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年収300万、残業なし、定期昇給なしはホワイトか?ホワイト300ジョブの提案(ブログ版)

昨日つぶやいた一連のツイートがすごい反響になっています。ブログにも簡潔に趣旨をまとめておこうとおもいます。

残業が何時間超えたらブラック認定とか、年収が200万円台ならブラック認定とか、そういう数字がひとり歩きして、厚生省の登場で魔女狩りみたいなことになりそうな予感がしています。
そういうことではないのだと思うので、そこの議論に一石を投じられればとこれを書きました。お盆休みにみなさんで考えて欲しいです。

私が提案したいのは、ホワイト300ジョブというものです。

これは、年収300万円(額面)で、一日8時間で残業はありません。週休2日。有給は年間10日あり、100%消化できます。一方、定期昇給はありません。20年間同じ仕事をしても給与は上がりません。副業は問題ありません。社会保険ありで、交通費は支給されますが、住宅手当とかはありません。正社員です。雇用期間に期限はありません。

ただし終身で雇用を絶対保証するということではありません。仕事をサボりまくって、決められた仕事をこなさなくてもいいということではなく、合意された仕事はきちんとやる必要があります。

こういう仕事は、ブラックですか?ホワイトですか?

いろんな意見がありました。

年収でみれば都会でくらすにはぎりぎりの水準でしょう。これでは一家は養えない低賃金ですので、ブラックだともいう意見もありました。

時間がきめられているので夫婦ふたりではたらけば600万円となりこれなら十分ホワイトという意見もあります。

育児などでいったんやめた人にとっても、この条件で社会復帰できれば非常にホワイトという意見もありました。

労働基準法に違反しないし、最低賃金を上回っているので、ホワイト。むしろ、この仕事したいというひともたくさんいました。

一方で、このような人たちばかりでは会社がまわらない。モーレツに働くひとも必要という意見もありました。

この条件で20年ではモチベーションが保てない。条件はホワイトにみえるけど、わたしはこれで働きたくはないという意見もありました

全般的には、肯定的に捉えている人が多く、年収300万のホワイト職場というのは、多くのひとに受け入れられるのではないかというのが結論です。

かつてモリタク氏が、年収300万円時代の到来みたいな話をして、年収300万円では家族が養えないというような批判がおこったように記憶しています。しかし、時間が区切られている300万円は全然ありなのかもしれません。

前進的な価値観をもっていて、仕事をするからには年収1000万とか、役員をねらえないとやる気がおきないという人もいます。わたしも学生のとき就職するときはそうで、アップサイドをねらいました。外資系のコンサルに就職したのですが、30代で役員になるひともいて、年収も2000万以上もらえるアップサイドがありましたが、それになれるのは20人とかに一人で、しごとも激務、残業時間も100時間を超えるのが当たり前、200時間というのもありえました。労基法もへったくれもありません。

しかし、この企業ではだれもブラックだとはおもってなかったのです。仕事はきつくても、昇給の機会はフェアにあったり、スキルもみについて人材として価値はあがったからです。

しかし、すべてのひとにこういう前進的な価値観を強要するのは問題です。だれもが外資コンサルみたいに働きたいわけではないし、子供をもった女性なんかはこの働き方は無理です。そもそも、能力的にそういうことができないひともいます。

これを逆手にとって、昇進昇給のチャンスのないひとに、ニセの人参をぶらさげて、死ぬほど働けば昇進できるみたいなことをいって、無茶な働き方をやらせるのがブラックのパターンでしょう。

ブラックというのは、労働時間の多い短いや、年収の多い低いじゃないんです。

全員が幹部を目指して頑張るような前進的な仕事しかないというのが問題です。幹部を目指したくないひとにはその働き方はブラックだし、幹部をめざしたいひとにとっては逆にいうと、ぬるい仕事しかできないのはブラックそのものです。つまり価値観を抜きに、ブラックだとホワイトだのいっていてもしかたがない。

前進的な価値観の持ち主からすると、8時間しかはたらかなくて、年休もフル消化しているひとが、凄まじいパフォーマンスを発揮して、役員に抜擢されることはない、というでしょう。その通りです。そういうひとが凄い年収を得ることはあり得ないでしょう。

でも、みなさんの意見をきいてみると、それでいい、というひとが大半でした。

役員2000万をめざしたいような猛烈なひとは、長時間労働やキツいプレッシャーのなか競争してもらえばいい。そうでない人は、賃金は低くても、ちゃんと時間が守られて、趣味や副業もできる仕事がいいでしょう。

一方で2000万を目指したいいひとの気持ちも尊重してあげてほしい。こういうひとが猛烈に働くことをブラックだとか、起業したてのベンチャーを労基法違反だとかそういうことを言っても仕方ない。

私は、あえて格差をみとめることが必要だと思います。逆説的ですが、あからさまな格差をみとめないと、ホワイトな職場はつくれません。エグゼクティブに働くひととの、ノンエグゼクティブに働く人との格差を認める勇気が必要です。

格差というと言い方がわるいかもしれない。つまり、差異だったり、仕事観の違いを認める、ということだとおもいます。

私は、一連のブラック企業糾弾が、現状に合致していない労働基準法の違反を徹底的に取り締まるみたいな方向性にむかっていくことがあるとすると、残念なことになるとおもいます。(たとえば、道路交通法を全員に厳格に適用するみたいなことになりかねない)

それよりも、年収300万で、8時間労働、有給100%消化、そのかわり定期昇給はない、というホワイト300ジョブを、多くの企業につくってもらうことを提案します。

これなら可能性があるのではと思っています。企業は仕事のやり方をすこし変えていく必要があるとは思いますが、こういう働き方は可能なはずです。

ホワイト300ジョブ。みなさんも考えてみて欲しいです。

P.S.

なお、そもそも、既存の仕組みの枠外で生きるネタも考えています。カンボジアでテナント料100ドルの場所でゲリラ的な起業とか。そういう方向を探りたいかたは、ノマド研のコミュニティへのご参画をおまちしております。

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