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多様な北朝鮮有事リスクに備えよ

昨年大きな危機を迎えた朝鮮半島だが、2011年のリスクはさらに高い。昨年からの北朝鮮の対外挑発行為は、六カ国協議とか経済支援とかその程度の背景で始まったのではない。それは北朝鮮内の予定より早まる政権交代のためだ。健康問題からキムジョンイルは実子のキムジョンウンへのバトンタッチを焦っている。独裁国家に見える北朝鮮だが、軍部含めた政権内のバランスは微妙である。

ジョンウンへの政権交代の内部承認の取り付けにジョンイルが相当腐心しているとみる。自らの急死も含めてシナリオを練っていると見られ、政権交代実現のためなら、対国内・対韓国・対米で相当なリスクを取る覚悟があるとみられる。ここに来て強硬姿勢を支持する国民の総意に後押しされ、本来なら事を荒立てたくない、韓国のイミョンバク大統領も北朝鮮の挑発行為に対して相当な覚悟で向かうようだ。両国の対峙がエスカレートしている時は、双方の少しの計算ミスで深刻な事態が誘発される。

朝鮮半島の最も恐ろしいリスクは、北朝鮮と韓国の衝突だけではない。ある意味もっと恐ろしいことがある。それはジョンイルからジョンウンへの政権交代が内部で失敗した時だ。その可能は十分ある。政権交代失敗の可能性があるから、ジョンイルがリスクとって挑発行為に走っているのだ。

北朝鮮の唯一の後見人と言っていい、中国に北朝鮮を押さえる力があるだろうか?今回ばかりは中国も何もできないとみる。政権交代で神経質になっている今のキムジョンイル政権に何らかの圧力をかけることのリスクの方が大きいと読んでいると思う。直近の米中会談では、朝鮮半島有事に加え、北朝鮮内部での政権交代失敗時の米中の対応が協議されるとみる。

米中で北朝鮮の政権交代失敗時の対応を協議しても合意は難しいだろう。それは双方の危機感が違うからだ。米国の心配は所詮は核問題くらい。一方、中国はそれらに加えて深刻な北朝鮮からの難民流入問題だ。わが国も他人事ではないのだが・・・

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