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水ビジネスの将来を考えるオススメ本

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古典的かもしれないが、今世紀にグローバルなビッグビジネスになるのは何か、と考えたとき、世界的に供給に対して需要が圧倒的に足りなくなるものであろうと思う。つまり1に水、2に食料、3にエネルギーではないかとやはり思うわけである。

中でも、水には個人的に以前から興味があったので、仕事で忙しい中睡眠時間を削って、先々週末から水ビジネスに関する本を何冊か読んでみた。

中でも一番、分かりやすくてとっつきやすく、日本企業が水ビジネスに関わる上で重要な課題がカバーされてるのは次の本だった。この本を読んでから、他の専門的な書籍を読むと、短時間で格段に理解力が上がる。対談方式が苦手でなければ、この本はお勧め。

日本人が知らない巨大市場 水ビジネスに挑む ~日本の技術が世界に飛び出す!
吉村 和就,沖 大幹
技術評論社

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簡単に読んで勉強になったところをピックアップしてご紹介しようと思う。

1) バーチャルウォーターという考え方:日本は食糧自給率が低いからこそ国内の水を使わずに済んでいるらしい

水というと、つい飲み水のことばかり考えがちだが、実は食料を作るにも大量の水が使われている。例えば、牛を育てるには大量の芝や飼料が必要で、それには大量の水が消費される。その結果、ハンバーガー一個を作るのに、約1000リットルの水が必要なのだそうだ。こういう水を換算して「バーチャルウォーター」と呼ぶ。

全ての食料を作るためにはこのように水が大量に必要となるわけだ。つまり食料自給率の低い日本は、結果としてアメリカやオーストラリア、中国から大量の水を輸入してるのと同じことになるそうだ。

同様に、工業製品を作るにも大量の水が必要だが、日本が輸出する自動車や家電製品よりも、日本が輸入している衣料品や鉄鋼の方がはるかに多くの水を使う。結果として、日本は作る過程で水を大量に使う食料や衣料品などを輸入しているおかげで、自国の水を使用せずに済んでいるそうだ。

食料自給率問題ってこういう視点からも眺める必要があるのね、と思った。

2) 蛇口から飲める水が全国で出るのは日本とスイスだけ。なのに水道水が安い

蛇口から直接飲める水が出る国は世界で11カ国あるという。そのうち、全国で飲める水が出るのは、スイスと日本だけだという。それなのに、日本の水道代の平均利用料金は、先進国の多くの国より安い方であるという。

それって、住んでる国民にとってはすばらしいことであるが、水道事業をビジネスとして考えるならとても良いこととも言い切れない。特に日本は、今後高齢化で水の使用量が減ると言われている。人間ってのは、水の使用量が一番多いのは若い女性で、年をとると共に使用水量って下がっていくらしい。国全体の使用水量が減れば、収入も減る。ところが、水道とは巨大な固定費ビジネスであり、コスト削減ってのは人の削減以外には難しい。そうすると品質・スキルを維持しながらの効率化と水道料金の値上げが避けられなくなるだろう。

3) 日本の上下水道のインフラ保有資産は約120兆円

正直、数字の大きさに驚いた。1700の地方自治体に分かれて運営されている、日本全国の上下水道の保有資産を全部足すと、120兆円だという。(上水道が40兆円、下水道が80兆円)金融機関であれば100兆円超の保有資産を持つことはあるが(たとえば郵貯は330兆円と言われた)、インフラビジネスでこれほどの保有資産の規模は非常に珍しい。

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