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2020年に20万人の中高生がデジタルでモノづくりしている世界を作る - ライフイズテック株式会社 水野雄介

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O:なぜ小学生向けのイベントはやらずに、あくまで中高生なのでしょうか?

水野:小学生向けにはサイバーエイジェントさんとジョイントベンチャーを作って「TECH KIDS CAMP」を行っています。僕らがノウハウを提供してサイバーエイジェントさんがお金とヒトを出してくれて小学生向けに展開しています。ただ、僕が中学生高校生の教員免許を持っているということもあって、やはり中高生の教育をもっとよくしていきたいんです。キャンプだけでなく色々な仕組みを整えたりまだまだできることがあると思っています。当然、オンラインなどを見て大人や大学生からもやってみたいと話を受けたりしていますが、これもまたあえて受け入れていません。あと中高生はぐっと伸びるから面白いんですよね。はまったときの伸びが中高生は全然違うんですよ!

O:なるほど。今後、ライフイズテックとして、こんなことにチャレンジしていきたいということはありますか?

水野:今後やっていきたいことは沢山あるんですけど、まず2020年に20万人の中高生がデジタルでモノづくりしている世界を作るというのが僕の目標です。高校野球をやっている子をの数を超えたいんです。高校野球をやっているのが18万9千人。高校野球ってすごくよくできている仕組みだなと思っているんですよ。みんながプロ野球選手に憧れを持って野球を始めて、一つ甲子園という大舞台がある。上から青田買いの仕組みになっていてちゃんとプロとしても活躍ができる。できない子たちにとっても色々なものを学べる環境があると思っていてそれを超える仕組みを作りたいんです。すると結果的に、地域一回戦で負ける子が出てきますし、田中マー君やイチローといったトップも出てきて、それってまぁITでゆうとザッカ―バーグみたいな人ですよね。世界のトッププレイヤーが出てくるなと思っています。経済的にも効果を生みますし、子供一人ひとりの可能性が伸ばせるような環境づくりが大事だと思っています。そのためにしなければならないのが教育の「入口・中身・出口」を変えることが必要だと思っています。

O:好きな高校野球をベンチマークにしているところが水野さんらしいですね。確かに一握りかもしれませんが、高校野球は結果として、就職先が決まるという一面がありますね。

水野:ジャニーズがすごくうまいことやっていると思っているんです。若くてかわいい子をとって、そのあと歌とダンスを教えて、出口のところも作っていてちゃんとまわる仕組みができているんです。で、キャンプは初めての子を増やす入口。キャンプにはじめて来た子たちがどうしたら育つのか。しっかり活躍していけるのか。親がパソコン好きならがんばりなさいよと言ってあげられる環境をどうしたら作ってあげられるかが大事なんですよね。そのためにドラフトで起業に入れる仕組みだったり、たとえばスーパー高校生がグーグルと東大とスタンフォードからオファーがあってクジを引くみたいなことがあってもいいと思っているんです。

O:それに向けた具体的な取り組みがもうすでにあったりするのでしょうか?

水野:「Life tech Stars★」といって実績を残している中学生・高校生を「STAR」と定義し、応援していく仕組みを作りました。まずストアに出してみて、その後起業の支援もしていきたいんです。子供たちは開発することはできるけれど、そもそも投機したりアライアンス組んだりチームを作ったりはできないのでそのあたりのことを全部やってあげたり、あとはそのまま大学に行けるようにAO入試を支援したりしています。僕らがやっている大学生が中高生を支援する仕組みでやっているのでどれだけ優秀な大学生が来るかがポイントなんです。

O:確かに、お話を伺っていて、その中高生を支える側のスタッフの確保が大切だろうなと感じていました。

水野:技術力があってコミュニケーション能力のある大学生って企業としてもやはり欲しいんです。中高生を導くITリーダーを作ろうということで年間2回募集をかけて採用しています。これは、アメリカのNPO法人Tesch for Americaがモデルにあって、優秀な人材を取るだめに10社の企業を巻き込んで60時間研修して今300人くらいの大学生がいるんですがその子達をライフイズテックが採用し、その子達が企業に指名されるようなリーダーのドラフト会議も行っています。これ実は今年もやるんですけど今年は高校生も出ます。

O:ライフイズテックにかかわった大学生にとっては、就職先まで見えてくるということになりますよね。これは画期的ですね。

水野:2014年3月に初めて「ITドラフト会議」というものをやったんですけど、野球が好きなので、野球のドラフト会議と同じように品川プリンスホテルを借りてめちゃめちゃ本格的にやりました。ドラフトと言えばクジなんでもちろんこのクジも取り入れて。これもイベントとしてというよりも、IT業界にもプロ野球のようなヒーローを作りたいという思いでやっています。わかりやすく今ある仕組みをそのまま使って、親としてもそのままパソコンができればわが子もグーグルのようないい会社に入れるんだと知れば支援しやすいじゃないですか。あとはIT版のキッザニアみないな感じで、名作ゲームタイトルを次々と生み出す『スクウェア・エニックス』と中高校生のITキャンプがコラボレーションした中高校生のためのゲームクリエイター開発キャンプをやったりしています。他にもいろいろあるんですが、こういうもの一個一個が仕組みになってい企業さんと一緒にやって、しっかりと社会につながる出口のところを作っています。

O:学ぶだけじゃなくて、その後の社会につながる出口が用意されているのが素晴らしいですね。中核事業であるキャンプについても、チャレンジしていきたいことはありますか?

水野:キャンプに関してはディズニーランドに勝ちたいと思っています。ディズニーランドは競合といった意識も社内にあります。中高生にはディズニーランドよりもそれだったら夏休みにLife is Tech! に行きたい!そう言ってもらえるような場所を作りたいと思ってやっています。今年のクリスマスキャンプも全国から300人近く来るんです。3泊4日で山中湖に集まってやるんですが80%くらいがリピーターなんです。メルマガにしかリリースしていないんですけど、楽しいからキャンプに来るんですよね。開発もちゃんとやっているんですが、運動会やったり夜はクリスマスパーティやったり、キャンプファイアーをしたり、結構楽しい感じでやっています。それから、今後グローバル化が進むと、海外の子たちとライフイズテックで一緒に学び合えるということが絶対に起こってくるんです。その時に大事なのが、向こうでリアルにコミュニティを持っていることが大事になのでそれで今、シンガポールでもキャンプをスタートさせています。あと僕ずーっとキッザニアさんと何かやりたいと思っていたんですけど、ついに今年10月から僕が大好きなキッザニアさんと一緒に新規事業をスタートさせ、中高校生の起業家精神を習得する『Be Startup』というプログラムも行っています。これの一番面白いところって事業計画作るとかPL作れるようになるとかじゃなくて、やはり新しいサービスを作ってそれを人に使ってもらうところが一番面白いんですよね。新しい商品を作ろうということで、全6回で販売計画とか企画を作って、3Dプリンタ使ってデモ作ってHPも自分たちで作って最後社長にプレゼンしてよかったら商品化されるということをやっていて、最初にやりたいと思っていた中高生版キッザニアみたいなものができそうだと思っています。

O:ついに、起業アイディアの原点だった、キッザニアとのコラボレーションが実現したわけですね。ちなみに、まだ始まっていないサービスや取り組みがあれば、ぜひここで教えて下さい。

水野:教育変革においてやはり学校の先生がカギだと思っています。僕自身の講師時代の経験でもあるんですけど、学校の教材を作るのってすごく大変なんです。とりわけ情報って最先端の分野なので、自分で学んで生徒たちに還元するのって難しいんです。その先生向けのサービスを展開したいと思っています。

O:どうしてまた学校の先生を巻き込んでいこうと思ったのでしょうか?

水野:そもそもの僕の目標である「20万人がデジタルでモノづくりしている世界を作る」ことを考えたとき、高校って今5000校あって平均1校につき40人学んでいる子がいないと20万人いかないんです。それはキャンプだけじゃ無理だと思ったんですよ。そのためには学校を巻き込むしかないなと思っていて。まず授業で最低限のものはできる。そこから部活にしたり、夏休みになるとキャンプに来るといったそういった流れを作りたいんです。現在のキャンプをやっていて、経済格差、情報格差、地域格差による教育格差をどうにかしなきゃいけない、というのはずっと思っているので、学校で最先端のものが学べる。そして先生がもっと楽に、できるだけいらない業務を減らしてシェアできるものはシェアしてしっかりと子供たちと向き合える時間を作ってあげるということがポイントだと思っています。

O:プログラミングという言葉の響きだと今はモニターってイメージがまだ強いですが、これからはモノづくりという意味も含んでいきそうですね。

水野:これからはIOTの時代なので、ソフトウェアと何かを掛け合わせるということが出てくると思います。デジタルファブリケーションのコースも来年は本格的につくります。たとえばBe Startupの中で中高生が出したアイデアは、料理のときに使う温度計を、スマートデバイスで自動管理できるようにしたほうがいいんじゃないか、とか。そういうったことを子供たちが考えて作っていくということがあればいいと思っています。

O:最後になりますが、ライフイズテックの拡大の先に、いつか学校の先生になろうという想いも持っていらっしゃったりするのでしょうか?

水野:僕は中高一貫校の学校を作りたいと思っています。自分も先生やって、それこそ野球部の監督か部長をやって甲子園に出たいです。だいたい50歳くらいですかね。実現させたいですね(笑)

(この記事は、2014年12月のインタビュー内容をもとに構成されています。)

ライター/編集 青柳 愛

聞き手/撮影 川辺 洋平

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