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内閣不信任騒動〜ご意見番はいらない。在任中に仕事をやり尽くせる首相の制度をつくれ!

内閣不信任決議案
反対多数で秘訣
自民党
自民党改革案にベテラン議員ら反発

菅総理にしかできない、今本当にやるべきことは?



 自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が提出した内閣不信任決議案は、2日、衆院本会議で反対多数で否決されました。

 当初は小沢元民主党代表や鳩山前総理らが不信任案賛成の意向を表明し、民主党から大量の造反が出ると見られていましたが、「福島第1原発の事故に一定のめどがついた時点で退任する」という意向を菅総理が表明したことを受けて歯止めがかかった形です。

 ただし、この「一定のめど」について菅総理が「来年の1月ころまで」と発言したことを受けて、鳩山前総理は3日、菅総理を「ペテン師」と批判し早期退陣を要求しました。

 まず小沢元代表には、最後になって逃げるのなら最初から何もやらなければよいと進言したい気持ちです。何があろうと堂々と反対票を投じるべきだったのに棄権してしまうとは、リーダーの資格はありません。

 菅総理と鳩山前総理の揉め事は、どっちもどっちでお互いに問題があると感じます。特に鳩山前総理について思うのは、まともな大人としての「ビジネス感覚」を持ち合わせていないということです。

 鳩山前総理は菅総理の退任期日について不満を持っているようですが、そもそも期日について明確に議論せずに話し合いを終えていることが問題です。

 例えるなら、ビジネスの世界で手形を受け取る際、支払期日は明記されていないけれども「出来る限り、一生懸命支払う所存です」と言われ、「はい、そうですか」と納得してしまうのと同じです。

 「冗談じゃない、そんな手形は受け取れない。6月末までに支払いをしないなら、不渡りにする」と指摘するのが普通です。

 「支払い期日も書いていませんが、支払う努力はします」そんな手形を受け取っておいて、支払う期日が遅いとペテン師呼ばわりしている、それが今回の鳩山前総理です。

 鳩山前総理の能力・スキルそのものが低いと言わざるを得ないと思います。かつての首相が今の首相を「ペテン師」という言葉を使って批判するのもいかがなものかと思います

 菅総理にしても、今のところ鳩山前総理や小沢元代表など反対派を上手にかわしているつもりかもしれませんが、やるべき事は他にあるはずです。

 3月11日の震災発生以降、地獄の苦しみを味わった当事者だからこそ伝えられること、それをまとめ上げることです。それが出来なければ、菅総理は逃走者として歴史に汚名を残すだけになってしまうでしょう。

 その際、「菅総理の判断が正しかったのか?」という点は重要ではありません。今後誰が引き継ぐにしても、誰ひとりとして菅総理ほど「地獄のような修羅場」の経験はないのです。

 歴史的な危機に直面した一人のリーダーとして、何に悩み、何を考え、どんな教訓を得たのか、それを全て書き出して次の人へ伝えていくべきだと思います。これは菅総理にしかできないことです。

 それを踏まえた上で、自分ができなかったことで次の人へ期待すること、すなわち仕掛り事項を整理して明確に伝えるべきでしょう。可能ならば、に引き継いでもらいたいかという点も明確にしてほしいところです。

 今、菅総理が着手するべきは第2次補正予算案ではなく、未曽有の大災害に見舞われたリーダーとしての経験をしっかりと後世に伝えていくことです。根を詰めれば一週間くらいの時間でまとめることは可能だと私は見ています。

首相になる条件を改めよ



 自民党改革委員会の改革提言案が、ベテラン議員らの猛反発で「骨抜き」の危機にさらされています。

 5月末にまとめた提言案は、派閥について「党運営に関与しない」と明記したほか、「検討課題」として、「首相経験者は、次期総選挙において公認・推薦しない」との方針も盛り込んだものとなっていますが、伊吹派会長の伊吹文明・元幹事長は「党運営に派閥が関与したことは一切ない。」と主張。麻生派会長の麻生元首相も、谷垣総裁に「公認されなくても、選挙に出る」と怒りを露わにしたとのことです。

 自民党は民主党に対して改革を提言するなら、まず自分の身を正すことから始めるべきでしょう。民主党に対する不信任案も、その理由が曖昧なままに終わってしまいました。

 結局のところ、民主党内で反菅総理の動きがあったのでそれに便乗したという、付和雷同的な判断に過ぎなかったということでしょう。

 不信任案自体も大差で否決され、谷垣自民党総裁の責任は大きいと私は思います。

 そんな中、自民党内でドタバタ劇を演じているわけですから何とも情けない限りです。

 未だに中曽根元首相を推薦するか否かでお家騒動が起こっているとは、何も自民党は進歩していないではないかと言いたくなります。

 私は最近、首相になる条件として2つを提案しています。1つは、「1回の選挙から選ぶことが出来る首相は2人まで」というものです。3人目からは改めて総選挙を行い、首相に相応しいかどうかを問うべきです。

 一国の首相になるというのは非常に重いことです。何らかの理由で首相を交代せざるをえないこともあるでしょうから、1回の首相交代は認めても良いと思いますが、それ以上は認めません。

 小泉郵政総選挙の結果、小泉元首相を含めて結局4人もの首相が選出されています。

 さらに言えば、1993年の総選挙で細川内閣が発足した後など、間に社会党の村山元首相を挟みながらも一度も国民に総選挙で首相を問うことなく、「細川→羽田→村山→橋本」という流れで最終的に自民党の橋本氏が首相になっています。

 今、菅総理に退陣を迫っている議員の中には、自分が次の閣僚ポストを得ることだけを目的にしているのではないかと感じられる人もいます。

 そうしたおかしなことを防ぐためにも、1回の総選挙で選ぶことが出来る首相は2人までというルールは有効だと思います。

 もう1つの首相になる条件は、「1度首相になった人は議員を辞めるべき」というものです。

 首相経験者は長老になってご意見番になるのではなく、何か言うべきことがあるというなら自分が首相の時に悔いが残らないように全部やれば良いのです。

 このルールがあれば、自民党内のお家騒動も片がつくのではないでしょうか。首相を辞めてから何十年も議員を続け、長老になっていくのはあまりにも節操がありません。

 前の首相が今の首相をペテン師呼ばわりするのも情け無い限りで、もう少しまともなアドバイスができないものかと思います。首相としての重みを認識し、それを反映できるルールを定めてもらいたいと私は願っています。

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