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ベンチャーの資金調達と、参入障壁

世界に名を馳せるような大会社でも最初は一人の創業者から始まり、小規模事業主、中小企業、中堅企業、そして大企業から上場企業へと成長していきます。

売り出す「モノ」がしっかりしているとしても、その成長過程で一番大変なのは「人」と「カネ」です。

0から1を作る時に限って言えば、「人」は自分一人で何とかなる場合も多いのですが、「カネ」は無ければ始まりません。日本には0の会社に「経営理念に賛同した」と寄付をしてくれる人はいませんし、出資をしてくれるエンジェル投資家もほとんどいません。創業者がある程度のリスクを取って資金調達をしているのが現状なのです。

政治でも同じです。

売り出す「政策」がしっかりしていたとしても、カネがなければ、それを広げる為に必要な仲間を増やすことすらままなりません。

私が政治と経営を相比した話をすると「政治と経営は違う」と反論されることが多いのですが、ベンチャー企業を立ち上げるのと、政党を立ち上げるのは、多大な資金(成長の目標に比例して)が必要になる点でも類似していると思います。

それが嫌なら大政党に属していれば良いではないかという考え方だとしたら、「起業などせず、大企業に勤めれば良い」と考えるのと同じです。新規参入がなければ産業が衰退するのと同じで、日本の政治も腐ってしまいます。

私がインターネット選挙の解禁に力を注いだのは「もっと有権者に政治に参加してもらいたい」という気持ちと「資金力が無いために出馬を断念する人を減らすために」という思いがあったからです。

そう考えていくと、やはり供託金は見直しが必要ではないかと思ってしまいます。確かに、闇雲に出馬者を増やさないためという意図は理解できますが、参議院選挙区300万円 、参議院比例代表 600万円、衆議院小選挙区 300万円、衆議院比例代表 600万円(小選挙区にも立候補している場合は300万円)というのは高すぎると思います。私は供託金を自分で支払いましたが、それが出来ず、政党にお願いせざるを得ないという候補者が多いのが実情でしょう。無所属や、新設の小政党から出馬するということは更に難しくなってきます(資金まで融通したのに、さっさと離党されてしまうかもしれないというリスクもあります。この部分は国会法や公職選挙法の改正で防止する必要があります)。

つまり、今のままでは資金力のある大政党が益々強くなり、小政党は益々弱くなるという構図になってしまっているのです。高い供託金の存在が新規参入を阻む障壁になっています。

因みに、アメリカ、フランス、ドイツなどは供託金制度がなく、イギリスでも£500(約85000円)と、諸外国と比べても高額なのがわかります。(フランスに至っては、約2万円の供託金ですら国民の批判を買い、1995年に廃止されています)

日本では経営は株式会社の資本金が1円から設立できるようになり、様々な創業支援制度もあり(登記費用などはまだ高額ですが)、低コストでのスタートアップが可能になってきています。

政治の世界も参入障壁を下げ、政治資金規正法や公職選挙法も白黒明確にして、誰でも理解し、間違いが生じないような制度に改革していく必要があります。

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