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結婚の価値は2500万円? 「幸福の計算式」

行動心理学者のニック・ポータヴィーは、結婚、失業、収入の増加など人生における様々な要因が、幸福にどのような影響を与えるかを研究しました。その内容が書かれた「幸福の計算式」(阪急コミュニケーションズ)は、幸せを求める者が読むべき良書であると言えます。

同書によると、人生の中でも結婚は、最も高い幸福度をもたらすイベントのひとつです。研究によると結婚を金額換算すると2500万円の価値があるそうです。結婚に向けて幸福度は高い上昇を見せ、結婚後は緩やかに低下します。もし今すぐに幸福になりたいならば、婚姻届に誰かにサインをしてもらって、「至急」のハンコを押して役所に提出するとよさそうです。

失業は、幸福度の大きな下落要因となります。意外に思われるかも知れませんが、下落の度合いは失業前の収入の高さにさほど関係がありません。また、男女別に見た場合大きな違いがあります。男は仕事を失うとビート板でひっぱたかれたみたいにショックを受け、女性の倍も落ち込みます。

幸福度に最もネガティブな影響を与える出来事は、配偶者との死別です。その落ち込みは群を抜きます。まるで首まで悲しみに埋まってしまうみたい。不幸を金額換算(という不謹慎な試み、ただし計算したのは私ではない)した際にも最も大きな額が算出されています。
しかし、時間経過によるショックの回復をグラフで見ると、過度に心配する必要はなさそうです。男性の場合で4年弱、女性に至っては2年程で穏やかさを取り戻します。時間という処方箋は特効薬にして万能薬です。

お金。収入と幸福度の関係については様々な切り口からの調査がありますが、どうやら世の中で言われるほどには幸福には寄与しません。
個人的にはお金で幸せになれるなんてこれっぽちも思っていなかったし、実際に少し貯めてみても恐ろしいほど想像通りでした。

そして、これら様々データを総合的に眺めた上での非常に興味深い仮説があります。人生における様々なイベントは、どれも一時的な上昇もしくは下落に過ぎず、結局本人が予め持っている「設定値」に戻るというものです。人間はいかなる困難にも順応できるが、同時にあらゆる喜びもまた一時の物でしかないということです。
私たちはいつも幸福を求めていますが、それは日本海の底を見ようと水を汲み、太平洋に捨てているようなものかもしれません。

同書の最後は、幸福に関する研究結果と、ブッダの教えとの照らし合わせが行われています。
幼い頃から仏縁に生き、座禅をする者としては「ほらね」と小さな幸福を感じてしまいます。

追記
結婚の2500万円ですが、税務署の話によると非課税で構わないそうです。

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