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「サンドイッチ弁護士」の終焉について

10年ほど前、弁護士業界では「サンドイッチ弁護士」という言葉が流行った。

そのココロは、「はさんで食べる」→「破産で食べる」弁護士のことであり、弁護士激増の時代、倒産事件を主たる収入源とせざるを得ない弁護士を揶揄ないし自虐的に表現したものであった。

しかし今、サンドイッチ弁護士は終焉を迎えている。

先日発行された『倒産法改正150の検討課題』という書籍に推薦文を寄せた山本和彦一橋大学教授は、「現在の倒産をめぐる状況は厳しい。歴史的に見ても、これほど倒産件数が激減している時代はない」と述べた。だが、多少の常識をもつ人から見れば、倒産件数が増加している社会より、減っている社会の方が良いに決まっているわけで、それを「厳しい」と表現する山本教授は、「サンドイッチ学者」の面目躍如といったところだろうか。

それはさておき、確かに、倒産事件数は激減している。

司法統計から数字を拾ってみると、破産や民事再生などの倒産事件数は、平成15年をピークに減少の一途をたどり、平成25年時点でほぼ3分の1になっている。帝国データバンクの統計によれば、倒産件数は同期間で33パーセント減だが、負債総額は約4分の1に減った。

一方弁護士数は増加の一途をたどっており、平成25年の弁護士数3万3624人は、平成15年当時の1万9508人に比べ172%の増加。その結果、弁護士一人あたりの倒産事件数は、平成15年の14.2件にくらべ、平成25年は2.7件。実に5分の1に減少したことになる。

これでは、「破産で食べる」ことなど、およそ無理と言わざるを得ない。

山本教授は、「将来にわたり(倒産事件の減少が)続く保障はなく、事件数が増加に転じた段階で拙速に(倒産法)改正を図ることには疑問がある。むしろ倒産事件が将来量的に増加し、質的に複雑困難化してもなお対応できるような『足腰の強い』倒産手続を前倒しで整備しておく必要性は大きい」と続けている。

しかし、このグラフを見て、将来倒産事件が増加すると思える人は、相当の楽観論者、もとい、悲観論者というべきだろう。

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