」「爪は切る」は理解できるけど

(イラスト:ユズモト)

(イラスト:ユズモト)

例えば、「女性は長い髪の毛は一つにまとめる」というルール。これは「食品への異物混入を防いだり、客室を綺麗に保ったりする目的があります。

フロント専属スタッフであっても、レストランが忙しい時にはレストランに立ち入ってお客様を誘導したり、食器を下げたりすることもあります。そのときスタッフが髪の毛をおろしたままだと、食品への異物混入リスクがぐんと上がってしまいます。

食品への異物混入は、会社に甚大な損害を与えかねないので、特に気を遣わなくてはいけないのです。ちょうど最近、某インスタント麺に異物が混入していたというニュースが話題になっていますよね。

また、ホテルの商品は何といっても「客室」なので、客室に髪の毛が落ちていることも許されません。ちなみに、髪の短い男性がスプレーやワックスで髪の毛を固めているのを見た人もいると思いますが、あれは抜け毛が落ちないようにしているのです。

「長い爪やマニキュア・ネイル」で食品を触ると、一部がはがれて食品に混入する可能性があります。特に長い爪には雑菌入りの垢が溜まりやすいので不衛生ですし、重い備品やお客様のスーツケースを運搬するときに割れてケガをするおそれもあります。

このように、身だしなみルールには大抵ちゃんと納得のできる理由がありますが、1つだけ「何だか腑に落ちない」と同期たちの間でしばしば話題になるルールがありました。それは「髪の毛を染めてはいけない」というものです。

今どきメガバンクや公務員にも茶髪はいる

外資系のホテルなどは、茶髪OKのところもありますが、日系企業は黒髪でないといけないところが多いです。ホテルに限らず、エアラインも日系はほぼ全員黒髪ですよね。

アルバイトや派遣は茶髪可だけど、正社員は黒髪しかダメ、というところも。うちのホテルもそうでした。ルール上は「髪色は7号(こげ茶)まで」と書いてありましたが、社員は染めてはいけないという暗黙のルールがあったのです。

しかし茶髪にしたところで、髪の毛が抜けやすくなるわけでもないのに、なぜ禁止なんでしょうか。マニュアルによると「茶髪はルーズな印象を与えかねず、余計なクレームに繋がる危険性があるので禁止」ということらしいですが…。

今どきはしっかりした印象を持つメガバンクの女性銀行員や女性公務員にも、茶髪の方は大勢います。もちろん茶髪が伸びて生え際が黒くなっても染め直さず放置していたり、奇抜な色に染めたりすると、見た目上よろしくないというのは理解できます。

だからといって、染髪を全面禁止にするのはやりすぎです。たぶんスタッフが茶髪というだけで「このホテルはルーズだ!」とクレームを入れるお客様がいるのでしょうが、このご時世、そんなお客は「モンスタークレーマー」と言っていいんじゃないでしょうか?

実際、ホテルスタッフが茶髪であることに憤りを感じる方って、いらっしゃるんでしょうか? もう転職して気兼ねなく茶髪にしている私ですが、いまだに気になっているのです。

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