- 2014年12月01日 10:00
広告業界で働くママたちが描く「働くママのリアルな気持ち」
2/2広告業界で働くママのリアル
画像を見る(左)プランナーの鈴木さん。クライアントからのオリエンテーションを聞いて映像の企画を考えたり、脚本を書く
ちなみに川島さんと鈴木さんはそれぞれ、2歳のお子さんがいらっしゃると聞いています。手がかかる時期だとは思いますが、子育てと仕事をどう両立されているのでしょうか。
撮影がある日はあらかじめわかっているので、前もって夫に伝えて仕事を調整してもらいます。夫の仕事と重なったらどうしよう……と不安はありますね。
夫は夜間に働く仕事なので、子どものお迎えや世話を頼むことはできません。夜は母子ふたりで過ごすので、もし夜遅く打ち合わせが入りそうな場合は、企画を考える側に回りますし、時間的に難しい仕事は避けています。上司やプロデューサーにも「子どものお迎えがあるので18時まででお願いします」と伝えています。
社内のチームメンバーにはわかってもらいやすいですよね。クライアントや外部のパートナーに理解してもらって、チーム全体の意識を変えるのは難しいと感じますが。
夜の時間を指定されるクライアントのプロジェクトには入りにくいですね。
この業界は昼夜を問わないので、皆割り切らざるを得ない時もあります。でも、映像業界にはいいところもあります。ロケのように長時間拘束される場合もありますが、定時までずっと会社にいる必要はありません。仕事の内容によって、どこで働くか・どこで切り上げるかはある程度、自分の裁量で決められるので。「映像業界にいると子育てが出来ないわけではない」とは知ってほしいですね。ただ、多くの会社はママが働きやすくなる環境づくりに、全社的に取り組む準備ができていないのではと思います。サイボウズさんはその点でかなりレアな会社です(笑)。
全員が全力で仕事に取り組む時代から、それぞれが各自に合ったペースで働く時代になってきていると思います。働く人それぞれの抱える気持ちを考えることが大事です。育児に限らず、介護の問題を抱えた人も増えてきています。個々人の状況を理解してあげること、聞いてあげることが思いやりなのではないでしょうか。
ひとりめの子を出産したときは、働くママが周りに多くなかったので、子どものことはあまり話さないほうがいいのかな……と感じていました。授かりたくてもなかなか授からない人もいますし。理解されにくいなかで「子どもが熱を出したので」「なかなか寝てくれなくて」と打ち明けたところで、「だから何なの?」と反感を買うのではと思っていたのです。
井上さんは東北新社でも、「ワーママの先駆け」のような存在だったとお聞きしました。
当時は社内ではとてもレアな存在でした。現在のようなオープンさはなく、本人も周囲もたがいに憶測と遠慮がはたらくような感じだったかと思います。子育てからすこし話は反れますが、身近に「うちは介護ヘルパーさんが家族の一員みたいに住んでるのよ」とあっけらかんと話す人がいます。家庭内の重たい話は他人に打ち明けにくい面もありますが、ある程度オープンに話してくれる人が職場にいると「うちもそうなの」と打ち明けやすくなると思いますね。
「仕事とプライベートは分けたい」派もいますが、自分が働きやすい環境を整えるためには、周囲に自分の状況を共有して、ある程度理解してもらうべきだと思います。どこまで受け入れるかは相手次第ですが、まず事情を知ってもらった上で、お互い協力しながら高め合っていける仕事ができると最高ですよね。「わかり合う」レベルまでいかなくてもいい。それぞれの状況を共有し合って、お互いを知ることからスタートできれば、それでいいのかなと。
変わりつつある社会を感じてもらいたい
今回のムービーがきっかけになって、働くママを取り巻く環境が変わるといいなと思います。
ネットだけではなくテレビでも流れますので、油断しているときにあのメッセージが来たらドキッとしますが。
ムービーの続編はありますか。
そうですね。個人的には、次はパパにも登場してほしいなと思います。
画像を見る全員:「夫の言い分シリーズ」、面白いのでやりましょう(笑)
夫の側でも「言い分がある人」と「言えば分が悪くなる人」に分かれるはず(笑)。たとえば青野社長は「僕はしっかり子育てしてるので、それなりに言い分はありますよ(笑)」とおっしゃっていましたが。どんな気持ちでママを手伝って、どんな気持ちで怒られているのかーー「サイボウズ本音シリーズ」、アリですね。
最後にムービーをご覧頂いた働くママにメッセージをお願いします。
サイボウズさんは働くママへの理解がある会社ですよね。そんな会社が提供するムービーを、苦しい思いを抱える働くママに見てもらって、新しい取り組みを行う会社があること、だからこそ社会は今後もっと変わっていくことを感じてもらい、応援になればいいなと思います。このムービーで「会社も世の中も徐々に変わりつつあること」が伝われば、働くママたちも前向きな気持ちになれるのではないでしょうか。
働くママに対して、「大変そうだね」「可哀相だね」と言うのではなく、周りの人たちの意識、働き方がちょっとでも変わるといいなと願っています。
女性のリアルを形にして気持ちを共有するという、これまでにない新しい挑戦ができて幸せでした。プライベートな問題が多く含まれるテーマでしたが、映像を作りながらメンバーとたくさん話ができたと思います。ムービーの設定は働くママですが「大丈夫」と自分に言い聞かせるシーンは、多くの人に当てはまることでもあります。人には言いづらい悩みを持つ時も、周囲に状況を伝えて働きやすい環境を作っていこうーーサイボウズがそう発信するのを受けて、働くママはもちろん、働き方に希望を持つ人が増えることに少しでも貢献できたら、と思います。



