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ソニーはなぜ“投機的”か

ソニーもマイクロソフトも、一世を風靡した会社です。ところが、このうち、なぜソニーが、もがき苦しんでいるのでしょうか。

27日、格付け会社のムーディーズ・ジャパンは、ソニーの格付けを1段階引き下げました。“投機的”とされる水準ですから、市場は警戒しています。なぜ、ソニーは、格付け会社や市場の期待を得られないのか。

それを考えるとき、マイクロソフトが参考になります。米マイクロソフトは、13年の10月から12月期決算において、売上高が245億1900万ドルと、四半期ベースの過去最高を更新しました。牽引しているのは、ゲーム機、タブレット端末などのハードウェア、さらに、企業向けオンラインサービスだといいます。かつて、マイクロソフトの代名詞ともいえるほどだった、OS(基本ソフト)の「ウィンドウズ」など、ソフトウェアを中心とした事業モデルから、大きく転換しつつあるといわれているんですね。

実際、アップルの「i-Phone」や「i-Pad」などの端末の普及で、マイクロソフトの「ウィンドウズ」は存在感が薄れつつありましたよね。CEOのスティーブ・バルマーさんは、「デバイスとサービスへの移行」を掲げ、戦略的に、事業モデルの転換を図っています。あれだけ世界的大成功を果たした「ウィンドウズ」を、あっさりと、中核から外したわけです。これは、大いなる“決断”です。今回の好決算は、その効果が表れ始めたということでしょうか。

事業モデルの転換といえば、90年代に、米IBMは、ハードウェアメーカーの事業モデルから、ソフトウェアやサービスを提供する事業モデルへと、大転換に成功しました。つまり、ダイナミックな事業戦略を断行しました。このほか、日本企業では、富士フイルムが、写真関連事業中心の事業モデルから、医薬品や化粧品など、異業種に参入し、挑戦している例があげられます。

日立や東芝などが、近年、やや元気を取り戻しているのは、重電メーカーから、社会インフラ事業への事業モデルの転換が功を奏しているからです。ごく最近でいえば、パナソニックは、2年連続の巨額赤字にあえいではいますが、B2Cビジネス中心から、B2Bビジネス中心へと、事業モデルを転換し、立て直しを図ろうとしています。

こうした例に比べて、ソニーは、医療やB2B事業にも手は出しているものの、事業モデルの転換といえるほど、大きな改革の意思は、みられません。ようやく、テレビは主力事業から外れましたが、いまだに、主力3事業はモバイル、イメージング、ゲームと、変わり映えしません。

もちろん、ソニーの低迷の理由は、さまざまな要因が絡み合って複雑です。単純に、一概にいえることではありません。しかしながら、なかなか市場の期待を得られない背景の一つには、過去の成功に背を向け、リスクをかけてでも、新たな事業モデルを築き上げようとする、挑戦の姿勢が感じられないことが、あげられるのではないでしょうかね。

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