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悪化した日中関係の改善を求める中国側のシグナルか?

『中国青年報』が大変興味深い記事「强迫他人仇日的逻辑很危险」を掲載していたので、今日はこれについて少し。


1 記事の紹介

 最初にいつものとおり記事を翻訳したものを紹介させていただきます。
 約2200人の上海の観光客を乗せた客船が熊本県の八代港に到着し、現地の花火大会に参加するなど、日本で熱烈な歓迎を受けた。現地の旅行業者はこれが日中の緊迫した関係の雪解けになることを期待している。(『環球時報』10月22日)

 しかし、この旅行は中国国民の強烈な感情を呼び起こした。あるネットユーザーは日本へ行く観光客を侮辱し罵った。酷いのになると、上海を攻撃すべきという者までいた。彼らからすると、日本へ旅行に行くのは、大逆で許されることはではない。

 しかし、実際、日本に旅行に行くことは「罪」ではなく、人々は好きなところに旅行する権利があり、日本に行くことも禁じられておらず、他人が干渉する権利はない。日本へ旅行に行っても国家利益を損なうとは限らない。

 確かに中日関係は悪化の一途をたどっているが、中国の損失も大きい。実際専門家の言うとおり、世界第2位と第3位の貿易関係は深く、経済面で対立すると中国の影響も大きく、協力し合えば得るものも大きい。

 日本の「釣魚島国有化」以来、中日関係は悪化しているが、実は中国もこれを望んでおらず、日本の旅行業者が言うように、雪解けのきっかけとなれば、両国の経済発展の利益となり、我が国にも良いことではないか。

 当然で、友好協力は片方だけできることではなく、強要することでもない。もし日本が友好を望まないのであれば、私達は当然対抗すべきで、必要な手段はすべてとるべきだ。しかし、平和と友好の機会を見逃すべきではない。

 日本の中国の観光客に対する態度から見て、日本の民間には友好的な付き合いを願っているものも存在し、交流による相互利益を望んでおり、こうした民間の願望は変わっていない。中国との「摩擦」の相当数は日本の右よりの政治屋が造り出したものだ。

 最近の報道を見るに、日本政府も大分おとなしくなってきている。例えば、日米の無人島奪還合同演習を中止したり、日本の副首相が中日間に釣魚島の争いがあることを認めたりしている。

 緩和の兆しが現れ、この機に私達が友好的な方向に行くように努力すれば、できないことはない。日本に旅行に行くことは何に違反したのか?日本を憎む個人の意志に背いたものでしかない。

 日本を憎む人達のロジックはおかしく、不合理だ。彼らは他人が何をしても関与すべきではなく、彼らの意思に背いたら「制裁」を持ち出す。どれだけの人が被害者となったか?罵られるだけでなく、西安の日本車の所有者は頭蓋骨を割られ、多くの日本車の自家用車は壊され、合法的な財産が毀損させられた。

 日本車を買うのも、日本に旅行に行ったのもすべて罪がない同胞の行動で、彼らは自分の権利の範囲内で合法的な消費活動を行った。しかし、日本を憎む者は事の是非を論じず、一緒に日本を憎むことを強制する。

 日本が中国を侵略した時、日本人の全てが熱狂的であったわけではなく、戦争に反対する者もいた。しかし、ファシストはこれを弾圧し、尾崎秀実などなど多くの反戦論者は悲惨な運命をたどった。

 国内の極端に日本を憎む人は、自分の同胞に対して同様に冷酷非情となるのか?他人に日本を憎むことを強要するのは、他人の権利を尊重せず、社会規範を無視した身勝手な行動だ。極端な民族主義をとるべきではない。こうした論理の強制はとても危険で、「自分に逆らう者は死ね」という行為は法律も道徳も何もない。


2 個人的感想

 これまで中国国内で見られた「今回の原因は全て日本側にあり、全て日本が悪いので、何が起こったとしても日本側の責任」という論調は大分異なるものです。

 内心ちょっとびっくりしているのは、昨日散々批判した岡田副総理の発言が好意的に受け止められていることで(岡田副総理の東京都尖閣購入計画批判で中国側「大勝利」?)、中国の反応を読み間違ったかとも思っています。

 以前触れたように(中国の高速道路無料化と派閥争い)、『中国青年報』は胡錦濤国家主席の出身母体である中国共産主義青年団の機関紙なので、団派(青年団出身の政治家による派閥。胡錦濤を筆頭に李克強、李源潮、汪洋など)の人たちがそろそろ関係改善のメッセージを出してきたという風に考えることもできるかもしれません。

 いつも通りの日本には親中派と反中的な右翼がいるという書き方から始まりつつも、最後は中々皮肉のきいた文章で、反日派の最も嫌っている日本ファシストと同じことをしているのだが、それで良いのかという論理はなかなかうまい書き方と思いながら読んでおりました。

 こうした論調が出てくるというのは歓迎すべきことですが、その一方で、こうしたことを言わなくてはならない程、中国国内には根強い反日勢力が存在していることを意味しています。

 実際、『環球網』ではこの記事をもとに、「日本に行ったことを責めるのは、反日を強要することか?」というアンケートを実施しております。

 その結果は10月23日、21時現在で、「そうだ(強要することだ)」が6%、「そうではない」が94%という結果になっており、関係改善への道のりは長そうです。

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