- 2014年12月08日 17:45
クリエイター招致で「日本のシアトル」を目指す!―福岡市・山下龍二郎氏に聞く「地方都市の野望」とは?
2/22か月間のトライアルワークを経て「福岡移住」
――「クリエイティブキャンプ」は盛況だったようですね。
山下:9月のキックオフイベント(東京)には約70人、10月の説明会には約80人の方に参加いただきました。男性が7割程度で、20代後半から30代前半といった年代がボリュームゾーンですね。
参加者に話を聞くと、6割程度が「九州にゆかりがある」という方でした。出身、学生時代、転勤で、といった形ですね。「奥様が九州出身」という方は非常にモチベーションが高いように思いました。たぶん移住に関するハードルが低いのでしょう(笑)。「福岡は住みやすい」ということを何らかの形で経験した方が、「仕事さえあれば」という動機で参加されているケースが多いように思います。
――どのようなプロセスで「移住」に至るのでしょうか。
山下:クリエイティブキャンプに登録すると、提携している専門のエージェントが面談し、希望業界や企業についてヒアリングします。合いそうな企業があれば打診を行い、Skypeで面接を行います。希望者は現地で職場見学などもできます。
ここで条件が折り合えば、2か月のトライアルワーク期間に入り、福岡での移住生活を体験していただきます。お互いをしっかり理解し、合意のうえで正式に就職するというプロセスになっています。11月現在で6名の方がトライアルワークに進むことが決まっていますよ。
――企業が求める人材像のようなものはあるのでしょうか?
山下:ニーズが高い職種は、エンジニアやプログラマー、デザイナーですね。ただし求める能力レベルは多様で、スキルの高い即戦力がほしいという会社もあれば、人柄やモチベーションを重視する会社もあります。新卒や第二新卒が欲しいという会社もありますよ。
そもそもクリエイティブキャンプのようなUターンやIターンのプロジェクトを始めた理由は、企業が福岡に進出する際に「働く人を確保できるの?」という疑問に行き着くからです。景気の上昇もあり、企業の求人意向は非常に強くなっている。そこに良い人材が入れば、好循環ができるところまで来ているということですね。
「東京だけでいいのか」という企業の意識も高まっている
――いまのところ、何人くらいが「正式内定」に至りそうですか。
山下:現在トライアルワークには、15名程度が進むことを予定しています。来年の2~3月までにトライアルワークを終え、その後、正式内定が出るというのが大まかな目標です。もしもトライアルで正式内定に至らなかった場合でも、可能な限り事務局から他の企業を紹介できるように手配を進めています。
――企業進出の見通しはどうですか?
山下:進出企業は増えています。福岡でやっていける環境も整ってきているし、3年前の震災以降「東京だけでいいのか」というリスクヘッジ的な考え方も高まっています。市外から企業を誘致するのと同時に、「日本一・世界一起業しやすい街」を目指して市内でも起業する人も増やしていきたい。ビジネスしやすい環境をつくり、市内外で良いうねりをつくれればと考えています。
福岡市は創業特区として、政府の「国家戦略特区」にも指定されています。起業してチャレンジし、仮に最初はうまくいかなくても再チャレンジできる環境が整えば、良い循環が生まれるのではないでしょうか。
――これから福岡市は、どのような街になっていくのでしょうか?
山下:市政に関する意識調査では、95.2%の市民が「福岡市は住みやすい」と回答しています。ここは確実に守りつつ、日本全国、さらには世界に勝負をかけられる拠点になるというのが、福岡市の目指すところですね。
そこで高島市長や私たちが目標にしているのは、アメリカの「シアトル」という街。福岡市とシアトルは環境が似ているんですね。コンパクトな街で、海も山もあって、人口もそこまで多くなく、ニューヨークやロサンゼルスほど大都会でない。でも、マイクロソフトやアマゾンといった、世界に名だたるグローバル企業が生まれています。
福岡市には、世界にマーケットを求める企業も多くあります。ぜひそれを応援していきたい。福岡市に根ざしながら、世界に勝負をかけられる。そんな環境の整った街にしていきたいですね。







