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東電福島第1原発の吉田昌郎元所長が死去、首相官邸「抜け道」深くに「核廃棄物」を埋める新名案を捧げる

◆東京電力福島第一原子力発電所の事故の現場で指揮を執った吉田昌郎元所長が7月9日午前、東京都内の病院で食道がんのため亡くなったという。「3.11」から2年4か月を経たところであった。

 これまで、何度も「死亡説」が流れた。東電が、例の秘密主義により、吉田昌郎元所長の安否情報を一切公表せず、また、大事故の詳細についても吉田昌郎元所長の生の発言も隠し続けてきた。国会事故調査委員会に何ら証言していない。このため、この現場の真実を最もよく知る責任者の死により、いまや「死人に口なし」の結果となった。

◆また、現在、東電はじめ全国の電力会社が、原発再稼動申請の動きを活発に行っている真最中に、吉田昌郎元所長が亡くなったという発表は、別の疑惑を残すことにもなった。疑えば、キリがないのであるけれど、「いつ亡くなったかは、定かではない」ということだ。原発再稼動申請の動きと吉田昌郎元所長死亡の時期とが、偶然にも一致したのは、釈然としない。「本当は、もっと前に亡くなっていたのではないか」という感が強いからだ。「死人に口なし」を確かめるかのように一斉に再稼働申請に動き出したというは、いかにも作為的だ。今後の日本の原発政策について、吉田昌郎元所長には、本音のところを語って欲しかったのである。それもいまは、もう叶わない。

◆安倍晋三首相は、福島第1原発が、高濃度の放射能に汚染された地下水を沿岸の海に垂れ流しているうえに、周辺地域の除染が終わってもおらず、避難民の多くが、故郷にも帰れないでいる状況を百も承知していながら、世界各国に「原発セールス外交」を展開している。吉田昌郎元所長は、重篤な病状から見ていなかったかも知れないが、もしこの姿をテレビ報道から見ていたとしたら、どんな感慨を抱いていたであろうか。

 安倍晋三首相は、参院議員選挙後も、また「原発セールス外交」に飛び回るという。何しろ、現在の計画でも、約2000基を売りさばくというから、凄まじい。

 いまや全世界の良識派は、原発文明史に果敢に挑戦している。ドイツは、「2022年原発ゼロ」を目指して、その最先端を走っている。

 ところが、安倍晋三首相は、鈍感、ノー天気にも、原発ゼロを実現しようとする文明史に「反逆」しようとしているのであるから、呆れ果ててしまう。この総理大臣には、「良心」というものが皆無なのであろうか。「原発推進」=「国防軍=皇軍創設」の思考回路は、どうも単純に一本らしい。

 原発は「現代のプロメティウス」と言われている。ギリシャ神話の「プロメティウス」は、「不死の神」と呼ばれているように、原発の使用済み核燃料から生じる「核燃料ゴミ」は、ただのゴミではなく、放射能を発し続けて死ぬことのない「不死の神」である。この恐るべきゴミを地球上のあちこちに埋めたとしても、決して「夢の島」にはならない。

 だから、日本各地の自治体から、この「核廃棄物」は嫌われ者になっており、引き受け手がない。となれば、思い切って首相官邸の「秘密の抜け道」を深く掘って、そこに永久に埋め続けるしかないのではないだろうか。吉田昌郎元所長に「哀悼の意」を示しつつ、この新名案を捧げたい。

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