赤松正雄の記事一覧

自衛隊取材の環境はなぜ激変したかー杉山隆男『兵士に聞け 最終章』を読む

「あしたフライトがないときは、とりあえず、あしたは死ぬことはないな、と思います」ー27歳のパイロットは、こう言ってフライトがない前日は思いっきり吞むという。「もし自分たちが乗った飛行機に何かあったら、十人の部下の家族を一軒一軒たずねて、機長の妻として頭を下げてくれ」ーP3C機長の夫は、結婚にあたり妻への最初の頼みとして、こう言った。「任務の特性上、必ず帰ってこられるという保証はどこにもありません」...

2017年07月29日 15:02

「尖閣」が招く日米中衝突論争ー「沖縄の今」を考える④

国会議員時代に、尖閣諸島にも一度だけだが自衛隊機に乗って上空から見たことがある。その時抱いた感情は、はるけくもきたなあとのとの思いが一つ、もう一つはこの地域を海と空から常時警戒し監視を続けている自衛隊...

2017年07月23日 09:48

「変わらざる夏」に高まらない本土での関心ー「沖縄の今」を考える③

都議選が終わって二週間。一週間前の9日には沖縄県の那覇市議選が行われた。開票結果は翁長雄志県知事を推す与党会派の過半数割れという事態を招いた。これ、沖縄県政にとって重要なことだが、本土ではあまり注目さ...

2017年07月15日 11:17

日米中関係ーここまで書いてええんかいなー柳澤協二、伊勢崎賢治、加藤朗『新・日米安保論』

先日、読売テレビ系の人気番組『そこまで言って委員会』を観た。財務、厚労、経産、外務などの元官僚8人ほどが出て、いつもながらの言いたい放題だった。ここで注目したのは元防衛官僚で内閣副官房長官補だった柳澤...

2017年07月05日 10:38

都民ファースト圧勝から、明日の日本をどう見るか

今を時めく小池百合子東京都知事と最初に言葉を交わしたのは、「住専問題」の頃(90年代半ば)。衆議院予算委員室の前に座り込みをしていたときのことです。公的資金を使って銀行救済をしようとしたあの問題に抗議...

2017年07月04日 16:40

被害者ジャーナリズムを嘆くより、琉球ナショナリズムに思いをー「沖縄の今」を考える➀

きょう6月23日は沖縄にとって忘れがたい「慰霊の日」。先の大戦で20万人(米軍兵も含む)もの人が命を落としたことを悼む日である。日本の各県・地域にとっては、忘れがたいのは、8月15日であって、その日で...

2017年06月24日 11:21

この本がなぜベストセラーかの謎ー呉座勇一『応仁の乱』を読む

つくづく現代日本は歴史好きが多いのだと思う。いや、正確に言うとごく一部の歴史好きの連中を大きく引っ張ろうとする出版ジャーナリズムの策謀が根強いというべきか。呉座勇一『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』な...

2017年06月14日 11:12

「核兵器廃絶」への遠すぎる道➄ー注目されるSGIの地道な闘い

先日、アメリカの首都ワシントンで、米SGI(創価学会インターナショナル)が「核兵器政策の根本的な変革を目指して」と題する会合を開いたとの報道に接した。その会議では、国連で核兵器禁止条約制定に向けた交渉...

2017年06月05日 18:22

腰痛にはカイロが一番?ーS・シン&E・エルンスト『代替医療のトリック』を読む

私は実は38年間にわたっての腰痛持ちだった。22歳から60歳の年まで。この間は年がら年中腰がじくじくと痛く、特に朝の寝起きはつらかった。原因は社会人になったばかりの時に、スティール製の大きな机を一人で...

2017年05月28日 07:18

「核廃絶」への遠すぎる道➃-今こそ「持たせず、作らせず、使わせず」の”新非核3原則”を

北朝鮮の核実験や弾道弾ミサイルの発射をめぐって日本周辺に危機感が高りかけたちょうどその頃の5月2日に、NPT(核不拡散条約)再検討会議に向けた準備会議がオーストリアのウイーンで開かれた。核不拡散体制の...

2017年05月27日 13:34

「核廃絶」への遠すぎる道➁-はみ出し者の脅しに打つ手なし

北朝鮮が核実験の遂行など核開発を着々と進めてきたことを罵ることは容易にできる。およそ地上に生存する生き物を根絶やしにしてしまう非人道的兵器を、国家間の交渉ごとにおいて弄ぶなどという事は許されることでは...

2017年05月08日 16:31

「在宅医療」の罪深い現実を見せられて

先日テレビを観ていて大きな衝撃を受けました。それは著名な医師・早川一光さんの『こんなはずじゃなかった 在宅医療 ベッドからの問いかけ』というNHKのETV特集です。昨年に放送された分の再々放送のような...

2017年04月19日 10:05

大災害時に発電設備が作動しない恐怖をどうする

あの東日本の大震災からこの11日で6年が経ちます。阪神淡路の大震災を経験した兵庫県民のひとりとして思うことの多さに比べ、被災民に寄り添う実行動の乏しさに苛立つばかりです。大災害の時代と言われる今日の状...

2017年03月06日 09:32

世界の今をどう見るかー宮家邦彦『トランプ大統領とダークサイドの逆襲』を読む

タイへの旅から私が帰ってきたその日に、外交評論家の宮家邦彦氏が姫路にやってきた。地元企業関係者らから講演を求められての訪問のついでに、会おうということになった。彼が外務省安全保障課長時代に、外交安保部...

2017年01月29日 10:23

「解散総選挙は明年末の公算大」ー田崎史郎氏の分析から

前国会議員の会合が16日に開かれました。毎回様々な分野の専門家を呼び講演を聴くのですが、今回は今売れっ子のジャーナリストである田崎史郎時事通信社特別解説委員の登場でした。安倍総理や菅官房長官とも近く、...

2016年11月17日 13:09

はったりから妥協へー”トランプ手品”にどう対応するか

米大統領選挙結果に世界中が驚き、ショックを受けています。トランプ氏の「まさかの大勝利」の選挙の結果が出た翌日に、たまたまヨーロッパ議会の女性議員(コリン・ランゲン元ドイツ・ビンゲン市長)を姫路にお迎え...

2016年11月12日 18:43

なぜ安保論争は先祖帰りしてしまうのかー改憲と加憲のあいだ➁

憲法9条をめぐっては実に様々な意見があります。一切触らずに今の規定のままでいいとするいわゆる護憲の立場から、全てを書き換え、自衛のための軍隊を持つことを明記すべしとの自民党改憲草案にいたるまで、その幅...

2016年10月21日 12:00

明治憲法を作った先人の力に学べー改憲と加憲のあいだ➀

衆議院議員をしていた頃に私は憲法調査会(後に憲法審査会に衣替え)に長く所属していました。その間にいくつもの忘れえぬ思い出があります。一つは中曽根元首相が出席された会合でのこと。公明党の現況を説明する場...

2016年10月18日 10:58

映画『ハドソン川の奇跡』に偏見排し、素直に感動

映画『ハドソン川の奇跡』を観ました。クリント・イーストウッドが監督で、トム・ハンクスが主演。この監督の作品は二年前に『アメリカン・スナイパー』を観て、深い感動とアメリカという国の宿阿とでもいうべきもの...

2016年10月05日 10:47

大雨で川が瞬く間に増水。さてどう対応するか?

このところの天候不順は全く油断も隙もありません。異常な暑さの夏が終わったかどうかという間に、今度は雨ばかりが降ってくるのです。しかもかなりの大雨が。先日の台風16号は我が町の周辺でもあっという間に川が...

2016年09月30日 11:15

イラク戦争をめぐる私的検証➄-罪深い屁理屈の展開

少し前に遡るが、私がイラク戦争肯定論を機関紙に寄稿した背景には、当時のフセイン・イラク大統領の横暴な専制君主ぶりがあり、同国北部のクルド人虐殺などの動きもあって、これを懲らしめるべく米国が立ち上るのは...

2016年09月19日 08:39

イラク戦争をめぐる私的検証➃-公明党内総括の顛末

一方、山崎正和氏も、イラク戦争について米国の姿勢を肯定的に捉え、擁護する論陣を張られた。衆議院の外務委員会か、イラクに関する特別委員会だったかに、参考人として出席され、その信ずるところを述べられた。私...

2016年09月18日 16:00

妥協の産物ゆえの分かり辛さー細谷雄一『安保論争』を読む➄

現代の安保論争にあって欠けている視点は大きく二つあるとの著者の指摘には同感だ。一つは、伝統的な見方、もう一つは新しい見方に起因する。前者は「力の真空」がもたらす危険を見逃しがちだという点。軍事力が均衡...

2016年09月18日 09:26

イラク戦争の私的検証➂ー見通しを誤った評論家たち

イラク戦争についての経緯を思い起こすにつけて、忘れられないのは、二人の著名な評論家のことだ。一人は元外交官の故岡崎久彦氏。もう一人は劇作家であり、文明評論家の山崎正和氏である。二人とも私にとって仰ぎ見...

2016年09月15日 11:21

混沌か安定か、岐路に立つ世界ー細谷雄一『安保論争』を読む➂

細谷氏は第三章「我々はどのような世界を生きているか」において、大西洋から太平洋へと舞台は移り、ヨーロッパ中心の国際政治は、アジア太平洋にその焦点が変わったことを取り上げる。その際に、主たるプレイヤーと...

2016年09月11日 12:08

イラク戦争をめぐる私的検証➁ー”13年戦争”との独自の見立て

ここに二枚の古い新聞記事がある。2004年2月2日と3日付けの二回にわたって、公明新聞2面に「イラクへの自衛隊派遣と公明党の平和主義」と題して赤松正雄外交安保部会長の名のもとに寄稿されたものである。(...

2016年09月09日 12:53

「一国平和」という「孤立主義」の闇ー細谷雄一『安保論争』を読む➁

細谷氏は「どのような場合に平和が失われ、戦争が起こるのか」を歴史の具体的事例を通じて学ぼうと、第二章「歴史から安全保障を学ぶ」を書いている。ここでの彼の結論を一言でいうと、「急激なパワーバランスの変化...

2016年09月09日 12:27

50年前から進展していない「平和」希求者たちー細谷雄一『安保論争』を読む➀

一昨年来の安保法制をめぐる動きを追うにつけて、いわゆる”左翼知識人”の知的及び行動的退廃とでもいうべきものを嘆かわしく感じる。とりわけSEALEDsなど若い世代の動きを持ち上げ、そこに縋ってるかのよう...

2016年09月06日 10:24

憲法観、国家観などの違いを乗り越えて

激しかった参議院選挙が終わってあっという間に三週間が経ちました。近く臨時国会が開かれ、参議院の構成も決まります。また、内閣改造も行われる見通しです。そして、新しい都知事も月内には決まります。ようやく政...

2016年07月29日 10:55

愛するがゆえの痛烈な一撃ー村上誠一郎『自民党ひとり良識派』

「私は今、自民党を憂いています。現在の自民党政治の暴走に対して、たった一人でも政治家の使命をかけて闘わなければならない。そう決意をせざるをえないのです」-参議院選挙の直前に出版された本、村上誠一郎『自...

2016年07月23日 16:20

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