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素朴な疑問 - 靖国参拝の何がいけないのか?

麻生副総理が靖国神社に参拝したことに抗議して、韓国の外相が訪日を中止すると発表したそうだ。

韓国の当局者は「内閣のナンバー2である麻生副総理まで参拝したのは誠に遺憾。日韓関係を改善させようという意思があるなら、歴史認識を改め、相手国への誠意を持った対応が必要だ」と語った。

靖国参拝

断っておくが、私は右翼でもなければ、何かしらの宗教の信者でもない、極めてプレーンな日本人であるが、この靖国神社に行った行かないに関して、何故、毎年恒例のイベントのように韓国や中国が遺憾の意を表明してくるのかがわからない。

靖国神社に祀られている戦死者に哀悼の意を捧げるのは、慰霊碑に献花するような感覚であって、あれだけ悲惨な出来事があったのだから、年に一度くらいは政府閣僚が訪問して戦争のない世の中を誓うようなことがあっていいような気がする。それくらい日本は多大な犠牲を払って今に至るのだから。

A級戦犯も合祀されているとか言うが、大部分は戦争の犠牲となった一般人であるだろうし、参拝している人もその人たちへ祈りを捧げているに決まっている。というか、最も違和感があるのは、何故それを韓国政府が(政権が変わっても)目の敵のように突いてくるのかということである。

ニューヨークでも街を歩いていると韓国人がビラを配っていて、「日本海の本当の名前は東海という名前であり、日帝が勝手に名付けた不当な名称である」と書いてある。それを見た時も思ったが、「何故、そんなに突っかかってくるのだ」ということである。

確かに歴史的には一時期日本が支配的な立場にあったため、韓国人の民族意識や愛国心が日本に対して向くことは理解できなくはない。しかしあまりにも減点主義というか、ネガティブ思考というか、過去のことは歴史の一つとして別個に考えるというスタンスがあってもいいように思う。

韓国統監府のトップであった伊藤博文は、自分を撃った人物が朝鮮人であったと聞いて「馬鹿な奴だ」と最期に述べたという。韓国人から見れば、伊藤は自国を不当支配する国の憎き親玉であるが、彼が実は平和主義者であり、朝鮮半島の治政と社会インフラの構築に尽力していたという事実は触れられていない。歴史は少なくとも両側から見なければ議論をしても意味をなさない。

私は米国にいた頃に、韓国人の友人に本音を聞いたことがある。彼の言葉を借りれば、それは「強い憧れと嫉妬」がそうさせるのだという。それはわからないでもない。しかし、日本人も同様に米国に完膚なきまで叩かれたにもかかわらず、戦後は米国に恨みを向けるようなことはなく、むしろ素直に良いところを学んで成長してきた。

歴史を否定したり捻じ曲げて、日本に悪いところがなかったというつもりは毛頭ない。しかし、歴史という不明確な部分が多い題材をテコにして、領土を主張したり、閣僚の会談を中止するというのは、一国の政府としては軽率な判断ではないかと、単純に思う。

個人どうしの関係で考えても、昔のミスを引き合いに出して文句ばかり言っている人よりも、それを乗り越えた上で明るく前向きな話をしている人の方に人は集まる。センシティブな分野の話なので語弊が生じるといけないが、私の言いたいことはシンプルに、遺恨から生産的なものは何も生まれないのでもっと前向きに行きましょう、ということである。

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