Dainの記事一覧

人間が「どうなっているか」と、人間が「どうあるべきか」の間で問いつづける哲学『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』

わたしの人間観を更新する一冊。 もっと正確に言うと、進化心理学・行動経済学・認知科学の研究を通じ、わたしが抱いている「人間とはコレコレである」人間観がアップデートされつつあることを教えてくれる。 本書は、吉川浩満氏の論文・インタビュー集である。発表媒体によりモチーフは異なれど、テーマは「人間とは何か?」になる。「人間とは何か?」という問いかけを、「人間がどのように”見える”か?」という人間観にした...

2018年09月05日 07:41

これが教養だ! 『これは水です』

書店に行くと「教養」を謳う雑誌や本の多いこと。 ひと昔前のマジックワード「品格」「大人の~」と一緒やね。本来ソレが足りなかったり欠けていることを指摘して、その雑誌なり本を「買う」ことで補完できるという...

2018年09月03日 09:50

ボランティア奴隷は作れる『自発的隷従論』

習慣化された奴隷は、自ら支配されたがると喝破した小論。ボランティア奴隷の作り方も書いてあるのでJOCや為政者は必携やね。 著者はエティエンヌ・ド・ラ・ボエシ、モンテーニュの無二の親友だったという。50...

2018年09月02日 07:07

『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』がいかにスゴいか、このブログを例に説明する

ふろむだ(fromdusktildawn)氏が、スゴい本を出してきた。「悪魔の書」かつ「賢者の書」 これを「悪魔の書」という人がいるが、激しく同意する。なぜならこれ、知らないほうが幸せだったかもしれな...

2018年08月12日 11:28

デジタル・ヒューマニティーズの講演が面白かったのでまとめる

デジタル・ヒューマニティーズ(digital humanities)とは、人文科学に対しコンピュータを積極的に応用すること。歴史、哲学、文学、宗教学や社会学の研究において、テキスト分析技術や統計処理、...

2018年01月14日 12:42

この本がスゴい!2017(前)

人生は短いのに、読みたい本は多すぎる。 生きてる時間ぜんぶを費やしても読みきれない本を抱え、それでも新しい本に手を伸ばそうとする愚者とはわたしだ。ただ「新しい本」というだけで、何がしかの価値があると思...

2017年12月01日 08:07

この本がスゴい!2017(後)

『旅をする木』星野道夫文春文庫 星野道夫のエッセイ。さらりとした筆致なのに、いつまでも心に残りつづける。 いい本を教えあうサイト[シミルボン]で、「これ読んでいないなんて、人生損している」「この本を読...

2017年12月01日 00:01

事実のフリした意見を見抜く、隠れた前提を暴く、核心を衝く質問をするトレーニング『国語ゼミ』

「2週間でこの変更に対応するということだから、残業時間を増やすか、休日出勤するか、どちらにするか君のチームでまとめておいてくれ」※ などと言われると、すぐに詭弁センサーが動き出す。 「2週間でこの変更...

2017年10月27日 15:01

「お金」というテーマで本を選んだ

「お金」という言葉から、あなたは何を連想するだろうか? 生活費? 給料? 投資? 経済? それとも「お金」で買えるさまざまなモノから、お金では買えない何かを思い浮かべるだろうか。お金を強奪したり騙しと...

2017年09月17日 12:51

胃がん100万、乳がん200万、肺がんだったら300万『がんとお金の本』

がんになったときの、「お金」関連がまとめられている。検査や治療の明細、公的医療費助成制度の活用法、収入や生活の不安を支える公的制度など、「生きる」費用対効果を考える上で、有用な一冊。国立がん研究センタ...

2017年06月23日 08:56

女の機嫌の直し方

男が書いたら炎上必至、女の機嫌の直し方。 胸に手を当て思い当たるトコロ多々あり、ヒヤヒヤしながら読む。妻と口論になったとき、論点を紙に整理しはじめたら激怒されたことを思い出す。「知性に性差はあるのか?...

2017年05月28日 11:33

読まずに死んだらもったいない48作品

「こんなに面白いのに、読んでないのは損してる」という本がある。「面白い」のところには、「タメになる」「心が洗われる」などが入る。徹夜保証の小説だったり、良く生きるための教養書だったり、完結するまで死ね...

2017年05月01日 10:31

とんかつ定食はいつ食べるのがベストか?

食べたいけど健康が気になる人に、新たな視点を設ける一冊。 とんかつ定食に限らず、ラーメンもそう。食べたいときに食べればいいが、そうも言ってはいられない。脂質とか塩分とか、はたまた翌日の胃もたれとか。そ...

2017年02月27日 22:02

心の救急箱『自分で心を手当てする方法』

NYの人気セラピストが教える 自分で...ガイ・ウィンチ,...ロープライス¥1,313 or 新品 ¥1,620 ポイント49pt プライバシーについて風邪を引いたら...

2017年02月21日 22:29

読んだことを後悔する劇薬小説まとめ

たくさん本を読むほどに、井の中の蛙になる。 読書の理由を、「知らない世界を知るために」と言ってるくせに、似たような本しか読まない。ジャンルを絞り、作家を決めて、その中で同じような「物語」を消費する。そ...

2017年02月05日 21:06

科学の面白さ・楽しさを伝える100冊 「科学道100冊」

科学の面白さ・楽しさを伝える100冊 「科学道100冊」 科学の面白さ・素晴らしさを届ける企画として、「科学道100冊」が公開されている。これは、科学者の生き方や考え方を伝えるために、100冊の本が選...

2017年01月29日 22:18

読み始めたら最後、あなたを絶対寝かせない徹夜小説まとめ

読み始めたら、徹夜を覚悟する小説がある。 いきなり心臓をワシ掴みにされたり、直感が大好物だと告げたり、いくらも読まないのに、「これは当たりだ!」と小躍りしたくなる。 嬉しいことに、この予感は高確率で当...

2017年01月25日 23:04

物理学、化学、生物学、地学の総がかりで迫る『地球の歴史』

地球をシステムとして捉えた「地球惑星科学」の入門書。 地質学をベースに、天文学、地球物理学、分子生物学から古生物学、物理化学や環境化学、海洋学など、ありとあらゆる自然科学を総動員して説明してくる。その...

2016年12月05日 23:55

この本がスゴい!2016(後)

ノンフィクション『見えない巨人 微生物』別府輝彦ベレ出版[レビュー:『見えない巨人 微生物』はスゴ本] 読めば世界と我が身を見る目が変わる、一冊で一変するスゴ本。 肉眼では見えない微生物を、「巨人」と...

2016年12月01日 00:10

この本がスゴい!2016(前)

人生は短く、積読山は高い。 せめては「死ぬまでに読みたいリスト」を消化しようとするのだが、無駄なあがき。割り込み割り込みで順番がおかしくなる。読了した一冊に引きずられ、リストは何度も書き直される。 重...

2016年12月01日 00:10

なぜ『この世界の片隅に』を観てほしいのか

来た。観た。良かった。 封切り直後の映画館は、半分くらい埋まっており、それが多いのか少ないのか分からなかった。可笑しいシーンでは笑い声が場内を満たし、一杯になった胸から心が溢れだす場面では嗚咽が交じる...

2016年11月14日 23:22

最も信頼できるのはブッカー賞『世界の8大文学賞』

ノーベル文学賞や芥川賞、ブッカー賞などの受賞作品から「これは!」というものを選び、作家や翻訳家、書評家が全部読んだ上で実現した鼎談。おかげで積読山がさらに高くなる一方、わたしの偏見が解消された。 とい...

2016年11月08日 22:26

『ナチスドイツと障害者「安楽死」計画』はスゴ本

「役に立たない人を安楽死させよう」という世の中になるなら、それはどんなプロセスを経るか? これが、嫌と言うほど書いてある。ヒトラーの秘密命令書から始まったT4作戦[Wikipedia]を中心に、医師が...

2016年10月20日 20:53

ファンタジーだった『聲の形』

映画観てきた。これは素晴らしいファンタジーだ。 『聲の形』は、『シン・ゴジラ』『君の名は。』よりも、荒唐無稽だった。前者は「ゴジラ」、後者は「入れ替え」が虚構だが、『聲の形』の"ありえなさ"は、ほぼ全...

2016年09月19日 23:13

「君の名は。」の重要な疑問(ネタバレ)

映画観てきた。すばらしくよかった。「男女が入れ替わる」古典的なネタから、よもやこんなにも美しい物語を見せてくれるとは。「シン・ゴジラ」が濃厚な庵野ワールドなら、「君の名は。」は適度な新海マイルドだな。...

2016年09月05日 22:11

「シン・ゴジラ」を観て震えた人に、『日本沈没』を勧めたい

「シン・ゴジラ」すごかった。とんでもないものを観てしまった感がいっぱいで、その日なにも手につかなかった。ネタバレせずに感想を言うのはほぼ不可能だし、すでに多くの毀誉褒貶が出回っているので、ここでは、観...

2016年08月11日 19:10

原爆とイデオロギーを切り離す『原爆先生がやってきた!』

原爆の授業があるらしい。 小学6年生を中心にした90分間の特別授業で、600校5万人を超える子どもたちが受けている。その感想はさまざまだが、「面白かった」「もっと知りたい」という反応が目を引く。原爆の...

2016年08月09日 11:32

『私の本棚』を『無限の本棚』にする方法

わたしは自分の書棚を持ってない。そう言うと驚く人がいるが本当である。世に読書家なる人がいて、壁一面の巨大な書架や、本で埋め尽くされた部屋、重みで抜けた床などを自慢気に語るが、正直なところ、羨ましい妬ま...

2016年06月12日 12:15

コピーが経済を回す『パクリ経済』

結論を一言にすると、「イミテーションはイノベーションを加速する」。 模倣が創造を促すといえばその通りだろう。だが、世間一般の通念は違う。音楽や映像、書籍や製薬などの業界を見る限り、著作権や特許権でコピ...

2016年02月28日 21:37

『世界システム論講義』はスゴ本

「なぜ世界がこうなっているのか?」への、説得力ある議論が展開される。薄いのに濃いスゴ本。 世界史やっててゾクゾクするのは、うすうす感じていたアイディアが、明確な議論として成立しており、さらにそこから歴...

2016年02月10日 00:12

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