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新語・流行語大賞は誰が受賞するべきなのか、したのか、など

ユーキャン新語・流行語大賞に行ってきた。会場はお祭り感あってよかった。いいね。

しらべぇで現場最速レポートを書いた。

あとで、雑感、裏話も含めてもう1回レポートを書く。それとかぶるのはあれなので、ここでは軽く、ゆるく、あえて、まとまりなく。

リンク先を見る「できる人」という幻想―4つの強迫観念を乗り越える (NHK出版新書 433) [新書]
常見 陽平
NHK出版
2014-04-09

この本で、新語・流行語大賞と雇用・労働というエッセイを書いた。自分でもやや反省しているのは、本当はノミネート作品も含めて分析するべきだったということ。これも含めるとまた見方が変わるからね。

新語・流行語大賞は時代を象徴するもの、だと思う。雇用・労働系のキーワードを振り返ってみると、だんだん、暗い言葉が増えてないかと思う。昨年はブラック企業がベストテンに入り、今年はワンオペがノミネートされた。

雇用・労働系にかぎらずとも、今年、ノミネートされた言葉、ベストテン入りした言葉、大賞をとった言葉が明るいキーワードだらけだったというわけではない。言葉を聞いて「そんな問題もあったな・・・」と噛みしめることの方が多かった。

大賞は2つあり、一つは「集団的自衛権」だったが、会場の拍手はまばらだった。もうひとつは「ダメよダメダメ」だったのだが、明らかに拍手は大きく、まるで「集団的自衛権」に「ダメよダメダメ」と言っているかのようだった。

ただ、「時代を象徴する」と言っても、ふだん音楽のヒットチャートを見て「知らないよ」とか「本当に売れてるの?」という違和感があるように、メディアが多様化する中、ノミネート作品やベストテンを見ても、「何それ?」「こんなのあったの?」という言葉が多数あることも事実。

前提としてなんせ、事件が多すぎるわけで、とてもベストテンやノミネートした言葉で、時代を語れているとも思えない。

ますます都市部(いや、東京)と地方、階層、収入、価値観、メディア接触度により社会が分化していることを感じたり。

余談だが、昨日、ミュージシャンの友人に聞いた話が面白かった。彼らはいつも全国のタワレコで1位。でも、TSUTAYAのランクにはなかなか入らない。数年前、書籍の取り扱い高では紀伊國屋書店をTSUTAYAが抜いて1位になったが、同様に、音楽もタワレコよりもTSUTAYAという時代。ここでウケるのはやはり(よくある批判だけど)ジャニーズ、AKB系、EXILE系なわけで。世界が分化しているという。

あと、新語・流行語大賞で面白いのは「誰が受賞するか」というもの。事件や不祥事系だとそれを受け取るのもね、となってしまう。あと、受賞者が受け取れる状態にあるか、という問題もある。「集団的自衛権」も総選挙になったこともあり、受賞者なしだった。「STAP細胞は、あります」がノミネートされていたけど、小保方さんや理研は受け取りに来ないでしょ、そりゃ。

これも余談だけど(写真を載せるわけにいかないので、文字で)歴代大賞の受賞の様子をまとめた写真を見て、歴史、時代とこの賞の重みを感じたのだが、「新人類」って受賞したのは、清原、工藤、渡辺だったのだね。個人的に驚きだった。知らなかった。でも、言われてみると、思い出してみると、たしかに、その時代の若手社員をさす言葉だと解釈していたのだけど。

あと、言葉の解釈が変わっていくというものもある。昨年の『現代用語の基礎知識』には新語・流行語大賞の歩みをまとめた冊子がついていたのだが、受賞し、その後も流行語ではなく、一般的な言葉になっていったのだが、解釈、使われ方がまったく変わってしまった、という。

『オリーブの罠』(講談社現代新書)が今、売れている酒井順子さんの「負け犬の遠吠え」は2014年にベストテンに入ったのだけど、これなんかはわかりやすくて、今では「(だいたい30歳以上の)独身未婚女性を揶揄する言葉」なのだけど、当初は、「私たち30代以上の独身未婚女性は、結婚して家庭を持っていて子供もいる女性たちをリスペクトしよう、私たちは負け犬だと認識しよう」という意味だった。「自虐」というか、いやそこまでいかず、とにかく相手をリスペクトする、という。

というわけで、ブログなので、実にゆるい雑感になってしまったのだが、あとで「しらべぇ」に、きれいにまとめる。「東洋経済オンライン」でも『現代用語の基礎知識』編集長インタビューを予定。お楽しみに。

うーん、しかし、来年は明るい言葉がいっぱい入るといいなぁ。まあ、暗い時代をごまかす意味で明るい言葉がいっぱいというのも、嫌だけど。

そして、いつかは新語・流行語大賞という夢は、捨てない。「意識高い系」は来年こそ、いけるのではないかと思っている。うむ。

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