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消費税の不都合な真実 – 中小企業の叫びを聴け

日本の消費税が4月より8%へ引き上げられた。消費税は消費者にとってはある意味で平等な税だが、これを製造業のバリューチェーンの中で見ていくと、実に不平等な税法となっていることはあまり知られていない。

消費税は最終製品・サービスの売上に対して8%を消費者から徴収する。税込108円の製品を売れば8円分の消費税は、それを生産した企業全体で負担することとなる。これが何を意味するか。すなわち、交渉力の強い大手企業や、ピラミッド構造の頂点にいる企業が当然有利となるということだ。

ヒエラルキー201404例えば、トヨタのためにネジを納入している足立区の会社があるとしよう。この会社が「消費税が上がったので、4月から値上げをします」とトヨタに言えるだろうか?そんなことを言ったら「墨田区の会社は気合の据え置きで頑張ると言ってますよ」と言ってくるに決まっているのだ。

トヨタは、下請けにとってはまさに鬼のような存在である。某部品メーカー大手に対して09年に部品の納入価格を3割引き下げるよう要請し、11年には更に仕入れ値の半減を提示してくるような会社である。このような会社が「消費税上がったから仕方ないよね」と言う訳がない。

法人税であれば、会社が赤字であれば免除されるが、消費税は売上げに応じて必ず納付しなければならない。そして、その負担の割合は、自ずとバリューチェーンの中で立場の弱い会社が大きくなる。規模が小さく合理化効果も出しづらい中小零細企業にとっては死活問題となっている。

これだけではない。トヨタのような輸出企業の場合には、更に恐るべきトリックが隠されている。トヨタは国内で生産した車を海外で販売している。海外の場合は、当然、日本の法律が及ばないので、その車を製造するために下請けに支払った消費税は「還付」されるのである。

足立区の会社からトヨタが100円で買っていたネジを、増税後も100円で買っていたとしよう。しかし、実際の帳簿では(95円+5円の消費税)から(92円+8円の消費税)に内容が変わっている。そしてトヨタが車を海外で売った場合、何とこの8円は国から返還されるというのだ。つまりトヨタは、消費税が上がると儲かるのである。

これは「輸出戻し税」と言われるもので、年間3兆円にもなり、消費税の1%の引き上げに相当するほどの規模がある。トヨタは1社でこの還付額が年間3,000億円にも及んでいる。忘れてはならないのは、この3,000億円は誰のものであるのか、ということである。

消費税は一見すると平等な税であるが、バリューチェーンの中でのポジショニングを考慮すると、強者有利の実に不平等な税となっている。前回の消費税の増税時には、その後中小企業の倒産が急増した。だが、その背景にある不都合な真実は、不思議とメディアでは報じられていない。

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