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こんな国会事故調査委員会報告書など何の意味があるのか

鳴り物入りで始まった福島原発事故に関する国会事故調査委員会の報告書が5日、国会の衆参両院議長に提出された。

 私はこの報告書は、野田首相が大飯原発再稼動に踏み切る前に提出されるべきだと何度も書いてきた。

 国会事故調査委員会の報告書が、野田首相の原発再稼動決定を少しでも慎重にさせる内容である事を期待したからだ。

 しかしこんな報告書ならいつそれが出されても関係なかった。

 それほど私にとっては無意味な報告書である。

 菅直人や東電の責任を、これまでの政府調査委員会報告書や民間報告書にくらべて明確に指摘し、人災とまで決め付けている。

 それが評価されて、わかりやすいなどとメディアは褒めている。

 とんでもない。

 いまだ収束していない福島原子炉の対策や、被曝を放置し続ける政府の責任の追及は皆無だ。

 事故が起きればかくも深刻な被害を及ぼす原発を目の当たりにして、脱原発の是非についての言及は皆無だ。

 これほどまでに原発再稼動の国民的気運が高まっているというのにである。

 いくら事故調査委員会の役割が事故の調査に限られるとしても、被曝住民の救済と脱原発の是非についての提言は不可欠だろう。

 今の日本にとってそれほど大きな国民的課題であるからだ。

 野田政府の対応があまりにも犯罪的であるからだ。

 菅直人や東電を厳しく批判しながら、野田政権の原発政策については一切口をつむぐ。

 おりしも野田民主党の政策調査会は、国会事故調査委員会の報告書が提出された同じ日の5日に、大畠章宏座長の民主党エネルギープロジェクトチームが作成したエネルギー政策見直しをめぐる中間報告を了承し、近く政府に提出するという(7月6日東京新聞)。

 それによれば、政府が打ち出した「脱原発依存」の方針をあいまいにし、原発の運転継続を容認する内容が随所に盛り込まれたという。

 福島原発事故などもはやなかった如くだ。

 そんな厚顔な野田政権の下で、事故の責任者探しばかりをしているような国会事故調査委員会の報告書などいまさら何の意味があるというのか。

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