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いまさら人に聞けない小保方晴子のSTAP細胞Nature論文と捏造問題の詳細 その3 テラトーマの画像使い回しとキメラマウスを作った若山さんがキレる

今回で、小保方晴子物語も終盤を迎えつつあります。あるいは、大どんでん返しがあるのでしょうか。さて、STAP細胞捏造疑惑の問題は、バックグラウンドを含めて、かなり細かいことまでわかっていないと全体像がつかめません。以下の記事を読んでない方は、目を通しておいて下さい。

いまさら人に聞けないSTAP細胞と細胞生物学の基礎
週刊金融日記 第101号 小保方晴子物語「フェイク!」前編
いまさら人に聞けない小保方晴子のSTAP細胞Nature論文と捏造問題の詳細 その1 TCR再構成と電気泳動実験
いまさら人に聞けない小保方晴子のSTAP細胞Nature論文と捏造問題の詳細 その2 TCR再構成を否定した3月5日の理研の発表とコピペ問題

前回までのお話で、オボちゃんの周りの共同研究者は、少なくとも3月5日までは(笹井さんと丹羽さんに関してはあのSTAP細胞の作り方レシピを作るためにオボちゃんに詳細な聞き取りをしていた時期までは)、論文には色々な不備が見つかっても、STAP細胞自体ができていたことはおそらく完全に信じていたことがわかったと思います。しかし、この3月5日に、STAP幹細胞にはTCR再構成が確認できなかった、ということで少なくとも若山さんは決定的な不信感を抱いたと思います。というのも、若山さんは、TCR再構成が確認できたSTAP幹細胞だと言われて、小保方さんから細胞を受け取っていたからです。話が違うじゃないか、と。若山さんの仕事は、このSTAP幹細胞からキメラマウスを作って、確かに多能性を獲得しているということを証明することでした。

さて、できたSTAP細胞(STAP細胞を特殊な培養液に浸して自己増殖するようにしたものがSTAP幹細胞ですが、以下では、区別することが重要な場合以外は、両方STAP細胞と呼びます)が多能性を獲得しているかを確認するための実験はさまざまな方法が考えられるのですが、簡単な方法はテラトーマの実験です。より完全な証明は、STAP細胞を胚に移植してキメラマウスを作ることです。

多能性幹細胞、通称万能細胞は、どのような体細胞にも分化する能力があるわけですが、こうした分化をコントロールして任意の組織を作るのは非常に難しいです。こうしたメカニズムを少しずつ解明していってようやく医療への応用が可能になるのです。それでは、万能細胞をマウスの皮下に注射するとどうなるでしょうか? そうするとテラトーマ(奇形腫)という様々な種類の組織がグチャグチャに混在している腫瘍ができます。これが多能性を獲得しているひとつの証拠になります。

キメラマウスというのは、受精卵が細胞分裂して成長した初期の頃の胚に多能性幹細胞を注入して、成体にまで成長させたマウスです。初期の胚の細胞は、様々な種類の細胞に分化して組織を作る、未分化の幹細胞です。ここで元々の胚と違った遺伝子を持つ(違った両親を持つ)多能性幹細胞をぶち込むと、非常に面白いことが起こります。元々の胚も両親を持っており、注入された多能性幹細胞も両親を持っているので、成体の一つひとつの細胞がどちらかの両親から来ていることになります。結果的に、成体は、なんとまだら状にこの部分はこっちの両親の子供の細胞、あの部分はあっちの両親の子供の細胞というように、親が4人いる交じり合った子供ができるのです。これがキメラマウスです。

さらに、ここで多能性幹細胞を作るマウスのほうに遺伝子操作で蛍光タンパク質を入れておきます。そうすると、多能性幹細胞が分化してできて部分の組織は緑色に光ります。ちなみに、光るクラゲからヒントを得て、タンパク質を光らせる方法を発見して遺伝子上の目印を作る方法を確立し、遺伝子工学に多大な貢献をした下村脩氏はノーベル化学賞を受賞しています。

若山さんは、見事な技術で、オボちゃんからもらったSTAP細胞からキメラマウスの作製に成功して、STAP細胞はキメラマウスの様々な組織に分化しており、見事に多能性を獲得していることを証明しましたわけです。

さて、オボちゃんの捏造疑惑がクライマックスに達するのが次のテラトーマの写真です。

[画像をブログで見る]
出所:小保方晴子の疑惑論文1(Nature)、11jigen などから筆者作成

なんと、このSTAP細胞が多能性を獲得して、万能細胞になったよ、という重要な証拠のテラトーマの写真が、オボちゃんの博士論文のぜんぜん違う実験の画像をスキャンして切り貼りしたものではありませんか! オボちゃん、ヤバ過ぎます。本当にぶっ飛んでる女です(笑)。これで若山さんがブチ切れたというか、尻に火が付いて、NHKなどのインタビューに応じて、3月10日に、他の共著者たちに論文撤回を呼びかけました。

[画像をブログで見る]
「信じたいんです、僕は。(STAP細胞が)あったらいいなと思っています。でも、信じる、信じ続けることが難しいという状況なんです」
出所:STAP細胞小保方さん論文取り下げ同意へ、Naverまとめ

ちなみに、3月27日付の週刊文春の記事によると、このときオボちゃんは、若山さんの人格を否定するような悪口をものすごい勢いで捲し立てたそうです(笑)。もちろん、僕には文春の記事の真偽の程は知る由もありませんが。ちなみに、僕のブログでは、重要な捏造データである、電気泳動実験とこのテラトーマの画像だけを取り上げていますが、他にも多数のおかしな画像が見つかっています。すごいです。

これで若山さんは、実質的にオボちゃんの敵に回りました。オボちゃんのことを信じたいという若山さんですが、内心では彼女のことを完全にビッチだと思っているので、キメラマウスを作ろときにもらったSTAP細胞を第三者機関に渡して遺伝子解析をすると言い出しました。そして、その結果が先日出ました。

「STAP細胞の遺伝子、実験と別種のマウスと判明」産経新聞、2014年3月25日

なんと、偶然にも、オボちゃんのSTAP細胞は、STAP細胞を作っていたはずのマウスの遺伝子ではなく、ES細胞を作るときのマウスの遺伝子と一致したではありませんか! これはどういうことなんだ!? ということで、いまここ、です。

それで続編は理研が明日発表します。よりによって、エイプリルフールに発表するとはどんだけブラック・ジョークなんだか(笑)。

「“STAP細胞” 理研が最終報告へ」NHKニュース、2014年3月31日

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