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アナリストの極端に明るい予想、暗い予想には要注意

この5ヶ月間で、原油は38%の大幅下落となった。多くのアナリストたちは、まるで地獄の黙示録のような極めて低い目標価格を、これから次々と発表することだろう。 -- ジェーソン・ズワイグ(Money Beat)
アナリストも人の子です。よく言われることですが、アナリストも個人投資家のように、皆が強気なときは強気に、そして皆が弱気なときは弱気になる傾向があります。

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下は原油の月足チャートです。

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ズワイグ氏によれば、原油価格が1バレル145ドルを突破した2008年(1)、ゴールドマン・サックスのアナリストは200ドルの強気論、そしてあるベテラン・アナリストは300ドルの超強気予想を発表しています。

どうせ外れるのだから、アナリストの話など聞く必要はない、と結論することも可能ですが、経済コラムニストのモーガン・ハウセル氏は、こんなインタビューをしています。
ハウセル: 過去13年間を振り返った場合、ウォール街のアナリストの役割は、どのように変わったと思いますか?2度の暴落がありましたが、これを予想していたアナリストは、ほとんどいませんでした。今日のアナリストは謙虚になったのでしょうか?
リズ・アン・ソンダース(チャールズ・シュワブ投資ストラテジスト主任): 謙虚になったかどうかは分かりませんが、吸収合併などが原因となって、アナリストの数が減っています。10年、15年前には一言で株価を大きく動かすことができる強い影響力を持ったアナリストがいましたが、そのようなアナリストは今日いません。アナリストには偏見があります。私にも偏見があります。私はチャールズ・シュワブのアナリストですから、シュワブ流の方法に基いて3000以上の株を分析しています。
ソンダース氏が言うように、今日の米国には、鶴の一声的なスター・アナリストは存在しません。アナリストの意見が重宝されたのは、90年代終盤から2000年にかけてのインターネット株、ハイテク株バブルの時です。あの頃はデイトレードの全盛時代でもあった訳ですが、多数のトレーダーたちが、CNBCに登場するアナリストたちの売買推奨だけで利益を上げていました。

皆が儲けていた時はアナリストはチヤホヤされていましたが、バブルが弾けて株は暴落、アナリストの人気も急落です。更に、証券業界から追放されたヘンリー・ブロジェット氏もアナリストの名声を失墜させる大きな原因となりました。ブロジェット氏は、インターネット株バブル時代のスター・アナリスト(メリルリンチ)でしたが、株価をつり上げるためにいい加減なレポートを作り上げ、2003年、証券業界からの追放と200万ドルの罰金判決を言い渡されています。無名な人による犯罪なら、こんな大きな影響を及ぼすことはなかったでしょうが、スター・アナリストによる詐欺行為でしたから、アナリストは汚いというイメージが多数の人々の頭に焼き付いてしまいました。

「偏見」という言葉をソンダース氏は使っていますが、これはチャールズ・シュワブのアナリストである以上、ソンダース氏は会社の方針に従った意見を発表します。もちろん、他社のアナリストも、会社の方針に従ってレポートを発表しますから、基本的にソンダース氏と同じです。言い換えると、アナリストの本音を聞くことは先ず不可能です。

投資家が求めているのは情報だ、と言われますが、正確に言い換えると、投資家が欲しいのは直ぐに儲かる情報です。しかし問題なのは、ウォール街のアナリストの予想が外れる確率は極めて高いですから、金儲けの情報源にはなりません。
私たちは、将来を簡単に予想できる操作可能な世界に住んでいる、と信じたいのだ。そんな欲求を満たすために、私たちは権威のある専門家の意見に今日も耳を傾けている。-- フィリップ・テトロック(心理学者)
繰り返しになりますが、アナリストも個人投資家と同様に、皆が強気なときは強気に、そして皆が弱気なときは弱気になる傾向があります。ズワイグ氏の挙げている例で分かるように、アナリストは天井で強気論を発表し、底で弱気論を発表します。

ズワイグ氏の結論はこれです。
アナリストたちが、極端な強気予想、弱気予想を次々と発表しているときは要注意だ。なぜなら、そんな意見を真に受けて行動すると、私たちの投資結果は極めてガッカリなものになる。
(参照した記事: Lessons From Oil’s Black Friday
How Almost Always Being Wrong Has Changed the Wall Street Analyst

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