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「個人が0を1にしていき、大企業が1を10にしていく」~社会課題を解決できるのは誰なのか~

撮影:鳥井弘文
撮影:鳥井弘文 写真一覧
どうも鳥井(@hirofumi21)です。

ご縁があって、3月1日〜8日にグランフロント大阪で行われた「未来を変えるデザイン展」を観に行ってきました。

今回は、この展覧会がどのようなものだったのか。そしてこの展覧会を通して強く意識した、「日本の未来の為に、個人と企業が果たすべき役割」について書いてみようと思います。

未来を変えるデザイン展とは?


「未来を変えるデザイン展」について、まずは公式HPから簡単に引用してみましょう。

企業による“社会課題を解決する取り組み”を紹介する
「未来を変えるデザイン展 –business with social innovation in 2030-」。

人口の増加、貧困、環境破壊、エネルギー問題、超高齢社会、コミュニティの崩壊…私たちが直面する社会課題は、あらゆる分野にまたがり、現在の生活に影響を与えるだけでなく、次世代への負の遺産になっています。 本企画展では、企業による社会課題を解決する19の取り組みを紹介します。

引用元:未来を変えるデザイン展

企業と個人の相互補完関係


「社会課題を解決できるのは誰か?」

未来を変えるデザイン展の企画は、この一つの問いから始まったようです。

「今、社会が企業に求めていること、それは正に社会課題をビジネス的手法で解決し、社会を変革する担い手としての役割」だということ。

そんなイベントであると意識しながら、今回の展覧会を眺めてみると、「大企業と個人は相互補完関係であるべきなのだ」と強く意識させられました。

個人は個人の役割があり、大企業は大企業の役割がある。

昨今のSNSの発展や、個人メディアの台頭など、個人による発信力や行動力が高まる一方、企業側は「ブラック企業」や「社畜」などに代表される雇用条件の悪化を表す言葉が流行してしまい、大企業の存在意義を疑問視する人も増えてきました。

企業に所属する人々をdisり、個人で活躍する人たちを祀り上げるというよう状況も一部でみられます。

しかし、今回のイベントを通して、やはり企業と個人は決して対立関係にはないのだなと。

むしろ相互補完関係であって、個人は個人の役割があり、大企業は大企業の役割がある。そして、それが互いに結びつくことによって、社会にとってプラスの変化を与えていくのだと思います。

参加企業の具体的な取り組み


それでは具体的に、どんな企業のどんな取り組みが今回提案されていたのか、ご紹介しながら説明していこうと思います。

たった6人の「リバースプロジェクト」

まず、個人の代表としては、「リバースプロジェクト」が挙げられます。

龜石太夏匡さんと、俳優の伊勢谷友介さんが立ち上げた会社で、従業員数はたったの6名。

「人類が地球に生き残るためにはどうするべきか?」という命題のもとに、様々な才能を持ったアーティストやクリエイターが集まる、プロデューサー集団です。

そんな彼らが立ち上げたのが、「GENKIDAMA PROJECT」。そう、あの漫画「ドラゴンボール」の中に出てくる「元気玉」です。

作者の鳥山明さんからも名称使用の許諾を得ているこのプロジェクトは、クラウドファンディングサービスの一種。

個人が持つ問題意識をきっかけに、それぞれの能力を持つ人間が集まって、個人レベルで人とお金を集め、まさに個人が機動的に動く事を主眼に置かれているプロジェクトです。

その時々の問題意識に合わせて、各メンバーがゲリラ戦のように色々と企画を打ち出していくというものです。

三菱商事による長期的な被災地支援

一方、大企業の良さというのは、「信頼感」や「企業の存続性」が担保されていることでしょう。

例えば、三菱商事は「資金を循環させるところまでデザインする被災地支援」と銘打ち、一過性で終わることのない継続した被災地支援を掲げています。

4年間で、100億円を被災地支援に拠出することを決定し、被災地支援の緊急支援物資の提供から、震災で就学が困難な状況にある学生に対する奨学金制度など、様々なカタチで被災地支援を行っているようです。

他にも、ある程度専門性がある大企業は、その専門性を活かした未来の提案を行っています。

例えば、ヤマハミュージックジャパンは「おとまちプロジェクト」と題して、音楽の力によって地域コミュニティの活動を盛んにしようと支援していたり、旅行会社のエイチ・アイ・エスは、「ボランティアスタディツアー」や「エコツーリズム」を提案することで、ただ旅をするだけではなく、未来を創造する人物を育成することに力を入れています。

0を1にする「個人」と、1を10にする「企業」


このように、大企業が提案できる未来のデザインと、個人が提案できる未来のデザインというのは、決してバッティングしません。

「人々がより快適に、より幸せに暮らすための未来を目指す。」という信念のもと、各者(社)が持てる力を意識してそのビジョンを提案していけば、このように適材適所のところに落ち着いていくのだと思います。

「個人が0を1にしていき、大企業が1を10にしていく。」それがまさに理想的な姿なのでしょう。

個人が普段の何気ない日常から生まれる問題意識を拾い上げ、改善点や課題を浮き彫りにしていく。

それを大企業が、中長期の目標を定めた上で、働く人々が入れ替わっても存続するシステムを構築し、大規模に変化を与えていく。

これからは、さらにこのような流れが加速していくのだと思います。

最後に


今後、企業は今よりもさらに“社会の公器”としての役割を強く意識しつつ、長期的なビジョンを発信していくべきであると思います。

それに対して、個人はもっと柔軟に時代に合わせた提案をしていくことが強く求められるのだろうなと。

そのためにも、今回のような個人規模から大企業まで、一同にビジョンを共有していくためのイベントを、どんどん開催していって欲しいです。

互いの良さを理解し合って、より良い日本、そして世界の未来を創造するために。

こんな気付きを与えてくれた「未来を変えるデザイン展」に感謝します。

(取材協力:日本財団)

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