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議員定数削減について考察

地方議会の議会の運営委員会(議運)では議員定数削減についての陳情が市民から出されることが度々ある。

まず、この手の陳情は趣旨不了承となることが多い。

また場合によっては、議員が裏で手引きしてこの手の陳情を関係者に出させるということも、ある(と聞き及んでいる。)

恐らく、そういったケースで出された定数削減の陳情は、削減が本来の目的ではなく、その陳情が趣旨了承となるか不了承となるかを見通した上での極めて政治的な意味合いが強いものとなっているのだろう。

さて、こういった議員定数についての陳情について、私個人の考えとしては交渉会派の代表のみが参加できる議運、逆を言えば少数会派は参加できない議運の場にて審議することは適切ではないと考えている。

なぜならば、たとえ同じ会派であっても議員定数の考え方については議員それぞれ異なり意見の一致をみないことが多く、一致を見ない理由としては、議員定数の適正数がどの程度なのかという根拠が無いからだからだ。

人口1万人に議員1人という根拠を持ち出す方が議員にも稀にいるが、この議論は、それぞれの地方自治体の事情を考慮していない、極めて希薄な根拠と言える。

さて、問題の議員定数だが、本当には少なければ良とするのか、それとも否か。

定数を議論する際に忘れてはならないのは、近年の地方自治体の低投票率。

いわゆる浮動票が少なく、組織票をいかにつかんでいるかが勝敗に直結している。

当然、期数を重ねた選挙に強い議員や、地盤を引き継ぐ世襲議員、組合や団体組織から支援される議員は投票率の低さに反比例して当選率は高くなる。

ただでさえ、地盤看板鞄のない「純粋な新人」は勝つことさえ厳しいのが現状。

参考までに2011年の藤沢市議会議員選挙(投票率38.15%)において、落選者7人は全員新人であったことは、それを象徴している。

しかし、本当にそれでいいのかを考える必要もある。

なぜならば、

選挙に強い=優秀

議員=市民の代表

とは必ずしもならないからだ。

議員定数削減については、私は異論はない。

私たち議員は市民の付託を受けて議会にいる。

多くの市民が定数削減を求めるならば、議員として反対する理由はない。

ただし、ただただ削減すれば良いとはまったく思っていない。

議員定数削減は投票率を勘案して考えるべきである。

でなければ、極めて偏った議会構成になる恐れがある。

定数削減を可決するならば、議会として投票率向上についても具体的な議論と取り組みをセットに考える必要があるのではないだろうか。

また、議員提案として議員定数削減案を実現すべく議案上程するにしても、議運で定数削減の陳情が趣旨不了承となれば、賛同が得にくくなるのは必至。

ようするに「議運で定数削減については趣旨不了承となったのだからテーブルに乗せられない」

といった免罪符を与えてしまうわけだ。

これが議員定数削減の陳情が政治的思惑に巻き込まれやすい理由でもある。

これでは議員定数削減の実現は薄くなる。

このような案件、本来であれば全議員が参加できる本会議の場において採決という形で議員各自の意思を示させることが望ましい。

これにより、陳情を利用した政治的思惑は排除できることにもなる。

勿論、「定数削減の陳情は出すな」なんて言うつもりもない。

議会や議員は市政や議会に対する市民の皆さんの建設的な意見・提案や要望・質問等を積極的にお聴きし、市政・議会に反映できるように努める義務がある。

繰り返しになるが、だからこそ、議員定数削減についての陳情が出されて、趣旨不了承となった際は、議会の削減の流れを決定的に抑えてしまうことに繋がるわけである。

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