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恋愛市場ほど小手先のテクニックだけで上手くいくところない!―週刊金融日記・藤沢数希インタビュー

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月間100万PVを誇る人気ブログ・金融日記の管理人の藤沢数希氏。藤沢氏が1年前に開始したメルマガ「週刊金融日記」は多くの読者からの支持を集め、有料メルマガ業界の中でも傑出した人気を誇っている。今回は、メルマガ内で読者と活発な議論を重ねながら、その知見を高め発展させている藤沢氏の「恋愛工学」について話を聞いた。(取材・執筆:BLOGOS編集部)

「恋愛工学」は20年間の地道な研究活動の結晶!?


―藤沢さんはブログでは、経済の話題をメインにしていますが、メルマガでは恋愛工学の話を中心に書いていますよね。

藤沢数希氏(以下、藤沢):そうですね。光栄なことに、初代のBLOGOS AWARDの金融・経済部門は僕が受賞させて頂きましたし、書籍などを読んで僕を経済系のブロガーだと思っている人は多いと思います。また、「恋愛工学」という言葉は、僕がメルマガのために作ったように思っている人がいますが、元々5~6年前までのブログ「金融日記」では、そういうことばかり書いていたんですよ。私生活でいろいろあって、全部消してしまったのですが(笑)。当時も出版社の人から「恋愛工学について本を書いて下さい」という依頼があって、原稿もだいぶ出来上がっていました。これも諸事情でお蔵入りしましたが…。

実は僕は大学生の時、進化生物学を研究したいと思って、実際に自分で専門書を読み漁っていました。でも、進化生物学を専攻しても就職は有利にならなさそうだったので、”つぶし”がきく応用物理学の研究をすることにしたんです。その頃から進化生物学のフレームワークと、多様な工学的なアプローチを恋愛に応用したらどうなるか?というようなことは常に考えていましたし、様々な場面で僕が開発した恋愛テクノロジーを実戦に投入していました。

特に海外の大学院に僕が留学していた時に、様々な人種、国籍の研究者とチームを編成して、世界中の男女が出会う場所で、毎晩のように、理論と実戦のフィールド・ワークを行っていたんです。この時期に、恋愛工学は飛躍的に発展しました。そして、日本だけでなくグローバルに通用するものだという確信を得たのです。

次に恋愛工学が発展したのは、僕が外資系投資銀行に勤めて金融工学や経済学、それに法律などを学んでいたときです。たとえば、金融工学というのは、確率という概念を使って、様々なリスクを管理するための学問ですが、恋愛でも確率論を踏まえたリスク・マネジメントが非常に重要で、これは金融工学のフレームワークを使えば驚くほど効率的にできることがわかってきました。こうして、スタティスティカル・アービトラージなどの重要な恋愛戦略が開発され、実際に多くの男性読者が活用しています。

―なぜ恋愛工学の研究成果をメルマガで公表しようと思ったのですか?

藤沢:それはある意味で人類を救うためかも知れません。僕は人類の未来はマイク・ジャッジ監督の『26世紀青年 イディオクラシー』のような世界になるのではないかと恐れています。

『26世紀青年』では、アメリカ国防省が極秘で人間冬眠実験のプロジェクトを行っていました。その被験者として、兵卒のジョーと売春婦のリタが選ばれます。平均的な知能の人間を被験者として選んだのです。しかし、責任者が失職したため、ふたりは冬眠カプセルに閉じ込められたまま忘れ去られてしまうのです。

それから500年後、カプセルから目覚めたジョーが見たものは信じられない光景でした。人類はバカだらけになっており、世界は崩壊寸前になっていたのです。ホワイトハウスにいたのは元ポルノスターの大統領、マシンガンをぶっ放す補佐官、言葉の通じない官僚、見世物ショーとなった裁判、そしてゴミ溜めのような家で一日中低俗なテレビを見ている民衆たち…。

ジョーは、この世界で最高の知能を持つ人間になっていました。一桁の足し算や掛け算を簡単にこなすジョーは、驚異的な知性の持ち主として、ポルノスターの大統領から、アメリカの経済停滞、食糧危機などの問題解決を依頼されます。そして、ジョーは、食糧危機の原因がコーラで穀物を育てようとしていたことなどを発見し、次々に難問を解決していくのでした。

現代社会では、頭脳の優劣が経済的な成功に大きく関係します。しかし、皮肉なことに、こうした「優秀な」人たちは男も女も自分のキャリアのことばかり考えて、あまり子どもを作ろうとしません。こうした「優秀な」人たちのおかげで豊かになった国の社会福祉制度のなか、後先考えずに避妊をせずセックスしまくる比較的知能の劣る人々ばかりが繁殖しています。

その結果、アメリカの26世紀は、バカばかりの国になって滅亡寸前になっているというのが『26世紀青年 イディオクラシー』が描く、人類の未来なのです。

26世紀青年


―つまり高学歴のエリートがもっと恋愛して子どもを産むようにしたいということですか?

藤沢:僕は必ずしも学歴と知性が比例するとは思っていませんし、有名企業に勤めているエリートが偉いとか、そういうことを思っているわけではありません。そして、恋愛工学は、歴史の中で繰り返し失敗してきた優生思想などとはまったく異なるものです。

僕は、政府などの公権力が、恋愛や子作りなど、人間のもっとも根源的な問題に介入することがあってはいけない、と強く信じています。僕は、政治や経済の問題に対しては、規制緩和して民間が市場原理の中で自由に競争し、政府の介入は最小限に抑えるべきだ、という自由主義の立場です。恋愛でもまったく同様で、恋愛市場での自由な競争のなかで、男女が自由意志で相手を選び、恋愛するべきだと考えています。国家が恋愛に介入しているという点で、結婚制度にすら反対しているぐらいです。また、シンガポール政府などは、高学歴の女性に子どもを産ませようと、恋愛市場に介入していますが、僕はそういった政策には明確に反対しています。そういう意味で、僕のことを、自由恋愛市場原理主義者だと思ってもらって差し支えありません。

ただ、現実として、自由恋愛市場では、まともな男よりもろくでもない男のほうが総じてモテます。そして、『26世紀青年』の世界が現実のものとなりつつあります。

―なぜろくでもない男のほうがモテるのでしょうか?

藤沢:もちろん、ろくでもない男が全員モテるわけではありません。しかし、一部のろくでもない男たちは、非常にモテています。彼らは女性に金をかけることもなく、誠実に接するわけでもないのに、モテ続けているのです。

どうして、こういうろくでもない男たちがモテる反面、学校や会社では優秀なはずのまともな男たちが恋愛市場で苦戦しているのかというと、恋愛市場は学校やビジネスとはまったく異なる原理で動いており、それらはこういった学校秀才やビジネス・エリートの直感に反するものだからです。

女性の恋愛感情の作動メカニズムは、進化生物学的な合理性に基づき現在のような形に至ったわけですが、生物の進化というのは数万年単位の非常にゆっくりとしたものです。我々が当たり前のように使っている貨幣などの経済の仕組みや、スマートフォンのようなテクノロジーの出現は、人類の数百万年の歴史の中で、ほんの一瞬とも言えるようなつい最近の出来事と考えられます。だから、女性の恋愛感情は依然として石器時代のままであり、こうした現代社会にはまったく適応できていないのです。

一部のろくでもない男たちはそれを本能的によく理解しており、自身の恋愛戦略にうまく取り入れているわけです。ある意味で、文明というのは人間のむき出しの動物的な本能を覆い隠すためのものなので、文明社会の中で競争力の高い、学校秀才、ビジネス・エリートたちが、恋愛市場の中で落ちこぼれるのも必然かも知れません。僕はそうした動物的な本能にドライブされている恋愛市場の成り立ちを解明し、それを言語化し、恋愛工学というテクノロジーに落とし込んでいるわけです。こうすることによって、まともな男にも使える戦略が作り出せるわけです。ある意味では、僕はまともな男たちに、厳しい恋愛市場で戦うための武器を配るためにこうしてメルマガを書いているのかも知れません。

―そうした戦略は「※ただしイケメンに限る」というようなことにはならないのですか?

藤沢:確かに他の条件が同じなら、イケメンのほうがモテるし、金持ちのほうが有利だとは思います。僕はそのことは否定しません。ただ、こうした「イケメン⇔ブサメン」、「金持ち⇔貧乏」という二項対立で恋愛市場を理解しようとするのは、いわゆる旧世代の古典的な恋愛工学なのです。

以下のチャートを見てください。これは、世界的な戦略コンサルティング・ファームであるボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が、事業ポートフォリのマネジメントのために作った、いわゆるBCGマトリクスを、恋愛工学に応用したものです。

藤沢マトリクス


この藤沢マトリクスは、恋愛市場の構造を理解するには、それなりに役に立つものではありますが、近年ではその限界が明らかになっています。恋愛工学の研究により、実際の恋愛市場では、Good Genes⇔Good Dad、α⇔βの対立軸の方がはるかに重要な役割を演じていることがわかってきたのです。こうした旧世代のルックスやカネによる座標軸を乗り越えることにより、現代恋愛工学が生まれたわけです。そして、これは多くの男性には朗報なのですが、恋愛市場ほど小手先のテクニックだけで上手くいくところはない、ということがわかってきたわけです。実際に恋愛工学の基本を習得したフツメンのサラリーマンたちは、恋愛市場で、イケメンや金持ち、それに有名人たちを圧倒しています。

―なるほど。具体的にはどのようなテクニックがあるのでしょうか?

藤沢:それはメルマガに書いてあるので、購読して下さい(笑)。

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