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えどがわ環境財団理事長による『首都水没』を検証

衆院選の投票箱の蓋も閉じました

国政の喧騒をよそに地方自治体は粛々と、地域課題と向き合っております。

 期間中も粛々と議会人としての仕事を実は、当然しておりまして、平成27年度の予算要望のとりまとめをしておりました。これを叩き台にて「かがやけTokyo」会派にて精査をし、12月24日にクリスマスプレゼントよろしく、東京都知事へ提出をいたします♪
 完成品をお楽しみにしてください!

さて、気になる前々回の「つづき」です。

元都庁職員→元江戸川区土木部長→現えどがわ環境財団理事長によりまして、なんと今を生きる東京都事業においても甚大な影響を与えるとんでもないこと…。

それは、この一冊の本でございます。

その名も『首都水没』

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「昨年、ゲリラ豪雨が多発し、和歌山や奈良の山間部に大きな打撃を与えました。都市部もいつ、壊滅的な打撃を受けてもおかしくはありません。事実、東京では昨年、神田川が警戒水域を超えたため警報が鳴り、二子玉川駅そばの高級マンションが、床上浸水しています。なぜ、ここまで事態が深刻化してしまったのでしょうか。
温暖化による気候変化が大きな要因であるのは言うまでもありません。しかし、東京都建設局課長、江戸川区土木部長などを歴任した著者の土屋信行氏は、「それ以上に、行政の対策が後回しにされていることが問題だ」と説きます。」

 昨年、5か月ほど「環境・建設委員長」をさせていただきました。委員会での事務事業質疑や、委員長として建設局の防災事業について研究を進めておりました。
 よって、この本の随所において、東京都民の不安を煽るだけで事実と異なるような部分があり、東京都建設局協力を得て調査・確認させていただきました。

【雨が降らなくても洪水になる地震洪水】
土屋氏著書より
「隅田川でも沈下が発生し、沈下量に追随して堤防の幅は変えずにコンクリートで嵩上げして、高さだけを高くしました。厚さが30cm程度しかないところもあり、余りにも薄くてカミソリの刃のようだということで「カミソリ堤防」と呼ばれました」(97ページ)

→お姐検証結果
「隅田川の堤防は、昭和34年、名古屋地方に最大の高潮と被害をもたらした伊勢湾台風級の高潮による水害から都民を守ることを目的に防潮堤の整備を行っており、沈下に追随した嵩上げは行っていない。また、隅田川の堤防の厚さは50cm以上を確保している。」

******

著書
「本来の土の性質を超えて高く盛り上げられた堤防なので、高さに合った安定した形ではありません。高くしたためにかえて、弱い堤防になってしまったともいえるのです。(荒川)」(99ページ)

→検証
「荒川の堤防は、河川砂防技術水準に基づき整備されている。現在は、国の直轄事業として川側の厚みを増強する堤防強化事業が実施されている

******

著書
荒川砂岩堤防と兼用堤となっている中川左岸は、淀川の堤防と同じ構造です。堤防がコンクリートで覆われています。水が流れている側の斜面がコンクリート覆工で、住民の暮らしている側の斜面もコンクリートブロックんため、構造物自体が破壊する恐れがあるのです。コンクリート構造物で造られた堤防の怖さは、地震により少しでも破壊されれば、そこから水が浸入することです」(110ページ)

→検証
「当該区間は、阪神淡路大震災をうけ策定された緊急耐震対策事業により、鋼管矢板の打設や地盤改良などの堤防の補強を行っている。また、今後最大級の地震が発生しても、防潮堤や水門等が機能を保持し津波等による浸水被害を防止することを目的に、東部低地帯の整備計画を策定し、特に緊急性の高い全ての水門、排水機場と水門外側の防潮堤については、2020年までに完了させる。」

******

著書
「コンクリート構造物は約50年でその役目を終え、新しく造りなおさなければなりません」(101ページ)
(お姐注:こうしてなんでも造り直す感覚で、江戸川区のスーパー堤防事業の旗振り役となったのでありますね)

→検証
適切な維持管理を図ることにより、50年を超える長寿命化を図ることができる。」

【東京は世界一危ない場所にある】
著書
「治水に関しては、気候変動による降雨強度が増えるという地域ごとの計算をしているものの、それを具体的な河川の整備計画に反映していないのです。河川堤防高や河川幅を増強しなければならないのに、その基準となる計画高水量や計画高水位を変えていないのです」(72ページ)

→検証
「気候変動などの社会的変化を踏まえ、1時間あたりの整備水準を30ミリから50ミリ、75ミリ/65ミリへと順次引き上げ、それに伴って計画高水量や整備内容を変えながら河川事業を進めてきた。」

******

著書
「海岸護岸高を決める計画高潮位は、いまだに同じ高さです。洪水対策の実施計画の基準となるこれらの数値が変わらないのですから、堤防の高さも、堤防の強度も、高潮の護岸も一歳補強することが出来ず、従来のままに止めおかれたままなのです。」(37ページ)

→検証
「伊勢湾台風級の高潮による水害に対処するため、高潮対策を実施している。平成24年4月「首都直下地震等による東京の被害想定(東京都防災会議)」のシミュレーションによる最大津波高に対しても、安全であることが確認されている。また、今後最大級の地震が発生しても、防波堤や水門等が機能を保持し津波等による浸水被害を防止することを目的に、東部低地帯の整備計画を策定し、特に緊急性の高い全ての水門、排水機場と水門外側の防波堤については、2020年までに完了させる。

******
著書
「東京の災害対策は、土地利用、産業立地、交通インフラなどの都市計画や地形の成り立ちによって、発生する災害がまったく異なることが考慮されているとはいえません。むしろ、全く認識されていないために、東京全体を一律の防災対策でくくってしまっているのです。」(37ページ)

→検証
「東京の河川は、概ね西部に源を発して東京湾に流化している。このような地勢の特性に応じて、区部の台地や多摩部の河川では中小河川事業、東部低地帯の河川では、高潮・耐震対策事業、多摩部や島しょを中心に土砂災害を防止するための砂防事業を実施している。」

【増大した洪水の危険性】
著書
「江戸時代から数百年にわたり自然地形を変え、私たちにとって使いやすいように水の流れを変えてしまいました。結局私たちはこの日本という国土を、利便性や経済性と引き換えに、かえって危険にしてしまいました。そのために江戸・東京は洪水の危機が増してしまったのです。」(85ページ)

→検証
「治水事業の推進は、水害の被害規模やリスクを低減し、利便性・経済性を発展させることで、その後の江戸・東京の繁栄を支えた。しかしながら、一たび浸水が起こると被害が甚大であるため、自助・公助・共助による対応を推進している。」

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【11月総務委員会でも質問を敢行!】

お姐「都OBの執筆した「首都沈没」はいたずらに都民の不安を煽っている。防災意識を高めることと恐怖心をあおるというのは違う。東京都が対策を取っていないかのような記述も見られるが、東京における風水害対策の取組状況について伺う。

企画調整担当部長答弁
「・都は、これまで伊勢湾台風級の大型台風による異常高潮にも対処できるよう堤防等を整備
・さらに、東日本大震災の教訓等を踏まえ、各種計画を見直し、考えられる最大級の強さを持つ地震動に対しても機能を確保できるよう、現在関係各局において、河川施設や海岸保全施設等の耐震、耐水対策等を実施
・区市町村は、ハザードマップ作成や、避難所の管理運営等に取り組むこととしており、都と区市町村、関係機関が連携して、ハード、ソフト両面で風水害対策を進めている。

******

 著者とは、スーパー堤防事業の是非を問い、えどがわ環境財団の法人化に伴っても江戸川区議会で何度も対峙をしてきました。
 
 えどがわ環境財団に、江戸川区土木部長から天下り的に就任し、年収は800万円。よもや、就業時間中にこの東京都事業を混乱させる著書を書いたとあらば、はらわたが煮えくりかえる思いであります。
 環境財団の理事長PCにこの原稿がないことをイチ区民としてい祈らざるをえません。

 天下った後も安心めさるな。どこへいってもお姐は、引き続き定点観測を続けてまいります。

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