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世界でもトップレベルの売り上げを誇るDellが行った7つのA/Bテスト まとめ

ランディングページのコンバージョン率を最大化するためには、継続したA/Bテストが必要だ。A/Bテストとは何か知りたい方は過去記事「eコマースA/Bテスト、3つの成功事例から学ぶこと」を参考にしてほしい。

今回は米DELL社が過去に行ったA/Bテストケーススタディの事例を7つ紹介する。DellのECサイトはInternet RetailerのTop 500 Guideで5位になるほど、世界でも有数の売り上げをほこる。

1. デスクトップ販売台数が20.5%増加

Dellのデスクトップ購入ページでA/Bテストを行った。テストAではリスト形式で、製品のメリットを具体的に示したのに対し、テストBではリスト形式ではなく文章でメリット抽象的に示した。

テストA

テストB

結果と解説

テストAのほうがBより、全体のデスクトップ購入数が20.5%高かった。Aで使った「リスト形式」は、サイトのコンバージョン率を上げるためによく使われる方法のひとつだ。

サイト訪問者が、サイト上で読むポイントは限られている。リスト形式にすることで、文章を強調させることができ、サイト訪問者の注目を集めることが出来る。

2. コンバージョン率が5.7%、一人あたりの収益率が7%増加

Dellはノートパソコン販売ページでA/Bテストを行った。テストAのページでは購入ボタンを「Customize」にして、テストBでは購入ボタンを「Customize&Buy」にした。

その結果、一方のコンバージョン率が5.7%、サイト訪問者一人あたりの利益率が7%高かった。さて、それはA、Bどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストBの方がAより、コンバージョン率が5.7%、サイト訪問者一人あたりの利益率が7%高かった。理由はおそらく「Buy」の文字がなかったので、購入ボタンだと思わない消費者が一定数いたからだろう。

コールトゥアクション(CTA)ボタンのデザインは、サイトの売り上げを大きく左右させる。明確で分かりやすいデザインを心がけよう。

3. 売り上げが13.3%、サイト訪問者一人当たりの収益が10.4%増加

Dellのデスクトップパソコン販売ページでA/Bテストを行った。テストAではパソコンのプロセッサーとメモリ、ハードドライブの性能を表すアイコンを表示したが、テストBではそれを表示しなかった。

その結果、一方の売り上げが13.3%、サイト訪問者一人当たりの利益率が10.4%高かった。さて、それはA、Bどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストAの方がBより、売り上げが13.3%、サイト訪問者一人当たりの収益が10.4%高かった。理由は多くの消費者が専門的な用語が分からず、どの部品がよいのか判断できないからだろう。

ECサイト運営者は専門知識が無い、消費者でも理解できるような、文章や表記を考えなくてはならない。

4.商品を購入した顧客が19%以上増加

DellのホームページでA/Bテストを行った。テストAでは上部にカテゴリ別ナビゲーション、その下にお買い得商品を表示したのに対し、テストBでは上部にお買い得商品、その下に売り上げTOP10を表示した。

その結果、一方のサイトを訪問し商品を購入した顧客が19%以上高かった。さて、それはA、Bどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストAの方がBよりサイトを商品を購入した顧客が19%以上多かった。理由は、消費者にとって販売社が選ぶおすすめ商品よりも、自分であらかじめ決めていた商品ページに早くたどりつきたいからだろう。

ユーザーがサイトに来た理由を考えて、ナビゲーションや検索のユーザーエクスペリエンスを高めることは、コンバージョン率を引き上げるため非常に重要である。

5. 売り上げが4.4%増加

Dellの商品購入ページでA/Bテストを行った。テストAでは商品の注文を取り消そうとすると「注文を取り消してもいいですか?」とアラートが表示させたのに対し、テストBでは表示させなかった。

その結果、一方の売り上げが4.4%高かった。さて、それはA、Bのうちのどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストAの方がBより売り上げが4.4%高かった。正解の理由は、アラートにより、間違って商品を買い物カゴから削除するユーザーを減らしたからだろう。

この調査結果で、親切なユーザーインターフェースは、消費者を助けるだけでなく、売り上げアップにもつながることがわかる。

6. サイト訪問者一人当たりの収益が6.3%増加

Dellのホームページの検索ボックスでA/Bテストを行った。テストAでは検索ボックスと一体化した虫眼鏡型アイコンを検索ボタンとして採用したのに対し、テストBでは検索ボタンを検索ボックスと切り離して独立させた配置をとった。

その結果、一方のサイト訪問者一人当たりの収益が6.3%高かった。さて、それはA、Bのうちのどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストBの方がAよりサイト訪問者一人当たりの収益が6.3%高かった。この結果から、テストAのボタン一体型検索ボックスは消費者にとってわかりづらいものであることが推測できる。

3つめの事例でも紹介したが、検索機能はECサイトにとって最も重要な機能の一部だ。明確で分かりやすいデザインを心がけよう。

7. フォーム記入率が8%増加

Dellのフォーム記入ページでA/Bテストを行った。テストAではフォーム記入のステップを示すプログレスバーを表示させたのに対し、テストBでは表示させなかった。

その結果、一方のフォーム記入率が8%高かった。さて、それはA、Bのうちのどちらだろうか?

テストA

テストB

結果と解説

テストAのほうがBよりフォーム記入率が8%高かった。正解の理由は、手続き終了までのステップを示すことで、顧客が手続き全体を見通すことができ、安心感を与えるからだろう。

サイト運営社は多くの顧客が不安を覚えた瞬間にそれ以上進むのを止め、ブラウザを閉じてしまうということを知るべきだ。

消費者目線でサイト構成を考え、A/Bテストを繰り返す

Dellの事例をまとめると以下になる。

  • リスト形式をうまく活用し、消費者が読むべきポイントを簡潔にまとめる
  • コールトゥアクションボタンを分かりやすいものにする
  • アイコンなどを使い情報を絵であらわす
  • ナビゲーションや検索機能をわかりやすくする
  • 消費者が間違って商品削除ボタンを押したときにそなえて、エラーメッセージを用意する
  • 記入フォームでプログレスバーを使いステップを明確にする

ここから学べることは、消費者目線で、サイトのUI/UXデザインを考えることだ。当たり前のようだが、意外とできていないECサイトが多いように思う。

そして、最も重要なのは、Dellのような他社の事例を信じきらずに、自社のECサイトでA/Bテストを繰り返し行い、最適化を行なっていくことだ。

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