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2013年「活断層バブル」の危険性

2012122801 2011年から始まった原発事故を起因とした「放射能バブル」もようやく収束に向かうかなと思っていた矢先、またもや新たなバブルが発生しそうな雲行きになってきた。この調子で行くと、おそらく来年(2013年)には「活断層バブル」というものが発生することになりそうだ。

 今年はマスコミを通じて放射能の危険性というものが嫌というほどに報道された。しかし、「原発選挙」とも言われた年末の衆院選では、被災地の周辺地域ですら脱原発派の政治家は全く支持されなかったという皮肉な結果が出てしまったことは周知の通りである。
 マスコミが報じていたアンケート等では、明らかに脱原発派が多数を占めていたかに見えていたが、いざ、投票箱のフタを開けてみると、実は真性の脱原発派は少数派でしかなかったことが判明してしまった。
 そして、この結果からもう1つ曝け出されたことは、マスコミが如何に脱原発派寄りの恣意的な報道を行ってきたかという疑念である。その恣意的な報道が世論だと勘違いした政党および政治家は、マスコミの報道にまんまと踊らされてしまったというわけだ。

 「原発に賛成ですか? それとも反対ですか?」という即答タイプの単純なアンケートを行った場合、“危険性”を評価基準にすれば誰もが原発に反対するだろう。ところが、「電気代が大幅に騰がることになりますが、それでも原発に反対ですか?」と問えば、結果は違ってくる。アンケートで脱原発派が多数を占めたのは、案外そういった理由だったのかもしれない。

 政府の発表では、1年間に20ミリシーベルトの被曝量が危険値(避難する値)であるとされてきたが、医療現場でのCT検査による被曝量は1回の検査で10〜20ミリシーベルトに達することはあまり知られていない。
 毎年、人間ドックでCT検査を受診しているような人がいたとして、その人物が脱原発デモに参加し、『20ミリシーベルトの被曝量は危険』と書かれたプラカードを持って行進している姿を思い浮かべてみよう。その姿がいかに滑稽であるか、また、いかに倒錯した社会の姿であるかが分かると思う。

 1年間に20ミリシーベルトと、数分間で20ミリシーベルトでは、どちらが人体に悪影響を及ぼすかは考えるまでもない。1日に1gのアルコールを1年間かけて365g飲むのと、365gのアルコールを一気飲みするのとでは、どちらが危険な行為であるかは明白である。ウイスキーを一気飲みしている人物が、「ウイスキーボンボンは危険だから食べるな!」と言ったところで何の説得力もないことは誰にでも分かるはずだ。

 もし本当に20ミリシーベルトの被曝量が危険であると言うのなら、全国のCT装置も使用禁止にしなければ辻褄が合わないことになる。しかし巷間騒がれていた放射線被曝論議では、そういったことは全くスルーされたまま不毛な議論だけが膨張しているという有り様だった。まさに、無知が齎した「放射能バブル」である。
(ここでは話の都合上、20ミリシーベルトの被曝量は危険だという前提で話を進めたが、実際のところは科学的にも未だハッキリしていない。極めて低度の放射線は人体に有害どころか、逆に良いという説も有るので、念のため、そのことだけは付記しておきたいと思う)

 今後、為されるであろう活断層報道にしても、注意しないと、またバブルに踊らされることになると思っておいた方が無難だと思う。「活断層=危険」というような短絡的な思い込みは捨てて、物事を冷静に判断することが重要だ。

 そもそも現代の科学で活断層というものがどこまで正確に判定できるのかということ自体、疑ってかかった方がよいかもしれない。お偉い先生方がスコップを手にして地面を掘っている姿をテレビで観ても分かるように、いかに専門家であろうと、神様ではないのだから、活断層を発見することはできても、その活断層がこの先どう動くのかまでは全く分からないはずである。分からないからこそ、東日本大震災の予想すら全くできなかったわけで、人智を超えた超自然現象を浅はかな人間知で測ろうとすること自体が傲慢であるとさえ言える。1週間先の天気予報ですらハズレてばかりの現代人に、何年も先の正確な地震予知などできるはずがないのである。

 残念ながら、我々現代の人間にできることは、過去のデータを調査して、せいぜい地震の起こる微かな可能性を計測する程度のことである。そして、その計測もほとんどアテにならないことは図らずも東日本大震災で証明されたはずだ。
 現代科学は未だ発展途上の代物であり、地震に関して言えば、全くアテにならないのである。そんなアバウトなものから計測された情報を「神の御託宣」の如く有り難がってしまうのは軽薄以外の何ものでもない。

 もし本当に活断層が絶対的に危険だと言うのであれば、活断層付近にある住宅は全て人が住んではいけないということになる。なぜなら、直下型地震で危険なのは、耐震構造のある原発ではなく、むしろ耐震構造を持たない住宅やマンションの方であるからだ。原発から放射能が漏れて死亡するよりも、自宅が倒壊して死亡する可能性の方がはるかに高い。直下型地震が起こっても、原発は無事だったが、住宅は全壊したという笑えない事態に成ってしまいかねない。

 活断層バブルも行き過ぎると、活断層の疑いのある地域にある住宅の価値は毀損され暴落してしまうことになり、かつての耐震偽装マンションのように、ヘタをすると自宅を捨てて引っ越さなければならないということにもなりかねない。活断層が有ると判断された地域の人々は、本当にそれでよいのか?

 「よいわけがないだろう」、それがマスコミが報じない正確な世論に違いない。

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