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「政治の顔」を見せ始めた安倍総理 ~「アベノミクス」から「アベノポリティックス」へ

「日本経済新聞社とテレビ東京による20~22日の世論調査で、安倍内閣の支持率は11月の前回調査より7ポイント下落して56%となり、昨年12月の第2次安倍内閣発足後、最低となった。不支持率は7ポイント上昇し35%と最も高くなった。先の臨時国会で成立した特定秘密保護法については『評価しない』が58%と『評価する』の28%を上回った」(23日付日本経済新聞 「内閣支持率56%に下落」)
特定秘密保護法案に対する国民の懸念を反映した形で、安倍内閣の支持率が発足来最低水準に落ち込んできました。政権支持率が高めに出る傾向の強い日経の世論調査ではまだ支持率は56%となっていますが、支持率が低めに出る傾向のある時事通信社の世論調査では47.1%(12月6~9日調査)と、一足先に50%を割り込んで来ており、日経と同期間で行われた日本テレビの世論調査でも支持率は前月比▲7.3%下落の50%と、発足来最低になって来ています。
「憲法改正は私のライフワークだ。なんとしてもやり遂げたい」(23日付日本経済新聞 「3年は落ち着いて仕事」)
支持率低下を気にしたのか、先週金曜日にテレビ番組を梯子した安倍晋三首相。22日夜にはNHK番組で「衆院もまだ3年任期がある。日本を正しい方向へ導いていくためにも、この期間に落ち着いて仕事をしていかなければいけない」と述べ、「そう簡単には辞めるわけにはいかない」と、長期政権に意欲をにじませたと報じられています。

安倍総理の一連の動きから感じられることは、総理の目的は、憲法改正を中心とした「政治」が「主」で、「経済」はそれを実現するための「撒餌」でしかないということです。

10月2日にfacebookでも指摘しましたが、安倍総理がライフワークだとする憲法改正といった政治目標を達成するには、長期政権を築く必要があります。しかし、そのためには「政治信条」を全面に出すのは得策ではありません。まずは、国民の誰もが賛成する「経済重視」の顔で国民の支持率を高め、ねじれ国会を解消し、国政選挙がない3年の間に数の力でライフワークの達成を図るというのが安倍総理の狙いだったのだと思います。

「円安・株高」効果によって高い支持率を維持して来た安倍政権の支持率が下がって来たのは、特定秘密保護法案によって、安倍総理の「政治の顔」が見え始めたからに他なりません。

これまでも、安倍政権は「TPP交渉参加」、「消費税率引上げ」と、公約違反とも言える政策を推し進めて来ました。これらの公約違反ともいえる政策は、「ヒトから企業(それも経団連)へ」という政治色の強い内容であったにもかかわらず、農協等を抵抗勢力に仕立てることで経済問題化し、安倍総理は「経済の顔」を使うことで国民の反発を最低限に抑えることに成功しました。

しかし、「TPP交渉参加」や「消費税率引上げ」の本質は、財界や霞が関に恩を売ることで、安倍政権の長期政権化を図るための道具だったと思えてなりません。衆議院議員の任期は2016年12月15日までほぼ丸3年あるわけですから、国民の審判によって総理の座を追われる可能性はかなり低いことになります。したがって、長期政権を維持し、ライフワークである憲法改正の達成を目指す安倍総理にとって必要なことは、財界や霞が関、永田町からの「安倍降し」を封じ込めることになります。

安倍総理が、「3年は落ち着いて仕事」を目指しているのであれば、安倍政権の今後の政策は、国民よりも財界と永田町、霞が関寄りになって行くことは避けられないと思います。安倍総理にとって支持率低下は「安倍降し」の口実になりかねませんから、そうした口実を与えないように配慮するとは思いますが、一方では「円安・株高」を維持し、本来政府が干渉すべきではない「賃金引上げ」を唱えておけば、必要な支持率は保てると高をくくっている可能性が高いと思います。もともと「円安・株高」を演出しているのは海外投資家であり、有権者である国内投資家に気を使う必要性はそれほど高くないのですから。

安倍政権にとって前菜に過ぎなかった「アベノミクス」の美味に喜んだ国民に、この先出されてくる「アベノポリティックス」というメインディッシュは果たして口に会うのでしょうか。口に合わなかったとしても、いまさらオーダーを取り消せませんし、掃き出すことは出来ませんから、口に合わずとも安倍シェフのフルコースを食べ続けるしかないかもしれません。

自民党の「一党他弱」状態が続いている今、「政治の顔」を強めて行く安倍シェフを「正しい方向に導いていく」ためには、国民は唯一の健全野党としてアッキー(昭恵夫人)に期待するしかないのかもしれません。

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