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事実を国民に知らせるのは、政府の義務である。 「フクシマがチェルノブイリ事故を超えていることは間違いない」

―「国を建てるには千年の歳月でも足りない。だが、それを地に倒すのは一瞬で充分である」 by George Gordon Byron―
すでに3月30日に、放射能の危険に関する欧州委員会( the European Committee on Radiation Risk, ECRR )の学術部局長、スウェーデンのクリス・バズビー博士が発表した福島原発事故の影響に関する報告書では、以下のような結論と勧告が示されている。

1.ECRR
の危険評価モデル(危険率モデル)を、福島原発惨事から半径100キロメートルの範囲に住む300万人に適用した。これらのひとびとが1年間同じところに留まると仮定した場合、予測される癌増加数は今後50年で約20万人、そのうち10万人は今後10年以内に診断されることとなる。即座にこの地区から退避した場合、増加数は著しく減少する。事故原発から100〜200キロメートルの範囲に暮らす700万人について予測される癌増加数は、今後50年で22万人を若干超えるものとなり、今後10年に約10万人が発症する、とみられる。この予測は、ECRRの危険評価モデル、ならびにチェルノブイリ事故後のスェーデンにおける癌危険率に関する調査結果に基く。

2.国際放射線防護委員会 ( ICRP )
のモデルを用いた場合、半径100キロメートル範囲に住む人間の癌増加数は2,838となる。従って、最終的な癌増加数が ECRR と ICRPの危険評価モデルの優劣を決める新たな試験となろう。

3.日本の文部科学省が公表したガンマ線量に基く計算値を使い、認知されている科学的な方法により、計測地点の地表汚染を逆算することができる。その結果が示すのは、国際原子力機関( IAEA ) の報告は汚染レベルを著しく過小評価していることである。

4.放射性同位体による土壌汚染の計測を早急に行い、注意を喚起してゆくことが求められる。

5.福島原発から100キロメートル圏内で、北西地域の住民は即座に退避し、この地域を危険区域(立ち入り禁止)とすることが求められる。

6.ICRP
の危険評価モデルを使うことはやめて、すべての政治判断を「放射能の危険に関する欧州委員会」の勧告に従って下すべきである。www.euradcom.org これは「2009レスボス宣言」に署名した、放射線の危険に関する著名な専門家の出した結論である。

7.故意に情報を一般市民から隠した者に対する捜査と法的制裁を行うべきである。

8.報道においてこの事故が健康に与える影響を矮小化して伝えた者に対する捜査と法的制裁を行うべきである。

 この7は東電と保安院に対して、8はマスメディアの情報操作に対して向けられたものである。このECRRの勧告に対比すると、政府が現在取っている措置は、広島原爆投下後の政府・大本営の状況認識および対策との差とあまり違いがない。米国と文科省が共同で行った地上1メートルのセシウム137(半減期30.3年)の汚染度を見ると、原発から北西の方向に半径30キロを超えて、300万〜1,470万ベクレル/平方メートルという超高濃度汚染ベルトが広がっている。(チェルノブイリ事故の汚染は避難地区がわずか13万5,000ベクレル。事故処理に当たった労働者の平均被爆量が165ミリシーベルト)。福島では、原発から40キロ離れた飯館村でも外部被爆線量が年間26ミリシーベルトになる。10年住めば、厚労省の「緊急被爆基準値」の250ミリシーベルトを超えてしまう。

ともかく放射能汚染度が、チェルノブイリ事故を超えていることは間違いない。政府はそのことを率直に認め、住民に安易な帰宅計画の希望などもたせず、「広島、長崎と同じことが起こったし、いまも続いている」ことを告げるべきだ。広島長崎の被爆者も「核兵器廃絶は原子炉廃絶なくしてありえない」ことを自覚すべきだ。

 半減期というのは放射能が半分になることで、1,470万ベクレルのセシウム137は30.3年経っても735万ベクレルになるにすぎない。100年経って元の4分の1=367万5,000ベクレルだ。チェルノブイリの13万5,000まで落ちるのに何百年かかるか?相馬市、いわき市、福島市に挟まれた広大な無人の荒野を想像すると、寒気がしてくる。

これは、広島大学名誉教授、難波鉱二氏が、あるメーリングリストに送ったものです。
転送自由ということで、引用しました。


放射性物質には様々な種類(核種)があります。
今回の原発事故で放出された核種は、100のオーダーと言われています。

その中で、最も注意が必要なのは、ヨード131 、セシウム137、ストロンチウム90です。
ヨード131は小児の甲状腺疾患を引き起こす原因とされていますが、半減期が約8日と短いため、事故から2か月以上経過した今、問題となるのは、セシウム137、ストロンチウム90です。

セシウム137は、主に呼吸によって体内に入り、カリウム(K)と同じ動態を示します。

これに対して、ストロンチウム90は、カルシウム(Ca)と同じような動態を示します。
すなわち、カルシウムの多い食品は、ストロンチウムを多くとりこむ、と言うことです。

このように、放射線が、体内に取り込まれることを、「内部被ばく」といいます。
外部被ばくに比して、内部被ばくの割合は多く、その影響は、長期的に追跡をしないと分からないところがあります。

しかし、確実に言えることは、セシウム137やストロンチウム90などの放射性物質の影響をもっとも大きく受けるのは子どもたち(特に5歳未満の小さなこども)です。

子どもは外で活動します。家の中でじっとしていることはおかしいです。
そうなれば、大気中に漂う、あるいは土壌から舞い上がるセシウム137を吸い込む可能性が、大人に比べて高いと言えます。

また、子どもは体内の水分比率が大人より大ですから、身体の水分に溶け込むセシウムの割合も、必然的に大人より高くなります。

また、子どもは、大人より、牛乳をのむ機会が多いのが一般的です。
となれば、ストロンチウム90の内部被ばくにさらされる機会も多い、と考えられます。
(参照:ヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリから学ばない原子力政策 ―子どもたちに対する、的確な放射能被ばく対応を望む―)

しかしながら、放射線は遺伝子であるDNAを傷つけることが分かっています。

傷つけられたDNAが正常に修復されない場合、異常な細胞が産生されてゆきます。
こうして生じるのが「がん化」です。

ヨード131を除いて、ある特定の核種が、特定のがんを特異的に引き起こす事が多い、と言うことは証明されていません。
しかし、放射線の一般的な特性を考えれば、どの核種による被ばくにおいても、将来のがん発生の可能性を考えることは、当然のことと言えます。

がん化には、10年から20年以上が必要だといわれます。
子どもたちは成長の過程にありますから、それだけDNA複製も活発に行われます。
つまり、放射線の影響を受ける機会も大人より多いわけです。

また、平均余命を考えれば、将来、子どもたちが、がんに罹る確率も高くなります。

子どもたちは将来の国を背負う、貴重な人材です。
この2か月の、政府の無策は、この子どもたちを最も危険な状態にさらしてきた、と言えます。

原子力発電による経済効果、各国との調整、地元の生活基盤の問題など、様々な事柄が渦巻いているのは理解できます。

しかし、どんな事項を差し引いても、子どもたちの将来を奪う権利は、だれも持ち合わせていません。

各国から寄せられるシミュレーションや、散発的なデータ、気象条件を鑑みれば、核種は大気中に放出され、多くは海に流されたと考えられます。
今後、どのような状況になるかは、政府の速やかな情報開示が必要です。

それは、今までの厳しい状況を見て、個人の責任で判断する事項も多く存在するからです。

そして何よりも、正確なデータに基づいて、子どもたちの安全を最大限に考えた具体的、速やかな行動を政府がとることを要望いたします。

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