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What is what matters. Not how - 英語を学ぶのは40歳からがいい

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英語を学ぶのは40歳からがいい


編集部より献本御礼。
ダイエット本と英語本というのはハウツーものの双璧で、そうなっているのは双方ともいかにうまく一定内、もとい行っていないかの証左でもあるのだけど、この本は一押しせざるを得ない。
自分が塾で英語を教えていた時に生徒にすすめていたのが、まさに本書のやり方だったから。

本書「英語を学ぶのは40歳からがいい」は、大人のための英語指南。英語の早期教育が声高に叫ばれる中にあって、著者は大人の方が子供よりも英語学習に有利だと得く。
もうすぐ42歳になる私も、同意する。
なぜか。

語学学習に最も重要な下心というものが、子供には足りないのだ。
英語であれ日本語であれJavaであれJavaScriptであれ、言語というのはそれ自身には何の価値もない。ただの媒体(medium)であり、乗物(vehicle)であり、物入(container)である。我々が欲しているのはあくまでその中身(content)なのであり、それを手に入れるのに避けて通れないと得心して、はじめて学習欲に火がつくのである。そして言語というのはリターンも極めて大きいがコストも極めて大きい技(art)であり、「志望校に合格するため」だとか「将来就職で差がつく」といった外的要因では、よほどのものでない限り温度が低すぎて点火しないのだ。

幸か不幸か、私の場合、それは「よほどのもの」であった。今思うと学校にも家にも居場所がない私にとって、英語というのはもっとも手っ取り早く「そこから抜け出す」手段でもあったのだ。 English happened to be the easiest way out. 私に語才があるかといえば、どちらかといえばない方だと思う。コンピューターの助けなしには日本語も英語もきちんと書けないし、あってもなお誤字脱字率は平均を下回っている自信あるし。しかし下心という点において中坊離れしていたことはそれ以上に確かだと弾言できる。

歌で言えばまさに Go West (Village People Original / Pet Shop Boys Cover)

そう。歌。著者は英語を学ぶために身につけるべき三つの習慣として、以下をあげている。
  1. 音読する
  2. 多読する
  3. 英語表現を覚える

この三つを最も楽かつ楽しく満たすのに、歌ほどよいものはない。それは音読そのものだし、何百回と多読しても苦にならないものだし、そして単語ではなく表現が自然と身に付く。著者も勧めているが、著者より一段と強く勧めたい。

習慣。英語もダイエットも、それを習慣化できるかが成功の鍵だ。習慣とはなにか?「やりたいからやる」ではなく「やらないと不快だからやる」ということだ。毎日の歯磨きを「休日出勤」という人はいないだろう。歯磨き程度であれば、親が強制する程度で身に付いてくれるのだが、英語はそれより遥かに難しい。「やると不快」を乗り越えるの難易度が歯磨きと同程度だとしたら、世には英語本やダイエット本と同じぐらい歯磨き本が溢れているはずだ。

その「やると不快」を乗り越えるという点においても、子供は大人より不利だ。特に不利なのは教材を選べない事。つまらない教材ではいつまでたっても学習は「勉強」のままだ。何がかなしゅうて同じ単語を10回も20回も書かせるのか。"The Simpsons" の Bart ですら黒板に書かされているのは whole sentence ではないか。

この点においても、私は幸運だった。教師にも教材にも早々に見切りをつけられたのだから。下心と教材を選ぶ自由。この二つこそが、語学教育を大人有利にしている理由という著者の主張は、学ぶ側だった私の体験とも教える側だった私の体験とも合致する。

その上で、本書の第四章「日本人が最も間違えやすい英語表現」で著者が書き落とした秘訣を一つだけ。

Don't be. Do.



発音以外で日本人の英語に特徴的なのが、 be の濫用。日本語というのは名詞が核になる言語ゆえそうなるのもわかるのだが、英語は動詞が核になる言語。それが端的に現れているのが、こちら。
A: What do you do?
B: I'm a designer.
A: Really? Where?
B: I work for Nippon Design. I am responsible for creating office furniture.
十分正解ではある。 But if I were a designer, I would say "I design office furniture.". その方が堂々としているというだけではなく、文法的にも質問の構文をそのまま反映している分易しい。"I'm a designer." sounds a little more like a response to "What is your occupation".

Stay hungry and stay foolish. But don't be a fool. Fools try to learn English. The enlightened learn the world in English. What you need before English is enlightenment and that is exactly what this booklet has to offer. Enlighten yourselves!

Dan the Nullingual

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