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主要7か国(G7)の学術論文数の推移(国大協報告書草案24)

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国立大学協会の調査企画会議が1~2月開催される予定で、そこで報告をしなければならなくなりました。ぐずぐずしている場合ではなく、とにかく最終的なまとめを急がないといけません。いよいよお尻に火がつきました。でも、学長としてのいろんな仕事を片づけてから、この論文数分析の仕事にかかろうと思うと、いつまでたっても捗りません。論文数の分析を第一義の仕事にして、他の仕事はしばらくの間、手を抜かせてもらうことにしないとね。周囲の方には、ご迷惑をおかけしますが、しばらくご容赦ください。年賀状もできるだけ手を抜かせてもらいますね。

 今日の国大協の報告は、主要7か国間の各分野の論文数の比較です。海外諸国との比較はすでに何回か書いているのですが、今回は、国立大学の論文数の分析をする上で、他の成熟国家の論文数の推移と連動して考える必要があるので、ここで改めてデータをずらっと示しておくことにします。

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3)主要7か国における学術分野別論文数の推移の比較

 ここで、日本(国立大学)の論文数の推移を分析する上で、海外諸国、特に成熟国家の論文数の推移と連動して考える必要があるので、主要7か国の学術分野別の論文数の推移を整理しておく。なお、学術分野は、すでに図表Ⅲ―20に示したように、トムソン・ロイターEssential science indicators22分野のいくつかを括った分野で分析した。

 

 まず、全分野の論文数の推移であるが、図表III-38に示したように、日本の論文数は4位につけているものの、他の国がすべて増加しているのに対して、日本は2000年を過ぎた頃から停滞しはじめ、5位のフランスとの差が縮まっている。

 図表III-39は人口百万当りの論文数で示したものであるが、日本は最下位であり、他の6か国との差が大きく広がっていることがわかる。

 図表III-40は全分野論文数の2000年を基点とする推移であるが、2004年頃から他の国の動きと離れ始めていることがわかる。

 

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 次に、各学術分野別の論文数の推移をみる。

 臨床医学分野では、図表III-41に示すように、日本は4位につけているが、増加傾向が鈍り、5位の国との差が縮まっている。

 人口当り論文数では、最下位である(図表III-42)。日本の臨床医学論文数は2000年頃から停滞しはじめているが、他の多くの国も、2000年頃から数年間停滞を示している。

 図表III-43の2000年を基点とする推移を示した図からは、日本は2000年頃から臨床医学論文数が停滞しているが、他の国の動きの差が明瞭になるのは2004年以降である。つまり、多くの成熟国では、2000年以降数年間臨床医学論文数が停滞し、2004年頃には増加に転じているが、日本は増加に転じるのが遅れたと考えることができる。

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 基礎医学・バイオ・薬学分野の論文数でも、図表III-44に示すように全分野および臨床医学と同様に4位につけているが、5位の国との差が縮まりつつある。人口当りの論文数は最下位であり、2000年頃から停滞が始まり、やや減少傾向を示している(図表III-45)。

 2000年を基点とする推移(図表III-46)で、他国の動きとの差が明瞭になるのは2004年頃からである。




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 物理・化学・物質科学・エンジニアリング・情報という工学系の論文数は、日本は2004年頃から明らかな減少を示している。

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