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韓国訪問−旧交を温めながら、各国の現実を見る努力が必要

週末(9月22〜24日)を利用して韓国に行ってきました。韓国は外務大臣としては2度行きましたが、1年ぶりの訪韓でした。

韓国では来年春には国会議員の総選挙があり、12月に大統領選挙が行われるので、今回は、与党ハンナラ党、最大野党民主党両党の代表や、大統領候補になり得る人たちと意見交換をしてきました。

ほとんどの人が旧知の仲で、何回か会って話をしたことがあるので、旧交を温めてきたと言ってもいいかもしれません。

李明博(イ・ミョンバク)大統領や金星煥(キム・ソンファン)外務大臣は、野田総理と同様、国連総会に出席されていたのでお会いせずに、政党人を中心に会ってきました。

加えて、日本のビジネスマンで、いま韓国で活躍されている人たちや、サムソン電子の役員など、日韓の経済人ともそれぞれ意見交換をしてきました。

非常に面白かったのは、やはり韓国はEUと自由貿易協定(FTA)を結び、アメリカとも間もなく発効を迎えるなど、積極的に自由貿易協定を結んでいるということ、そして、電力料金や法人税が安いということから、日本のメーカーの進出や投資がかなり韓国に行われているということです。

中国やASEANに対してだけでなく、韓国に対しても、例えば炭素繊維などを作っている東レは工場を立ち上げたりといったことが行われています。

例えば、日本からEUに自動車を輸出すれば10%、あるいは、液晶テレビを輸出すれば15%という関税がかかります。しかし、韓国で組み立ててEUに輸出すれば、いずれも関税はゼロです。

ということなので、下手をすると日本の工場が中国やASEANだけではなく、韓国にも移ってしまう状況にあることは、よく認識する必要があると思います。

そういったことにならないために、やはり日本としては国を開いていくことが大事だと、改めて感じさせられました。いろいろな困難がありますが、韓国はそれを断固としてやり抜いたので、日本もできないことはないと思います。

私が外務大臣のときにも、ペルーやインドとの経済連携協定(EPA)を結びましたが、日本とEU、日本と韓国、そして、アメリカを中心とした環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に取り組んでいかなければいけないと、改めて感じました。

あと非常に面白かったのは、韓国の外務省、韓国では「外交通商部」と言いますが、ここで「ジャパン・スクール」という日本語ができ、日本での勤務経験がある人たちがあります。いまの朴錫煥(パク・ソクファン)外交通商部第一次官をはじめ枢要なポストにいますが、何人かの人たちと昼食を取りながら、日韓関係について率直に意見交換をしました。

外部の人を入れず、日本の外務省の人にも入ってもらわず意見交換ができて、なかなか興味深いものがありました。

ただ、韓国外務省は、いまはジャパン・スクールの皆さんが主要なポストを占めていて主流派ですが、中国やアメリカで経験を積んだ外交官が、韓国の中でより重きをなしてくるのは時間の問題です。そういう意味でも、日本もよほどしっかりしないと、韓国との関係も従来と比べれば、より相対化してくることは否めないと思います。

いずれにしても、この1年間幹事長として国内の対応に追われていましたが、海外に出ることで、より視野を広く持って政治活動をしていかなければいけないと改めて強く感じたところです。

たまたま3連休のうちの2日間でしたので、日本人の方がたくさんおられました。若干時間があって街を散策しましたが、多くの方に「岡田さん、なぜここにいるのですか」と聞かれて困ってしまいました。

いずれにしても、韓国やアメリカ、中国、かつては1年に1回は必ずこの3カ国を訪れることにしていました。10年くらいそういう時代がありましたが、いまの時期に足を運んで、より旧交を温め、現実を見る努力が必要だと改めて感じたところです。

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