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「国境越えた子供の連れ去りは違法」ハーグ条約、日本人の子供に初適用

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英国では、若い男性が「別れた妻が日本にいるが、子供に会わせてくれない。子供に会いたくて、会いくてたまらない。英政府もどうすることもできない」と訴える悲痛な例もあった。

日本はハーグ条約に加盟していなことから、海外で離婚して生活している母親が子供と一緒に帰国しようとした場合、連れ去りを恐れて、出国を許可されない事態も発生していた。

英国でも立場が弱いのは男

国際結婚が破綻する理由は、性格の不一致、言葉や生活、文化、習慣の違い、家庭内暴力(DV)などさまざまだ。

単独親権制度の日本では、犯罪や禁治産宣告などの問題でもない限り、親権は母親に認められている。英国では離婚後も親権は両方の親にあり、裁判で監護者や面会の条件などを決める仕組みになっている。

男女平等が徹底しているように見える英国でも、家庭裁判所の判断で父親の面会が制限されたり、母親が無断で子供を連れ去ったりする事例が少なくない。

離婚した父親の親権強化を訴える市民団体「ファーザーズ・フォー・ジャスティス」のメンバーはバットマンに扮装してバッキンガム宮殿によじ登ったり、下院でブレア首相(当時)に小麦粉を投げつけたり、過激な活動を続けている。

滑稽で嘲笑を誘う哀れな父親の姿に、自分に対する思いを改めて知る子供も多いという。

DVがあれば返還の必要なし

日本では「外国でのDV(家庭内暴力)被害や生活苦から避難するため、日本への連れ去りは最後の手段として必要」という反対論がある。

しかし、ハーグ条約加盟後も、DVが明らかであれば裁判所は子供を元の居住国に戻す必要はない。

ハーグ条約で返還が拒否できる事例
(1)連れ去りから1年以上経過した後に裁判所に申し立てられ、子供が新しい環境に適応している場合
(2)申請者が連れ去り時に現実に監護の権利を行使していない場合
(3)申請者が事前の同意または事後の黙認をしていた場合
(4)返還により子供が心身に害悪を受け、または他の耐え難い状態に置かれることとなる重大な危険がある場合
(5)子供が返還を拒み、かつ該当する子供が、その意見を考慮するに足る十分な年齢・成熟度に達している場合
(6)返還の要請を受けた国における人権および基本的自由の保護に関する基本原則により返還が認められない場合

今後、日本からの連れ去りが増える事態も予想される。子供には母親だけではなく父親の愛情も欠かせない。母親にとっても父親にとっても子供はかけがえのない存在だ。

何かの事情で離婚に至っても、2人で子供を育てていく姿勢を示すことが大切だと思う。

(おわり)

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