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  • 階猛

一般社会ではあり得ないこと-NHK籾井会長に質疑

26日、予算委員会の第二分科会でNHKの籾井勝人会長に質疑。就任会見での失言に加え、前日には理事全員への辞表提出要求や危機管理をわきまえぬ経営委員会での発言が判明したため、急遽質疑を行うことになりました。NHKは特殊法人であるため、株式会社と違って株主総会や取締役会といった経営者を監視する機関はありません。代わりに会長の任免権を持つ経営委員会と国民の代表から成る国会がその任に当たります。

籾井会長に対し、まず「辞表を提出させた意図はどこにあったのか」と尋ねたところ、人事のことなので発言を控えるとしつつ、「一般社会ではよくあること」と驚きの答弁でした。そこで、同席した経営委員会の浜田委員長に会長を任命する際に辞表を取り付けることがあるのかと尋ねると「やったことはありません」との答弁。私もそのようなことをする会社など聞いたことがありません。仮にあらかじめ上司に辞表を提出させられたなら、上司に萎縮して自由な言動が取りにくくなります。

そもそも放送法は、第1条の目的規定で「放送による表現の自由を確保すること」や「放送が健全な民主主義の発達に資すること」を明記しています。にもかかわらず、会長が権限を濫用し、NHK役職員の表現の自由や民主主義を無視するようなことがあれば、放送法の目的は到底達せられません。こうした事態を防ぐべく、放送法やそれに基づくルールで会長の暴走に歯止めをかけています。

私は、籾井会長に対し、理事への辞表提出要求は、①風通しの良い職場や人権・人格の尊重を求めるNHK倫理・行動憲章、②役員の職務執行の適切さを確保するため放送法62条に基づき定められている服務準則、③会長が理事を解任する場合に経営委員会の同意を要する放送法55条2項という三つのルールに違反しているのではないかと質しましたが、まともに答えないばかりか、②の服務準則については、その具体的な内容すら知らないというありさまでした。

公表された経営委員会の議事録には、危機管理をどうするのかという委員の質問に対し、籾井会長が「正直よくわかりません」と答えた記録も残っています。法令を守ろうという意識もなければ、組織の危機に際して何をなすべきかも分からない。このような方が大組織のトップに立つことは、一般社会ではありえません。まして、我が国唯一の公共放送を担うNHKのトップに立つことなど到底あってはならないことです。

このような場合、危機を克服するために経営者はどんな行動をとるのが「一般社会でよくあること」なのか。籾井会長は、詭弁を弄するよりも真剣に考えるべきです。

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