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地域の花屋を連携するECサイト「Teleflora」

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あなたは花のデリバリーサービスを利用したことがあるだろうか? これまで花束を買うときは、フラワーショップに出向いて注文し、後日受け取りに行くのが普通だった。だが忙しいときなど、花束を作るために2回も来店するのは骨が折れる。仕事帰りの平日は帰宅が遅くなるため立ち寄るのも困難だ。

そんな時に便利なのが、オンラインから利用できる花のデリバリーサービスだ。オンラインで余裕を持って用途などで条件を絞り込んで希望するアレンジメントを選んだら、後は住所を指定するだけで希望の場所に届けてくれるからだ。

現在、フラワーデリバリーを扱うサービスは数多く存在するが、今回はその中から、地元の花屋を重視し、注文が入ったときにはその最寄りの花屋に委託するという地元指向の強いデリバリーサービス、「Teleflora」をご紹介しよう。

同社は1934年創業と、80年以上の伝統を誇る。その伝統を生かし、米国とカナダで1万6000以上の花屋と提携している。同サイトがオンラインのデリバリーサービスとして、地元のショップ経由で迅速に花を届けることができるのはそのためだ。

オンラインで注文すると最寄りのショップから鮮度の高い花が届けられる

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Telefloraでは誕生日、バレンタイン、クリスマスなどのイベントや、お葬式向けのシックなフラワーアレンジメントが欲しいときにオンラインで注文すると、その日のうちに花を届けてくれる。もちろん当日以外の日程を選ぶことも可能だ。

利用時には、「誕生日」「記念日」「感謝祭」「秋の花」「お見舞い」など用意されたカテゴリの中から自分の目的のものを選び、それぞれのアレンジメントを選択する。その他「行事」のカテゴリでは卒業祝い、新築祝い、出産祝い、「誕生日のお祝い」では男性か女性か子どもに贈るのかなど、より細かく条件を絞ることもできる。

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それぞれのアレンジメントの選択画面では「スタンダード」「デラックス」「プレミアム」から花束のサイズを選択する。またオプションでマイラーバルーンやぬいぐるみ、チョコレートなどをつけることも可能。その後は郵便番号といつ届けて欲しいかを選択すれば、価格が表示されるしくみだ。

その他にも利用者が金額だけを設定して注文すると、その注文に見合ったフラワーアレンジメントをつくり、届けてくれる「Deal of the Day」というサービスも提供している。

アレンジメントの価格帯は一番安いもので29.99ドル(約3500円)。そこから順に40ドル以下、40~60ドル、60~80ドル、80ドル(約9400円)以上に分かれている。一番低価格なものでも1つ1つのアレンジメントは個性豊かで、単なるブーケや花束に留まらないデザイン性の高さが感じられる。

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利用者からの注文があると、届ける場所から最寄りの提携店に通知される。同サイトの加盟店は米国とカナダに1万6000以上あり、都会はもちろん、郊外での注文でもいち早く注文した花を届けることができるのが強みだ。

行きつけの店を持っていない利用者が地元の店で注文しようとすると、イエローページなどを使って探すことになる。こうした手間は煩雑であり、かつどの店が優良かの判断も難しい。一方オンラインサイトで注文すると、段ボールに詰めた状態で届けられ、鮮度も良くない状態であることも多い。

その点Telefloraは、オンラインショップと地元の花屋の「良いとこどり」ができている。注文が入ったら提携している良質な地元店舗に業務を委託するので、より近く、より良い店より、花瓶に入った状態で花が届けられる。そのため鮮度の高さと美しさを保つことができるのだ。

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地元のショップに仕事を提供し、全体のコミュニティを強化する

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Telefloraが地元のフラワーショップと提携しているのは、北米の利用者にいち早く鮮度の高い花を届けること以外に、世界規模のデリバリーサービスに仕事を奪われている地元の小さなショップに仕事を提供することで、地域を活性化したいという意図がある。

そのため、利用者から注文が入ったときには必ずその仕事を地元のショップに回している。またPOS技術の提供、全国ネットのテレビでの宣伝や広告、webサービスやマーケティングツール、クレジットカード明細書のチェックツールの提供、営業スキルのブラッシュアップや新しいスタッフを訓練するためのチュートリアルなど、さまざまな形でバックアップツールやノウハウの提供を行っている。

たとえばウェブサイトを作りたい場合であれば、60以上あるデザインとカラーから、好きなものを選べば良い簡単な手順となっている。また時節と関連性が深い業種であることから、自動的に季節をテーマにしたデザインに更新するようにすることも可能となっているようだ。

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花屋に限らず、家族経営などで行っている小さな店舗は、新しい機器や技術の導入や、大手企業に立ち向かうノウハウを自分たちの努力だけで会得するのは難しい。既存の業務に加えてこれらの変化に対応しようとすると、かなりの無理が来てしまうのが現状だろう。そうした中でTelefloraがマーケティングやビジネスを含めた支援を行い、重要なパートナーの役割を果たしているのは、心強い点だ。

「花の状態を第一に考えるからこそ、花屋に任せる」

Telefloraと競合するサービスにFTD(Florists' Transworld Delivery)がある。Telefloraと同じく注文をオンラインで受け、その業務を提携した地元の花屋に受け持ってもらう「ワイヤーサービス」を展開している企業で、北米の花屋の多くがTelefloraかFTDのいずれかのメンバーなのだそうだ。

両者はともに競争力が高く、販売するアレンジメントの価格も販売店が受け取る利益のパーセンテージもほぼ同程度。また同じくPOSシステムやマーケティングなどに関するツールや助言などの支援を行っている。

いわば好敵手である両者だが、こうした競合と比較したときのTelefloraの特長は、業務内容や進め方を地元の花屋に任せていることにあるそうだ。地元の花屋に業務を任せる理由について、Telefloraはこのように説明している。

"私たちは、花の贈り物にはプロのフラワーショップの専門知識が欠かせないことを知っています。より良い状態でお客様の元に届けるために、新鮮な花のみを使い、地元の花屋によりアレンジがなされ、花瓶に入った状態で届けられるのです"

TelefloraとFTDを比較した「The Cart blog」の記事では花屋が直に注文に応えていること、「出荷時に花を箱に詰めないこと」の2点をTelefloraのアドバンテージとして称賛している。業者と提携する上で仕事の分担をどう行うかの線引きは難しいが、専門分野だからこそ業務内容は全て店舗に任せ、自分たちはシステムやバックアップの充実に集中するというTelefloraのスタンスは、大きなヒントになるのではないだろうか。

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