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もはや日本では誰も自らを「バイラルメディア」と名乗らなくなりそうな件について

なんか、Yahooスマホガイドって、初心者向けスマホ解説サイトなのかなと思い込んでたんですが、実は違法コピペ糾弾サイトだったんですね。 
 という印象を持つぐらい、ハードな訴訟体験レポートがYahooスマホガイドに上がって話題になってます。

悪質バイラルメディアにはどう対処すべき? BUZZNEWSをフルボッコにしてみた - Yahoo!スマホガイド
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 まだ読んでない人はとにかく是非読んでください。凄い記事です。
 これぞ真のジャーナリスト。
 めちゃめちゃ大作です。 

 おまけに、この記事が上がったのは昨日だというのに、もう今日の夕方には執筆者のヨッピーさんのインタビューつきの記事がねとらぼに掲載されるというスピード感。

ヨッピーさんインタビュー:BUZZNEWSが記事の盗用で謝罪、和解金支払いへ バイラルメディアを追い詰めたライターの執念と戦略 (2/2) - ねとらぼ

 なんでも、ねとらぼの記者の方に9月頃から事前に話を共有されていたようですから準備が良すぎます。本当に本気で怒ってたんでしょうね。


 実際問題、日本では昔から違法コピペ問題は、SEO目的のコピーサイトとか、2チャンネルまとめブログとか、いろんなところで話題になってきたんですが、あまり一般の人の目につくことはありませんでした。ただ、それが悪質なバイラルメディアの乱立によって、この手の話題がソーシャルメディア経由で多くの人の目につくようになり、いよいよ臨界点に来ている印象です。

 この手の話は、訴訟社会のアメリカだと、とっくの昔に訴訟沙汰が大量に出ていたのかもしれませんが、日本だとやっぱり面倒だから誰も訴えようとしないんですよね。
 それをこれだけの時間と手間をかけて和解金支払いの実績まで作ったヨッピーさんには本当に心からお疲れさまでした、と拍手を送りたいです。

 これによって、違法コピペは訴訟で負けて金を払う羽目になる(実際には和解ですが)という前例が作られたわけで、この意義は非常に大きいと思います。

 で、今回のこのヨッピーさんの努力によって生み出されたもう一つの副産物がこれ。

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 Googleで「バイラルメディア」と検索すると、一番目にねとらぼの記事。
 4番目にヨッピーさんの糾弾記事。5番目にやまもとさんの記事が並び

 今誰かがバイラルメディアという言葉を検索すると

記事の盗用で謝罪
悪質バイラルメディア
記事の剽窃・盗用で訴えられる 

 と、ネガティブなフレーズが紐付いて、検索した人に「バイラルメディア」=悪質、違法っぽいという印象を際立たせるのに貢献しております。
 Google先生も仕事早すぎますね。

 先日私も「バイラルメディアという言葉は、いつからパクリサイトや劣化コピーメディアのことになってしまったんだろう。」という記事を書きましたが、パクリとか劣化どころか、「悪質」と「盗用」ですからね。来るところまで来ましたよね。


 以前、@raf00さんが「「バイラルメディア運営者」がダメすぎて滅びてほしい」という記事で指摘されてて、個人的にも本当にそう思ったんですが。
 8月に開催された「バイラルメディア祭り」というイベントで登壇したらしいバイラルメディア系の代表の人たちの発言が、本当に著作権ガン無視すぎてひどかったんですよね。

「テレビやゲームの時間をリプレイスしていきたい」 BuzzNewsやCuRAZYなど注目の「バイラルメディア運営者」が明かしたサバイバル戦略

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 今回そのイベントで代表的なスピーカーの1人だったBuzzNewsの方が、完膚なきまでにヨッピーさんにやりこめられたということで、日本のバイラルメディアの印象に与える影響は小さく無さそうですし、こうなると、自ら自分のメディアのことを「バイラルメディアです」と名乗る人は、今後日本では一気に減りそうな印象です。


 そもそも、日本におけるバイラルメディア以上にバイラルメディア的な記事を生み出すのが上手いと感じているハフィントンポストとか、バイラルメディアの本家BuzzFeedっぽい展開を見せている最近のNewsPicksとかは、自分たちのことをバイラルメディアだとは名乗ってないですし。

 「私バイラルメディア運営してるんです」
 「あ、あの違法コピペで訴訟されたやつですね」 
 とかって会話が増えるだろうことを考えると、もはや真面目なメディア運営企業からするとバイラルメディアを名乗るメリット無いですよね。

 Googleトレンドで、実は「viral media」という英単語自体の検索数の伸びに比べて、カタカナ「バイラルメディア」の急増っぷりは凄いです。何しろ英語圏全部合わせた検索なみに急増してたりするわけで。

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 海外でViral Mediaが流行っているという話を聞いて、日本では一気にいろんな人がバイラルメディア的メディア運営に取り組んだ結果、バブル的に盛り上がりすぎてしまって、メディアとしてノールールの媒体が乱立してしまったと言うことなのかなと思います。

 ヨッピーさんの記事を見る限り、BuzzNewsの人も本気で著作権について全く理解してなかったみたいですからね。
 著作権以前に元記事へのリスペクトが全くないのもどうかと思いますが、まぁ音楽とかの違法コピーが当たり前とかの文化で育っちゃうとそうなるのかなという印象もあります。

 
 とはいえ、今回の記事を読んでいて振り返ってみると、自分もブログを書く際にサイトの画像キャプチャとかを良く使っていて、これは引用の範囲と思ってやっていつつも、その線を超えていると思われているケースもあるのかな、と不安になるのも事実。
 ヨッピーさんが記事で書かれているように「1:メディア間で著作権の取り扱いに関して協定を作る」という取り組みは、是非どこかの企業が主導でやって欲しいなぁと思います。
 
 著作権の問題については、どこまでがOKで、どこがケースバイケースで、どこが完全にNGなのか、というのは意外に人によって解釈が違うこともあって、私個人も実は完全に理解しているか、と言われると怪しかったり。
 ヨッピーさんとか弁護士の人とかやまもといちろうさんとかに講師で来てもらって、メディアの人たちと議論するイベントとか、誰か企画してくれませんかね・・・?
(自分で企画しろって言われそうですが・・・)


■関連記事
バイラルメディア「BUZZNEWS」、記事の剽窃・盗用で訴えられる - やまもといちろう
バイラルメディアという言葉は、いつからパクリサイトや劣化コピーメディアのことになってしまったんだろう。 - 徳力基彦
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