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イーロン・マスクが語る、失敗する恐怖にどう対応するか?

Facebookで、この前記事を紹介したのですが、ブログのほうでも書いておきます。

イーロン・マスクという化け物のような起業家がいます。

革新的でスケールの大きな製品やサービスを世に送り出す事業を次々と起ち上げ続け、連続起業家とも呼ばれます。

イーロン・マスク 「21世紀の自動車王」 | 米国製リーダーの実像 | 東洋経済オンライン

2年前サンフランシスコで、彼の対談を間近で聴いたことがありますが、180cmを超える堂々たる体躯ながら、語り口はめちゃ物静か。

正直に言ってしまうと、口調だけなら聴いていて眠くなるぐらい(笑)

TEDの動画もありますね。内容めちゃくちゃ面白いです。




イーロン・マスク 「テスラモーターズ、SpaceX、ソーラーシティの夢」 | Video on TED.com
物静かな話しぶりとは違い、彼のビジョンはぶっ飛んでいて、挑戦してきた分野はどれも世の中を変革するものばかり。

決済の世界に革命を起こしたオンライン決済のPaypal。

独自部品とすり合わせ技術の極みであった自動車を、パソコンのような汎用機に変貌させる電気自動車のTesla Motors。

今までよりも遥かに低額で宇宙に行けるようにするための、民間宇宙ロケット開発のSpaceX。

挑戦しようとする領域はどれも長い歴史と既存プレーヤーがいて、そういった競合相手は超大規模なグローバル企業や国家事業ばかり。はっきり言ってどの領域でも、新規参入のベンチャーが成功する確率はめちゃくちゃ低そうに思えます。

しかしどの事業も軌道に乗せつつある。驚異的です。

そういう意味で起業家って、めちゃくちゃ高い場所でも笑って写真取れるような、恐怖を感じるセンサーが壊れちゃった、ある意味頭のネジがぶっ飛んでいる異次元の存在だと思っていました。

こういうイメージ↓

ロシアでは高層ビルの上で写真を撮りまくる 「スカイウォーク」が大流行 / もちろん命綱なし | ロケットニュース24

しかしこの記事を読んで良い意味で印象を裏切られました。

Elon Musk on fear and failure, plus his close calls with Space X and Tesla – The Next Web

イーロン・マスクが失敗の恐怖について語った記事です。

一部抜粋してご紹介します。(意訳も含めた拙い訳ですが、ご容赦を)

 

彼ですら失敗するのではないか?という恐怖を感じている。


“I certainly have fear of failure”

”失敗するんじゃないかって恐怖はもちろん感じるよ”

電気自動車のTesla Motorsはリーマン・ショックに伴う金融危機で資金調達に非常に苦しみます。自らの財産もほぼ全て投じ、友達からも借金をし、投資を締め切る最終日の残り1時間というギリギリまで投資を募ります。あと数日で倒産という瀬戸際だったそうです。

SpaceXにしても当初三回分のロケット発射実験用に投資家から資金を募ったものの、実験は三回とも失敗。資金が底を尽きかける中、何とかお金を捻出し四回目の発射実験にこぎつけます。これが失敗したらオシマイ。文字通り最後のチャンス。


“I was so tense [during the launch] that when it succeeded I didn’t actually feel elation – just stress relief, that’s all.”

”(四度目の発射の立ち会い中)あまりに緊張していたので、発射が成功したとき、大喜びする気分にはなれなかったよ。極度の緊張から解放されたっていう、ただその安堵感だけだった。”

文字通り、綱渡りの連続。

渡っている綱自体は常人ではとても辿りつけないレベルの領域の話とはいえ、彼はもちろんそこで極度の緊張もするし、恐怖も感じるのです。

レベルは違えど同じ人間。


恐怖は感じる。だけどやり過ごして前に進むんだ。


“People should certainly ignore fear if it’s irrational. Even if it’s rational and the stake is worth it, it’s still worth proceeding,” he said.

”自分でも訳の分かっていないことに対して何となく感じる恐れはもちろん無視するべきだ。しかしたとえその恐怖が合理的であっても(冷静に判断して失敗する可能性が確実にある場合でも)、それが挑戦するに値することであれば、その恐れをやり過ごして前に進むべきだ。(たとえ失敗したとしても)その価値はあるよ。”


まー、男前(笑)

普通の人は、なかなかやり過ごせないから困っているのに。

しかし大事なポイントは、

恐怖を感じないから挑戦できる!

のではなく、

恐怖を感じながらも、前に進むしかない

と言っていることです。

何か新しいことを始めるとき、それが自分にとって初めてのことであればあるほど、思い通りにいかない可能性は高いです。なにせ初めてですからね。

そして人間は誰であっても、もしかしたら失敗するのではないか?という恐れを抱くもの。それは第三者からすれば成功の可能性がほとんど皆無に思える領域で、挑戦を続ける起業家であっても同じこと。

逆に言えば、恐れを避けようとすれば、新しいことなんて何も始められません。

失敗の可能性から目を逸らしたり、恐れを感じない安全な領域に留まろうとするのではなく、新しいことに挑戦するのであれば、当然失敗する恐怖を感じるものと割り切って、きちんと向き合い、そしてその恐れをやり過ごして、先に進む。

もし失敗したとしても、その挑戦から得られるものだってきっとある。

一番良くないのは、挑戦したい or すべき と分かっていることに、失敗を恐れていつまでも一歩踏み出さないこと。

イーロン・マスクですら、失敗を怖がる感情を感じるんです。いわんや、自分をや。


” Even if it’s rational and the stake is worth it, it’s still worth proceeding “


ビビってウジウジと悩んでいる暇があったら、前に進むべし。

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